白蝶花 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101285726

感想・レビュー・書評

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  • 『花宵道中』で燃え尽き、あの感触よもう一度。でもそう簡単にあの感覚は味わえないかな? などと疑いつつ手にした本書。官能シーンは必然性はあるけど、ここまでの描写はいらないかな。ほほう、花宵道中と同じ仕掛けだね、もうその手には乗らないぞ。などと思いながらも、それは強がりでしかありませんでした。ページをめくる手は止まることなく...結果、電車内で大粒の涙をこぼすという失態を演じる羽目に。登場する人物は架空の存在、ましてや小説では印刷された文字でしかないのに強い生命力を感じ、懸命に生きる姿が心に焼き付けられます。

  • 宮木あや子さんの文章は綺麗ですごく好きです。短編小説かと思いきや、ひとつひとつが繋がっていて長編小説のようです。明治、大正、昭和の女性って題材がもともと好きなので楽しく読めました。

  • 短編集ですが、どの話も切なくてよかったです。話の長さにばらつきがあるのが気になりましたが、乙女たちの恋の悩みなどは細かくて、性描写もありますがそこさえ抵抗がなければ、読んで損はないと思います。

  • 好きです。
    この時代を生きてもいないのに情景が浮かぶよう。
    女性に自由がない時代においても、女性はいつも強い。

  • 120520

  • 花宵道中とはまた違ったテイストだけれど、中身はあまり変わりないような。


    官能的ではないけれど、甘い。
    感応、という解説の言葉がよく合うと思う。

  • まず白蝶花を画像検索していただきたい。
    儚いのに強いこの花は、大正から平成までの時代を生きてきた女たちの、あやうさと、したたかさを見事に表現している。
    大正・昭和・平成と3世代を超えても男女の仲というものはさほど変わらず、クローズかオープンか後外だと思うが、「さが」というものを汚らしいと思わず一読してみると不思議と共感する部分がどこかそこらかにあると思う。
    素直になってその部分から何をどうするかを感じ取って欲しい。

  • 読んでいるとき、気付いたら息を止めている。濃密な文章。

  • 有馬から芦屋へと売られた姉妹、菊代と妹の雛代。
    雛代へ劣等感を持ち、仲の悪いまま芦屋を離れる菊代。―天人菊
    家のために財閥の妾となった如月泉美。
    三島章太郎の正妻の長男、吉明と出会って・・・。―凌霄葛
    酒田から福岡へ奉公へいく千恵子。彼女が書生と関係を持ち、
    身籠ったことで実家に戻れず雛代、菊代の飲み屋を周り子を産む。
    奉公先の娘、和江と親しくしていたが裏切ってしまうも
    年老いてからの和江からの手紙がから物語が始まる。―乙女椿
    和江が千恵子と会わなくなってからの物語。
    素直になれなかった、と綴り、喜三郎の面影のある男とも出会う。―雪割草


    うわ、あらすじになってない(汗
    凌霄葛で「三島」と出てきてまず雨の塔を思い出したあたし。
    それ以上に、この一冊の中でさまざまな繋がりがあるのが見えてきて、
    どきどきしながら読み進めていきました。
    あぁ、彼女はこういう人生を送っているんだなぁと安心したというか、
    あのあとちゃんと生きていたのだと感じられました。

    花宵道中でも似たような繋がりがあったけど、
    花宵道中よりも時代が広く、何十年という間に広がる世間と
    そこに生きる女性の純粋さを羨ましく思う作品で。
    官能、というより恋愛、恋愛、というより生涯を綴ったお話という印象でした。

  • 期待外れ。
    読んでいるうちに話がつながってる...とわかるけど、別に巧い演出とは思わない。それぞれの話のキャラクターの印象が薄いので名前が覚えられない。話がつながることによる必然性も特に感じられない。別にあのキャラクターがこの役目をしなくても...というのがほとんど。わき役に回ったキャラクターの過去を読者が知っていることによるメリットがない。
    「実は連作」風味にするよりも、もっと個々の物語を深めたほうが持ち味(と思われる)濃密な雰囲気の文章ともマッチしていたと思う。

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著者プロフィール

宮木 あや子(みやぎ あやこ)
1976年生まれ。神奈川県出身。2006年『花宵道中』で第5回女による女のためのR-18文学賞 大賞・読者賞受賞しデビュー。同作は2014年映画化された。
代表作に2016年テレビドラマ化された『校閲ガール』とその一連のシリーズ。

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