- Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101274218
作品紹介・あらすじ
インドに行きたかった。そして僕は職場を捨てて旅に出た。上海までは船、それから陸路、西をめざす。中国で"没有"の連発にムッとし、カンボジア人の"ノープロブレム"は、つまり問題大いにありということが身にしみてわかる…。ベトナム、タイをへて聖河ガンジスへ。三十歳を目前に出発した著者が、アジア放浪の苦闘と、その魅力をしなやかに描く、バックパッカー新世代必携の書。
感想・レビュー・書評
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「素樹文生(もとぎふみお)」の紀行エッセイ『上海の西、デリーの東』を読みました。
紀行モノは今年3月に読んだ「村上春樹」の『雨天炎天 ―ギリシャ・トルコ辺境紀行―』以来… 旅の本で現実逃避ですね。
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インドに行きたかった。
そして僕は職場を捨てて旅に出た。
上海までは船、それから陸路、西をめざす。
中国で“没有(メイヨー)”の連発にムッとし、カンボジア人の“ノープロブレム”は、つまり問題大いにありということが身にしみてわかる…。
ベトナム、タイをへて聖河ガンジスへ。
三十歳を目前に出発した著者が、アジア放浪の苦闘と、その魅力をしなやかに描く、バックパッカー新世代必携の書。
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船で上海に行き、それからアジアを放浪しながらインドに至る旅行記です。
■はじめに
■中国
■ベトナム
■カンボジア
■タイ
■マレーシアとシンガポール
■ミャンマー
■インド
■おわりに
■解説 小林紀晴
一緒にバックパックを背負って、旅をしている気持ちになって読み進めました。
それにしても、中国の汽車(火車)の酷さには驚きましたねぇ、、、
切符が買えない、指定席に他人が座っている… まではなんとか耐えれるかもしれませんが、トイレが溢れて汚水(汚物?)が客車に流れ込んだり、唾や痰を吐き散らしたりという不衛生な状況には耐えられないかもしれないなぁ。
20年前の旅行記なので、現在は改善されているかもしれませんけどね。
ベトナムのアオザイを着た女性たちを一緒に眺めたくなったり、
タイのビーチリゾートでのんびり過ごしたくなり、
マレーシアでの女性との出会い(嘘?)にドキドキしたり、
と、中国以降の旅(中国も東南アジアと接した南部は楽しそうでしたけどね)は、愉しみながら、心地よい気分で読めました。
インドは、行ってみたいような、行きたくないような… そんな印象が残りました。
それにしても、屋内で摂氏48度って… どんな状況なんでしょうねぇ。
想像できないなぁ。
読んでいると、旅に行きたくなりますねぇ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
深夜特急を読んでからこの本を読みました。
90年代にアジアを旅した旅行記で、小説のような部分もあり、実際に旅した気分が味わえました。
著者が感じたことの物事の例えがとても上手く自分ならこんな表現は出てこないと思う。
自分も著者のように本を持って旅に出たい。 -
人はなぜ旅に出るのだろう。
最近よく考える。
美味しい物が食べれるから、
美しい景色が見れるから、
開放的な気分になれるから。
色々理由はあると思う。
筆者の旅は、決して楽で楽しいだけのものではない。
暑さにフラフラになりながら宿を探し、蒸し風呂状態、衛生環境最悪のバスに乗って長距離を移動する。
読んでいて、筆者は社会から解き放たれる、開放感に惹かれているのではないかなと思った。旅は自分の事のみを自分で考え、行動する。仕事も会社も関係ない。
自分を見つめ、自分に対して理解を深めていく。
旅行から帰った後、日本社会が怖くなったというのが印象的だった。外からみるとやはり日本社会は歪んでいるのだ。私たちが気づいているが、無視しているだけで確かに歪みは存在する。
次旅にでるとき、自分の原風景に出会えるといいなと思った。
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#142
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中国からインドまで西に西に向かうバックパッカー旅行記。バックパッカーではなく、普通の旅行だけしか経験はないけど、行ったことある国のことは思い出したり新しい視点を得られたり、行ったことない国に 思いをはせたり、、読んでて楽しかった。
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世界観が変わる。
世界を旅してみたいと漠然と
思っていたけど、怖くなった。
子の本が書かれたのは、かなり
昔。もっと最近のこの手の本を
探して読みたい。 -
結構、素直に面白く読みました。
やっぱり、中国はそんな感じなんでしょうね。著者はあれこれ書いていますが、私はやはり中国は行きたくないですね。
インドもあれこれ書かれていましたが、こちらはちょっと行ってみたいような気もします。
ともかく、旅の魔力、みたいなものを感じました。
それから、40年以上前に読んだ「深夜特急」を思い出し、読み返してみたくなりました。 -
感情を押し殺したような描写中心の文章に馴染めず。。。
ところどころ読んだ。
国の細々とした描写だったら、『地球の歩き方』で十分だ。
女の子と出会って、ちょっと好きになったいうくだりは
筆者のかわいいところが覗けてよかった。
出会った人への愛情や観察をもっと深く織り交ぜると、言葉の羅列にならなかったと思う。
泉の如く言葉が溢れても、そこに心がなければ響いてこない。 -
ブックオフで何の気なしに購入した1冊を、夏の旅行中に読了。
この手のバックパッカー旅行記では、どうしても「深夜特急」の影響から逃れられないところがあるが、本書もまたそう。旅先での具体的なエピソードよりも、著者が感じた街の様子を描いているところが特徴的か。
旅先で読むには格好の1冊。 -
紀行文好きですが、その中でも特に面白いと思った。少し、村上春樹の文章に似ているような気がする。中国をボロクソに言っていて、どうしてあの国は旅行者に優しくないんかなあ、と考えた。「没有」と言われるとはったおしたくなってくる。