東京公園 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101277417

感想・レビュー・書評

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  • カメラマンを目指す大学生の主人公が、ある母子の行動をカメラに収めて欲しいと依頼され、東京の様々な公園へと向かう。
    東京の公園は行ったことがなく、こんなに色々な大きい公園があるんだ!と驚き。東京の公園巡りがしたくなる。
    主人公と周りの人々の「大切な人が幸せになるために…」という流れは良かった。けど、主人公と母子の無言の繋がりみたいなものが、私にはちょっと苦手に思えたかな~。そりゃ、三浦春馬くんみたいな子がこっそり写真撮ってても変には思わないかも知れないが、知らない男の子が自分が行く公園に必ず現れて自分達の写真撮ってるって、普通に考えたら怖い!小説とはいえ…

  • ほっこりするお話。自分の大事な人に置き換えて考えてもいいかなと思いました。
    久しぶりに公園に出向いて世の中の喧騒から離れてみる機会も作っていいかなと思いました。

  • たまに文章表現で好きではない言い回しが出てきて読むのに時間がかかった。

    2011年6月公開の同名映画の原作。主演の三浦春馬ファンの私としてはどんな話か気になるわけで。

    東京にある実名の公園が登場し、公園に現れるある女性をカメラで盗撮することになった主人公。

    いわゆる草食男子っぽい主人公は、なにやら爽やかな空気をまとっていて、まず女性に悪い印象を持たれない。さりげなくモテるけど、嫌味じゃない。

    公園の女と言葉を交わさず空気で会話するシーンは少しどきどきする。

    何気ない、学校行ってバイトして家で鍋して…という学生の日常がとても懐かしく微笑ましかった。

    どうやらこの話自体がある洋画の東京版のようなので、元ネタの映画も機会があればチェックしたい。

  • 人はいつも誰かを探している。
    一緒に歩いてくれる誰かを、本能で探しているらしい。

    人が人に惹かれる瞬間に理由なんてないというのは、そういうことなのかもしれない。

  • 憧れが恋へ成長する前の気持ちはもどかしい。だけど、その気持ちが1番尊いし、楽しいと思うのは私だけ?

  • なんか映画とはちょっと違うような・・・・

    実は以前、映画をちらっと見て、?しかうかばなかった・・・
    でも原作を読んでみてなんだかちょっとほっとした。
    読み終わってはっきりする部分ばかりではないけど、でも、ほっとした作品だった。ちょっと公園にカメラを持って出歩いてみようかななんて思ったりして・・・・笑

  • 「妻の百合香を尾行して写真を撮って欲しい」.奇妙な依頼を遂行する圭司だったが,いつしか圭司は百合香に惹かれていく.この物語はどこに進んで行くのだろう,そう感じながら読み進めてました.憧れが恋へと成長する直前の切なくて,もどかしい気持ちを綴った瑞々しい青春物語.すべての謎が解かれたとき,ちょっとウルッとしてしまいました.おススメします.

  • 公園ってのはパブリックな空間だけど、そこには色んなドラマが生まれるね。
    日比谷公園、砧公園、井の頭公園、洗足池公園などなど、実名で登場。

    とても爽やかな一冊。
    どことなしに石田衣良氏に近いかなとも感じた。

    誰かを見守る、か。
    染み入るよ。

    これを読むと、写真を撮りたくなるよ、きっと。

  • しばらく読んでから、あれ?これって映画でみたなあと、思い出した。

    井川遥さんが、カメラとの距離感を残したまま、カメラに向かって微笑むのがミステリアスで色っぽくって。
    ちょっと危なげな女性に見えたっけ。
    原作の方がもっと淡彩なのね。

    壊れるかもしれない。まだ極々小さな家族のひび割れ。
    それをこんな形で第三者を巻き込んで解決しちゃうのは卑怯だなあと、思わなくもないが、ラストが美しかったので良し。

  • うーん。
    よくもなく悪くもなく普通。
    ただ、読了感は良かったかな

著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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