さよなら、ベイビー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101281315

感想・レビュー・書評

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  • すごく面白かったけど、途中からこれは誰の話しだっけ?と混乱してしまった。
    もう一度ゆっくり時間をかけて整理しながら読んでみたい。
    まあくんとタカヤの成長と絆が愛しかった。

  • 次々と気になるミステリー

  • 母亡き後引き籠もる事四年の二十一歳雅祥が父の急死により急遽託された赤ん坊の育児。不妊症夫婦や産婦人科医や中学生の妊婦を挟みつつ、従姉に助けられ民生委員女性に叱られる。現実の養子縁組制度のうねりが説明だけで圧巻。タカヤの愛くるしさに絆される雅祥の育児パートがとてもすき。結末は胸が控え目ながら破れそう。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    僕の自殺未遂。母の死。失われた“あの日”の記憶。ひきこもり続けて、もう四年。父が、家に傍若無人な赤ん坊を連れてきて、僕の生活は、無茶苦茶になった。でも、生きる目的は復活。

    漫画チックな表紙で少しひるみながらも、あらすじがどうにも気になって購入。
    所謂ニートが、見知らぬ赤ちゃんを世話する事によって次第に上向きになって行く話ですが、母親は死別で、父親も序盤で無くなる為結構かわいそう。21歳時分で同じ境遇になったら絶望ですね。
    成長小説、叙述ミステリーが混ざっているので結構盛り沢山なんですが、それを感じさない纏まりが有って、物語としてとても面白かったです。この手の本は読みやすいようにおちゃらけが有る事が多いですが、ライトな読み口に関わらず重い内容でおちゃらける事無く書き進めていてとても好印象でした。

  • 進むにつれて疑問が解決するかと思いきや、いろいろミスリードもあり、最後まで注意して読まないといけない感じはあったけど、内容はなかなか興味深かったです。

    なんつーか、やっぱ子供産むのも育てるのも大変なんだよ、ほんと。

    2016.9.21

  • 親との死別、出生の秘密、ひきこもりなど暗い要素満載ながら希望を持てるハートフルストーリー。赤ん坊の可愛さと怖さもそれなりにリアリティがありますね。遥か昔、親になった頃を思い出します。

  • 想定外の掘り出し物。家にも帰らず、喫茶店に寄って久々の一気読み。ミステリとしても、心温まるエンタメ小説としても楽しまさせていただきました。都合のいい部分はあるが、それでもいい。

  • 主人公のダメっぷりに最初はイライラしてしまった。
    引きこもり、死、破産、不妊、借金などとにかく色々あるうえに文章でみてるとコレがどの人の話か混乱してしまう時もあった。
    主人公が赤ちゃんとの生活で他人とかかわり、変わっていく過程は最初のイライラを忘れるほど楽しく読めた。

  • 引きこもり中の21才の雅隆。そこに父親が突然赤ん坊を連れてきた。
    突然混じってきた赤ん坊にイライラしたり怖いと思ったり、彼の平穏が崩される。
    そんな中、彼の父親が突然死し、引きこもり状態で赤ん坊を抱えて途方にくれるはめに。
    赤ん坊の親が誰なのかもわからず、父が借金の連帯保証人にもなっていたり、大変な事に。

    民生委員の緒方さんから引きこもりの主人公に
    居心地の良い逃げ場所から抜け出すいいチャンスじゃないと言われたり、大災害のように泣き出す赤ん坊の世話に追われたり大変な目にあいながら徐々に社会復帰していく。

    特別養子縁組に結びつけたミステリー。
    子供の利益を守るという目的で制定されたこの制度、それまでは普通養子縁組という、相続や立場上不利になりやすい位置付けでしかないものしかなかった。(平成25年に法律が変わって、非嫡子も実子と同じ法定相続配分になったけど)
    それと不妊に悩む夫婦にフォーカスを当てた事件だなと思う。

  • まあくんにいらいらしつつ、自分に重ね合わせて自分の嫌なところを突きつけられたような気持ち。物語が進むにつれて、成長していくところが楽しい。

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著者プロフィール

1969年、東京都生まれ。早稲田大学を卒業後、編集プロダクションに所属し、ライターとして映画、テレビドラマのノベライズを数多く執筆。2004年『獣のごとくひそやかに』で小説家デビュー。『彼女の知らない彼女』(新潮社)で第20回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。

「2017年 『小説L DK 柊聖’S ROOM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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