ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 317
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276335

作品紹介・あらすじ

編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は――。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。

感想・レビュー・書評

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  • たった7行のプロットを元にした、表と裏の物語。
    片方は小説に、もう片方は舞台脚本に、でしょうか。

    主人公は二人の男女、それぞれが、
    “二人の父”との交わりを持つことになります。

    書籍・雑誌の編集という作業の内実を垣間見えて、、
    思ったより、ドロドロとしてそうだなぁ、、とも。

    ん、一つのプロットに対する自由な創作、
    複数の作者による競作アンソロジーとか、面白そうですね。

    好みの作家さんばかりが集まったら、、とか妄想してしまいました。

  • 真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
    彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。
    強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。
    ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。
    カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。
    父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。
    しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた・・・。

    この7行のあらすじが全く違う二つの物語となる。
    「ヒア・カムズ・ザ・ザン」と「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」
    一粒で二度おいしい・・・、いや、ちょっと違うか~(笑)。

    私にはカオルと父の関係がすとんと入ってこなかったなぁ・・・
    真也の能力(?)も、もう少し見せてほしかった・・・

  • 同じあらすじから生まれた、異なる2つのお話。
    改めて、有川浩の作品が好きだなと思った一冊です。
    人間くさい汚さ、見苦しさも、まっすぐで愛に溢れた真実で相殺。柔らかな日差しに包まれるような読後感に、さすがの一言!

  • あーーーもぅほんとに有川作品が好きだ!

    本作のあとがきにものすごく共感でした。

    この読後感がたまらなくて、しんどい時でも、
    有川さんの作品は読みたくなる。

    ふとしたセリフに気づかされて救われる。

    営業としての自分が、古川とカオルの
    編集者としての姿に重なって、
    共感したり、痛いとこつかれたり、
    でもやっぱり最後には元気をもらえる、
    出会って良かったと思える有川作品が大好きです。

    有川さん、これからもお世話になります!

  • 飛行機内の暇つぶしに読んだが、泣けて我慢できず困った… マスクでなんとかごまかしたけれど。
    そして、後半のパラレルを読んだら、何となく、うーん。。
    前半で終わった方が読後感が良かったかなぁ。

  • さらっと読めました。
    特にキャラクターがよいとか、感動するとかびっくりとか盛り上がる訳ではないけれど、心地よいまま綺麗に終わるお話。私はけっこう好き。
    再読はないかな。

  • ある家族の軌跡をたどる物語ですが、内容はパラレルワールドになっているため、物語は二つ存在します。
    主人公の古川真也はある特別な能力を持っています。その能力とは、自分が触れた品物や場所からそれに関係する人の記憶や感情が分かってしまうというもの。かつて、その能力を使いトラウマになってしまった彼は、控えめな存在感を主張しない性格の青年となっていました。そんな彼とは正反対のがむしゃらな行動がまぶしい同僚のカオルは、家族関係に複雑な事情を抱えていました。カオルの家族関係をめぐって物語がそれぞれのパターンで進行していき、真也はカオルに近い存在として時に秘めた能力を発揮しながらカオルの精神的な支えになり、家族の再生を見守ります。
    読み終わったあとに、どちらの物語が良かったと思うかと聞かれたら、前半のお話と答えます。理由はカオルの家族のたどる運命の違いではなく、真也とカオルの関係が現在進行形の方がすてきに見えたからでした。

  • 岡田 惠和さんの解説(あとがき)にあるように、有川浩さんの作品には、宝のようなセリフがたくさん、ちりばめられている。

  • 登場人物が同じ2つの話。どちらも不器用な男の人をフォローする話で結果いい話でしたが、ここまで深読みして納得するのはなかなか難しいかなと思う。

  • 同じあらすじを元に書いた、小説と、劇団キャラメルボックスが上演した劇ベースの「パラレル」が同時収録されるという形態が面白い

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著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

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