ひかり62号の殺意 (新潮文庫 に 5-5)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101285054

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  • 昔読んだ本

  •  十津川警部が活躍する東京、岡山、マニラを結ぶトラベルミステリー。
     最初は流してしまいがちになるが、よくよく考えると不可解なことが多く、十津川・亀井とともに事件の核心に迫っていくような感覚になる。文章のあちらこちらに事件の伏線が張り巡らされていて、最後に「あー、ここにこれが繋がっていたのね」と唸らされる。「こうならこうだろう」という人間の思い込みを利用したトリックが面白い。
     表紙の新幹線も懐かしのフォルム、文章内ではあちらこちらで喫煙する場面もあり、思わず時代の違いを感じてしまう。そういった懐古的な感覚も味わえる作品。

  • 宝石を強盗した男2人のうち一人が逮捕され護送中の「ひかり62号」で何者かに射殺された。
    彼の最後の言葉から主犯格の男を割り出たが、すでにフィリピンに逃亡していたが顔がつぶされ何者かに射殺され発見された。
    マニラでいったい何が?本当に死んだのは主犯格の男なのか?
    そんなさなか、別の男が浮上。その男はいったい・・・

    この作品自体昭和62年に製作された作品だが、当時の時代背景でフィリピンが怖い場所であることがこの状態からもわかる。
    確かに国際リゾート地であるが一歩踏み入れば危険な街であることはこの文章からも解る。

    十津川警部シリーズはその時々の国際状況がわかり面白いです。
    もちろんそんな時代背景が観たいってのも有りますが。

  • 平成8.1.20 16刷 400
    銀座の宝石店から二億五千万円相当の宝石を奪った強盗の片割れ宮本信介が東京に護送される途中、「ひかり62号」の車中で何者かに刺殺された!十津川警部は、彼の最後の言葉から主犯の江上利夫の割り出しに成功。しかし、江上は逃亡先のフィリッピンで、顔を焼かれた射殺死体で発見された。十津川は急遽マニラに飛ぶが……。国際的スケールのトラベル・ミステリー。

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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