東京湾景 (新潮文庫)

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感想 : 205
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287515

感想・レビュー・書評

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  • パークライフは好きじゃなかったけど、これは泣けた(ノД`)

  • だいぶ昔に読んだ作品なので記憶は曖昧。
    だけど、この作品の雰囲気はすごく好きだったのを覚えている。
    現代の恋愛にありそうなこと。
    目に浮かぶような情景描写も良かった気がする。


    「人を信じることはすごく難しい」

    これは、まさしくその通りで。
    形容し難い切ない気持ちになるけれど私は好きな作品でした。

  • 相変わらず作風は好みなんだけど、なんか「悪人」と違って浅いと感じた。
    出会い系へのアプローチからして全然違うし、最後それなりのハッピーエンドだろうとは思うけど、今まで読んだ「パレード」や「悪人」と比べるとあっさりしすぎてる感じ。読了後の余韻が感じられなかった。
    他の作品みたいに読んだ後、ズルズル引きずるようなものが欲しかったところ。

    登場人物もなんか、こう・・・どこかイマイチだった。多分他の吉田作品が優秀なだけだったんだな、うん。

  • お台場から品川埠頭まで、距離にして1キロ弱。東京湾で、2人は本当の愛するを見つける。

  • 吉田修一の小説はだいたいがツボにハマるんだけど、これはちょっとムリだった。なんだか他の作品では吉田修一って男性のくせに女性を描くのがうまいなと思ったり、男の弱さを描くのがうまいなと思っているんだけど、珍しくそういう感じがしなかった。これは、美緒の意思が感じられないからじゃないかな。いろいろ考えているらしいし、そう考えるのはわかる気もするけれど、最後の最後まで他力本願な姿は残念。
    一方の亮介も、美緒のことを好きだ好きだと言いながら、ちょっと及び腰じゃない? 童貞を捧げた年上の彼女を思うあまり、焼身までした過去をもつというのに。いや、それでもういき切ったのかな。とにかく、なんか身のない悲しい恋物語。読後感もなんか身のない感じ。
    解説(陣野俊史)のまずさが特筆もの。どうして、東京に出てくる若者向けになっているのかわからん!

  • なんだろ、バブルっぽいっていういか、ちょっと昔っていうか、
    そんなラブストーリー。お台場と品川埠頭だし。
    原作とずいぶん内容が違うようだが、月9の原作っていうのもね、
    なんとなくわかる感じ。

    「さよなら渓谷」のような、男と女のどうしようもない感じがやはり好みか。

  • 吉田修一の著作はこれで4作目。
    純文系からエンタメ系に少しずつシフトしている著者であるが、そんな中でも変わらないものもある。どんな物語を描いていても、氏の作品には、どよんとした曇り空が似合う。そこには光はない。夢もない。希望もない。(ちょっと言いすぎか)

    他愛のない日常生活をやたら詳しく描写するのがくどいのは良しとして、会話分がどうも苦手だ。この作品の中では野暮ったさがやたら鼻につく。途中でよっぽどやめようと思ったが、何とか最後まで読了。
    確かに実際の恋人同士の会話なんて、端から見ればくだらないものばかりだけれど。

    希望をちらつかせつつも、破綻してしまうその繰り返しにテンションはあがらず。最後は、ハッピーエンディングなのかバッドエンディングなのかもよくわからなかった。なんとなく主人公と美緒のその後はうまくいかないんじゃないかと暗い気持ちになった。

    この作品があるから、その後、「悪人」が生まれてきた気がする。

  • どうやら前に映画化だかドラマ化されてたらしい。そんなこと知らなんだー。

    出会い系で知り合った、恋を諦めた男と恋を知らない女のお話。偽名を使ってたり素性を晒さなかったりだとか、お互いに深入りするとこを躊躇う現代的な恋愛って感じましたよ。「人を信じるってすごく勇気が必要なんだよ」とかホントそうだよちくしょー(号泣)

    最後の終わり方は良かったかも。

  • 伏線の回収がイマイチ。
    でも恋愛ものにしてはベタベタしてないし、
    東京湾岸の景色が目に浮かぶような感じ。

  • ヒロインの気持ちもわからないでもない。

  • ずいぶん地味なタイトルだな、というのが第一印象。
    好きだという心が変ってしまうことを、それぞれに怖れる二人の出会いを描いた物語。
    涼子がいい。

  • 悪人ファンなので?
    悪人を彷彿とさせるシーンが出てきたりして面白い。最初の方だけ。

    出会い系で知り合った人をここまで思い続けるのは・・・。
    俺なら、出会った経緯を考え過ぎてしまうかも・・・。
    相手の人が嘘ついてるのを知ってて、付き合うなんて・・・。
    たぶん、何度も葛藤して苦しんで、それでも離れられない相手なんでしょうね。ちょっと、共感!

    ハッピーエンドになるなら、我慢した甲斐があるんでしょうけど・・・。
    ハッピーエンドじゃなかった場合の三流のドラマみたいな展開だったら、死にたくなるね。

    また、いつか読もう!!

  • 作品内でヒロインがコメントしているとおり、フツーの人である自分にとって感情移入の対象は、主人公カップルではなくお隣さんカップルであり、フラれた女になってしまう。
    それにしても東京湾を泳いで渡るのは嫌だなぁ。
    文庫版解説がとても親切で面白いです。
    あと、タイトル聞いたことあると思ったら昔の月9で、wikipediaでドラマ版のあらすじ見たら原作と全然違って笑えた。

  • 品川埠頭倉庫で働くガテン系男性とお台場のかわいくてキャリアOLとの話。
    うーん、異世界に住む二人の恋愛話はつまんないというのが私の定説になりつつある。
    一つだけ、品川付近で働いてたので出てくる地名に関してはとても懐かしくて楽しめた。

  • ¥157
    2010.12.26(日)。

  • きっと、端から見れば「冷めた愛」なんだろうけど、本当はすごい「熱い愛」があちこちから感じられる。羨ましい。でも、本人たちはつらいだろうな。今の人たちって、こんな感じで人と付き合うんだろうな。

  • 悪人以外の作品の方が好き

  • 吉田修一さんの中でも最も好きなストーリー。日常を切り取る感じが秀逸。

  • 展開が気になるので、1日で読むことが出来た。
    著者の本の中では、比較的恋愛色が強いのかな?

    登場人物と同年代、20代の人たちにオススメ。

  • 涙がたーっとゆっくり流れた本

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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