三匹のおっさん ふたたび (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 254
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276359

作品紹介・あらすじ

剣道の達人キヨ、武闘派の柔道家シゲ、危ない頭脳派ノリ。あの三人が帰ってきた! 書店での万引き、ゴミの不法投棄、連続する不審火……。ご町内の悪を正すため、ふたたび“三匹”が立ち上がる。清田家の嫁は金銭トラブルに巻き込まれ、シゲの息子はお祭り復活に奔走。ノリにはお見合い話が舞い込んで、おまけに“偽三匹”まで登場して大騒動! ますます快調、大人気シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 続編。
    これも有川ワールド満載でした。

    第一話 貴子
    第二話 ブックスいわき
    第三話 則男 お見合い 
    もう子供じゃないけど、大人でもない。
    第四話 エレクトリック ゾーンのゴミ
    第五話 豊穣祭り
    第六話 偽三匹のおっさん

    ボーナス トラック 好きだよと言えずに初恋は、
    お別れする人には花の名前を教えておきなさい。花は毎年必ず咲くから。
    「ヒメオドリコソウ」

    解説
    おっちゃんたちは、怒るのではなくて、叱るのだ。

    有川さんの本はスッと入ってくる。
    これからも読み続けたいと思います。

  • 三匹のおっさんの続編
    前作は下町人情、勧善懲悪といったスッキリの展開でしたが、本作では身の回りの社会問題が中心で、日常のあるあるをどう対応するかの展開でした。

    第一話
    裕希の母親のアルバイト先での話
    アルバイト先での人間関係に悩んだり、お金の貸し借りがあったりと、お嬢様育ちの母親の苦闘?、そして、早苗との出会いが楽しく語られています
    ほんわり暖かい読後感

    第二話
    書店での中学生たちの万引きの話
    娘に万引きを持ち掛けるような母親
    中学生たちの計画的な万引き
    など、今の社会問題が語られます。
    書店の店主の中学生の万引きに対する対応がすごい。

    第三話
    則夫の再婚の話
    則夫の気持ち、早苗の心情のすれ違いがもどかしい
    そんな早苗を支える祐希がほほえましい

    第四話
    ゴミの不法投棄の話
    家庭ごみの持ち込みや粗大ごみの持ち込み
    それほどの罪悪感を持たないで投棄に対して、どう取り組むのか
    さらに、嫌がらせで投棄を行っていた中学生への対応など。
    身近な問題が故に考えさせられます

    第五話
    お祭りの話
    お祭り実現に向けた寄進や考え方がびっくり。
    「信仰の自由を阻害する」から寄進はしないとか、子供たちが楽しめるものなのに親は寄進しないとか
    子供たちに窮屈な思いをさせないような考え方はできないものかと、思いました。

    第六話
    不審火に対して「偽三匹」現る
    偽三匹の自営団がひと悶着。
    しかし、その背景には、単純な横恋慕(笑)
    承認欲求なんですね。
    この章では、自分たちのやるべきところを見極めているかどうかがポイント

    とても楽しめました。
    ちゃんと前作から読みましょう

  • 「ふたたび」の方は勧善懲悪のすっきりストーリーというよりも、より登場人物の心の中の動き、社会問題化している陰湿な問題に深く迫って書かれているような気がして、思わず唸ってしまいました。

    登場人物の描写はやはりさすがですね。一人ひとりの心の中の機微を見事に文字にされている感じました。祐希くんと早苗ちゃんも相変わらず微笑ましい。この2人はずっと見守っていたいような、暖かい気持ちになります。

    お祭りの話は、あぁ自分にも覚えがあるなぁと思いだしていました。一生懸命、子供神輿を担いでいた頃。お菓子をもらった思い出。子供心にものすごくワクワクした記憶があります。今の時代は、お祭りひとつ、まともにできないところもあるのかと愕然としてしまいました。その理由が「信仰の自由を阻害する」って、、あまりにも驚きです。神社というのは日本人にとっては本当に身近な地域に密着しているものであって、日本人としての成り立ちそのものという認識であったため、こういう発想は全くなかったですね。キリスト教であってもイスラム教であっても、日本にいる限りはその地域を守っている日本の神様がいるという発想は持てないのかと正直驚きです。

    放火対策の話は、これも自分の幼かったころを思い出しました。町内会で順番に「火の用心」の巡回をやっていて、当時少年だった自分は父親と一緒に見回りを喜んでやってましたね。二本の木の棒をカチッカチッとやり、「火の用心!マッチ一本火事の元!」とデカい声を張り上げていたのを思い出します。すごく楽しかったなぁ。ちょっと大人になったような気がして。俺がこの町内を守ってやってるんやぞ!なんて思い上がったりして。

    思えば当時は色々な声が外から聞こえてきていました。焼き芋屋さんとか、お豆腐屋さんとか、わらび餅屋さんとか、チリ紙交換屋さんとか、いろんな町の声が聞こえていました。私の住んでいるところでは今は全くないのが寂しい限りです。これも時代でしょうか。当時は町内では自然と声をかけあって「三匹のおっさん」的なことができていたのかもしれません。そういう意味ではこの物語が人気になるのは、希薄になった隣近所の中で、やはりコミュニティとの結び付きも必要、という認識が再び広がっているからなのではないかと思ったりします。

    三匹のおっさんシリーズ、続編がでてくるんでしたら、その後の祐希くんと早苗ちゃんの大学時代なんかも見てみたいなと妄想しちゃいます。いやぁ見たいなぁ。。

    ところで、最後の読み切りの「好きだよと言えずに初恋は、」は、実に唐突にあってちょっとびっくりしました。おまけでつけてくれたのでしょうかね。なんか最後に胸キュンキュンだけさせられて、参っちゃいましたわ(笑)

  • 今回も良かった!
    身近にありそうなことを、普通のおっさんの普通の感覚で解決していく感じ好きだな。
    個人的には、ゆうきくんがすごく好き。

    ボーナストラック まさかのリンクで最高でした!! 人が前向きに生きるきっかけを描く物語ってすごく心に響く。

  • 「三匹のおっさん」の続編。
    元気なおっさん達が、町内のちょっとした事件や家族の直面する問題をめぐって活躍します。

    剣道の達人のキヨ(清田清一)、がっちりした武闘派のシゲ(重雄)、一見大人しそうだが実は危険な頭脳派のノリ(則夫)。
    3人が力を合わせれば、なんでも解決!

    清田家の嫁・貴子はお嬢さん育ちで早く結婚し、舅から見ていささか危なっかしい女性でした。
    一念発起してパートを始めますが、そこでトラブルが。
    大人の女性も何かのきっかけや経験あって、少しずつ成長するのが頼もしい。

    キヨの出入りする本屋では、中学生による万引きが多発。
    キヨの孫息子・祐希は、見た目は万引き犯に間違われるような男子だけど、中身は真面目。
    中学生をとっ捕まえたおっさんらは、しっかり説教。
    祐希の存在も子供らには睨みが聞いたのが面白かったり。

    ゴミの不法投棄、連続する不審火、近所のお祭りをどうするか、といった起こりそうな事件と絡めつつ、対抗するようにパトロールを始めた別なおっさんが出てきたりとユーモアも含めて。
    身近なテーマでわかりやすく、まだまだ枯れないおっさん達の存在が嬉しくなります☆
    頑張ってくれ!(笑)

  • 三匹のおっさんが帰ってきたーーー!
    どんなヒーローよりもヒーロー

  • 最近お気に入りの有川浩。

    【第1話】
    嫁の「人生初パート」の話。
    世間知らずなお嬢様の心根を入れ替えさせた清一の人となりが、格好良し。母の窮地に、でしゃばり過ぎずに心を寄せる息子(トータルではヤンチャ息子の部類)、いい感じ。
    高校時代の自分だったら、母親にそんな言葉はかけられなかったな(苦笑)。

    【第2話】
    万引き中学生の話。
    まさしく「モンスター」な阿呆母親の言動に唖然とさせられた…現実にもうじゃうじゃいそうで怖い…バカタレ中学生達の親には一応の良識があったことに安堵しつつ、店長さんの大岡裁きにじんときた。
    それにしても…(前巻でもオモッタガ)祐希がいいヤツ過ぎて気持ちよすぎる(笑)。めっちゃ好きだな。

    【第3話】
    則夫のお見合いに早苗が苦悩する話。
    「縁とタイミング」の切なさに、しんみりと…。
    娘の孝心と老親の(娘の重荷になりたくない)遠慮、肉親を思いやっての縁談持ち込み、、、誰もが正論なのにねぇ。。
    まさえさんの境遇と喜びも十分分かるだけに、なおのこと。
    そして……祐希がやっぱりイイねえ。15年後くらいに我が娘と添わせたいと思ってしまった程(笑)。

    【第4話】
    不良中学生とゴミ不法投棄問題の話。
    社会派ネタ?
    たむろする中学生と放任する親
    注意されると逆ギレする中学生
    悪意の無い不法投棄と確信犯的不法投棄
    ・・・2話目を読んでいても思ったが、日本人なのに日本語が通じない大人や子供が増えてきているのを再認識し、背中がうすら寒くなった。
    やっぱり祐希はいい子だな(笑)。

    【第5話】
    廃れた祭りを復活させる話。
    ベタなくらいに「親父の背中あるある」なエピソードで幕を開けたが、掴みは十分。故郷の父とのあええこれに想いを馳せた。若い店主達が祭りの実現に情熱を燃やす姿にも、タダ食い家族へ見せたの重雄の男気にも、じんと来た。
    そしてやっぱり……不良中学生がビビる位にヤンチャな見かけであろう祐希が、早苗の何気ない一言に胸を踊らせる様が、可愛い過ぎる♪

    【第6話】
    偽三匹と放火魔と初恋の話。
    昭和のヒーローものフィクションでは、(体感として)1シリーズに必ず1回は偽●●が登場したっけなぁ(笑)。
    予想の範囲内に綺麗に収まったいい話(笑)。
    大学合格のお祝いにと、早苗宛に届いた満佐子さんからの手紙にじんときた。

    一番好きだったのは、第5話かな。

    ★5つ、9ポイント半。
    2020.01.25.新。

  • 有川浩さん「三匹のおっさん ふたたび」読了。前作に続き、剣道の達人キヨ、柔道家のシゲ、頭脳派ノリの三人が町内の騒動に動き出す。今回は、書店の万引き、ゴミの不法投棄、連続する不審火など。祐希と早苗の恋愛の行方も気になったけど、一番心に響いたのは、シゲの息子の康生がお祭りの復活に奔走した話。昔見た父親の勇姿に近づきたい康生と次の世代にバトンを渡すシゲの温かさにグッと来ました。平成が終わる日に昭和の子供時代を思い出すことが出来ました。ご近所のふれあい、子供の躾のことを考えさせられました。良かったです。

  • 前作と同じくらい面白い。
    スラーっと読めました。

  • 面白かった。
    前作で好感が持てないなと思った貴子さんもよい成長を遂げていた。

    また数年経ってから......もしくはおばさんになってから、また読みたい。

    そして、収録されていた短編「好きだと言えずに初恋は、」がとても好きだった。
    小学生の時の恋愛を思い出した。

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著者プロフィール

有川浩(ありかわ・ひろ)
高知県生まれ。二〇〇四年『塩の街』で電撃小説大賞大賞を受賞しデビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊三部作」、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』など著書多数。

「2017年 『ニャンニャンにゃんそろじー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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