東京湾景 (新潮文庫)

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レビュー : 189
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287515

感想・レビュー・書評

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  • 前に読んだような既視感を覚えたが、読み終わっても前に読んだか思い出せなかった。
    それ位さらっとした恋愛小説。
    確かドラマ化されたはずだと調べると、仲間由紀恵主演でドラマ化されていたが、ストーリーを見る限り別物なかんじだった。
    普通に丁寧に映画化したらステキそうなのに。

  • 実家で発見して、そういえば月9でやってたな、、と思いだして興味がわいたので読みました。自分はヒロインのような境遇にはないけれど、共感できるところが多く、26歳の今、読めてよかったと思えました。

  • 人を激しく愛することを恐れている二人の気持ちの変化が巧く、「あぁ、これが恋愛なんだな~」と思わされたと同時に、ちゃんと恋愛してますか?と問われてる感じがした。また、ラストの終り方が好き。結末を読み手に委ねる感じが。久々に切なく、胸がズキズキしました。この作品等を経てあのベストセラー『悪人』がうまれたたんだな~と思います。

  • 人と人との間に生まれる関係性について、なんともいえない不安な感じ、切ない感じがビシビシ伝わってきました。

  • 亮介も美緒も、臆病だからこそ、表面だけで付き合って、偽名であることを隠したり、それに気づいてても気づかないふりをしたりしていた。
    すごく不自然だけど、その感覚は、分かる。傷付けないためではなく、傷つかないために、知らないふりをする。
    でも結果的に、それが自分も相手も傷つけることになるのに。
    分かっているけど、どうしようもないこともある。

  • 「愛してないから、こんなに自由になれるの」「それでも、お前と一緒にいたかったんだよ」。
    品川埠頭の倉庫街で暮らし働く亮介が、携帯サイトの「涼子」と初めて出会った25歳の誕生日。
    嘘と隠し事で仕掛けあう互いのゲームの目論見は、突然に押し寄せた愛おしさにかき消え、二人は運命の恋に翻弄される。
    東京湾岸を恋人たちの聖地に変えた、最高にリアルでせつないラブストーリー。

    結構今の自分にはタイムリーな物語だったように思う。
    人の出会いと同様に物語の出会いもこういった面白さがある様に思う。

    決して始まりもその間も終わりも美しくないし、綺麗な話ではないと思う。
    だけども人ってこういうもんなんだと思う。
    それらに強く惹かれる物がある。

    亮介ほど大きな出来事を経ているわけでないけど、忘れられない人は誰だって持っているし、

    美緒の愛や恋だのに翻弄される周りを冷めた目線で見てしまう所や恋愛ドラマがやけに陳腐に見えてしまうところなんかもきっと持ってる。

    大杉とゆうこみたいに長く続いてる二人もなんとなく自分の環境下の中で居たりもしたり、

    真理の様に追いかける愛に惹かれてしまう事もある。

    物語の中の登場人物は現実の人間ほど奥行きが見えない。
    だけど遠いようだけど近くにいる様な不思議な既視感を訴えてくるように思う。

    沢山の時間を費やしてもお互いに探り探り、真っ暗な中で手探りで相手を知っていくようなところはなんとももどかしい。
    確かめるほどではないけれど、刹那に起こる齟齬は物語でありながらリアルな感覚に陥る。

    人を愛する形に型は無い。
    はじまりがどうあれ、終わりがどうあれ。
    人は人を求めて生きていかなければならない。
    それが人間の遺伝子には強く書き込まれている。

    ただ環境が、人間関係がそれを疎ましく、うっとおしくさせるのも嘘じゃない。
    豊かで満ち足りている世界だからそこ相手が見えなくなる恋もある。
    ただ目の前に居るのに、見ているのは心のつながりでは無い時もある。
    それでも人は誰でもないたった一人の相手を求めている様に思う。

    なんだか揺さぶられました。

  • 後半からはシンプルに亮介と美緒に焦点があてられてて読みやすかった。でも無理やりハッピーエンドにした感じがする。

  • 今まで読んだことの無い雰囲気の本だったが、とても楽しみながら読む事が出来た。掴みどころなくフワフワしてると感じたけど、こういう恋愛もしてみたいと思う。

  • 出会い系サイトで知り合った男女のリアルさを感じる恋愛モノ。ラストはあり得ないけど・・・。

  • 平等院鳳凰堂(国宝)の中で一気に読んだ
    ある意味思い出の一冊。


    話しの流れや、テーマは良い。
    純愛をよく捉えていると思う。

    が、人物のセリフ描写が絶望的に下手!!
    よって登場人物の誰にも感情移入できず。


    文章の精度が物語を
    左右してしまう事実をあらためて確認。
    自分も精進せねば…

  • ドラマの東京湾景ってこれが原作?こういうお話だったっけ⁇
    面白いって思ったわけじゃないけど、スラスラ読めたのは面白かったってことかな。

  • 出会い系で知り合った男女が
    何度も身体を重ねて
    それでも心までは重ねられなくて
    近づいたと思ったらすれ違ったり
    そんな繰り返し。


    なにが素敵って
    東京湾ってロケーション。

    東京湾を挟んで働くふたり。
    対岸にいる相手をふと探してみる。
    素敵だなぁ…。

    亮介の胸の火傷痕のエピソードもそうだけど
    よっしゅうさんの描く男性って
    どうしてこうもピュアで不器用なんだろう。

    以前、お台場で行われていたライブのために
    名古屋から上京し、テレポート駅で降りた瞬間
    もしかしたら美緒と擦れ違えるんじゃないかなと
    思わずキョロキョロしてしまいました(笑)

    ラストの亮介の「東京湾を泳いで渡って…」のくだり。

    私が美緒なら、きっとすぐに浮き輪を買いに行って
    ちょっとでも彼との距離が縮まるように
    プカプカ浮きながら彼を待つと思う。

    どんなに流されても
    きっと亮介は見つけてくれる。

    そういう人なんだと、思う。

  • H24.6.30 ハッピーエンドでほっとした。亮介は楽々東京湾を泳いで横断したに決まってる、と私も思うから。自分も学生の頃つまらなそうな顔をしている、と言われた事があるからかな?何だか激しい恋がしたいなぁ、と思わせる話だった。

  • ドラマでやってた東京湾景ってこんな話だったっけ!?
    在日の話だと思って吉田修一の作品なのに避けてたんだけど、普通の恋愛小説だった。
    私が大好きな湾岸が舞台で、景色の描写もリアルで素敵。
    ストーリーもバッドエンドを想像してたから、ちょっと嬉しかった。
    陳腐と言ってしまえばそれまでだけど、個人的には好感の持てるエンディングだったな。
    恋愛はいつか終わるって分かってるけど、大事なのは終わるまでの過程なのかも。

  • 大人なラブストーリー
    物語りの展開や文調は静かだけど、それぞれの人物の心の中には熱いものがかくれているような気がする。
    ラブストーリーはそんなに好きじゃないけど、この作品は読み終わった後にじわーっとよかったなと思えた。

  • 「悪人」をちょっと思い出した。携帯の出会い系サイトで出会った二人。

  • 吉田修一は「パレード」に続いて2冊目。主人公の2人はもちろん、その他の登場人物も魅力的に描かれてる(と思う)んだけど、キャラがたってる割に乾いている、薄っぺらいと感じてしまうのは何故だろう?著者の現代の若者の描き方の癖に自分の感覚感性が合ってないのかな?お台場勤務の「涼子(美緒)」と品川埠頭の倉庫で働く亮介、出会い系サイトを通じて出会った2人の物語。読後感は爽やか。

  • 吉田修一の世界の登場人物設定にはムリがあると感じつつも、
    言葉選びの上手さと展開で"アリ"に思えてしまうマジック。
    この東京湾景も、東京ならアリなのかな?と思えてしまう。

    品川とお台場を結ぶ不器用な恋愛模様。
    結果として、好きな作品です。

  • 波長は合ったけど・・・もの足りない。
    もの足りない。

  • 淡々とした恋愛小説。

    だけど、色々考えさせられる。


    『どんなに愛し合ってても、大好きでも、終わりを迎える。』

    あぁって…なんだか、他人事じゃない。


    メールから始まる恋。

    嘘。過去。セックス。

    お台場と品川埠頭を結ぶ東京湾岸のラブストーリー。

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著者プロフィール

吉田 修一(よしだ しゅういち)
1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業後、スイミングスクールのインストラクターのアルバイトなどを経験。1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第117回芥川龍之介賞候補にもなった。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞を同年「パーク・ライフ」で第127回芥川龍之介賞、2007年『悪人』で第61回毎日出版文化賞及び第34回大佛次郎賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で第14回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。2016年には芥川龍之介賞選考委員に就任している。その他の代表作に、2014年刊行、本屋大賞ノミネート作の『怒り』。2016年に映画化され、数々の映画賞を受賞。

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東京湾景 単行本 東京湾景 吉田修一

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