愛に乱暴(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 220
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287560

作品紹介・あらすじ

初瀬桃子は結婚八年目の子供のいない主婦。夫・真守の両親が住む母屋の離れで暮らし、週に一度、手作り石 教室の講師をしている。そんな折、義父の宗一郎が脳梗塞で倒れた。うろたえる義母・照子の手伝いに忙しくなった桃子に、一本の無言電話がかかる。受話器の向こうで微かに響く声、あれは夫では? 平穏だった桃子の日常は揺らぎ始め、日々綴られる日記にも浮気相手の影がしのびよる。

感想・レビュー・書評

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  • 結婚して8年。夫の実家の離れに住み、週に一度カルチャースクールの講師を務める。子どもはいない。
    桃子は義母に付き合いにくさを感じながらも、夫とその両親とそれなりに上手くやっていると思っていた。
    ところがある日夫から思いもかけない告白を聞かされ、桃子の日常は少しずつ歪み始める。
    挿入される日記に少し違和感を感じながら読み進めると、途中であっと驚かされる。しまった。私はどこからか読み誤っていたのではないか。
    ストーリーもさることながら、自分が何か大きな勘違いをしていたかもしれないという恐怖を感じる。
    正気なのは誰なのか。
    ラストの呟きがなければ怖いまま終わっていた。

  • 日記トリック…見事やられた。吉田修一さんの巧妙さに脱帽。
    因果応報ってやつなんだろうけど、桃子さんがあんまりだわ、、かすかな希望の光りが救い?
    にしてもさ…。

  • 続きが気になりすぎる。結婚した今となっては他人事ではなく、個人的に最悪を想定しておこうと思う方なので、仕事は絶対にやめたくない。女にとって若さと子どもを出してこられるのが一番残酷だ。この主人公は義両親との半同居、介護もきちんとやっていて十分ちゃんとした嫁だと思うけれど、こんな男にしがみつく価値はない気もする。おびえながら下巻にいきます。

  • しっかり読まないと読み間違える恐れあり。

  • 一言の感想なら「因果応報」。 淡々としていながらも、不穏な雰囲気が漂う作品だ。 主人公桃子の夫の真守が最低なのは大前提なのだが、桃子も可哀そうだけど、うすら怖い... 途中、ちょっとした仕掛けのような展開には「そうきたか」と思った。 吉田修一は「悪人」以外あまり読んだことがなかったが、結構面白かった。(上下巻ともの感想)

  • 2018.08.06.読了
    なんでしょう。愛って難しいですね。
    たしかに真守はクソ男ですが、彼を愛して結婚しようとした女は3人いるわけで。奪い合ったわけで。
    人間なんて男も女も見る人によって魅力ってかわるものですしね。
    愛は変化しますよね、時間や思い違いなどの要素で大きく変化しますね。
    この作品よんで、愛って運命なんだろうって思いました。
    病気とかと一緒で人生の要素として受け入れざるを得ないし、決して思い通りにならない要素。
    相手がいることが最大の難点ですが、自分で自分自身さえもコントロールできないことが苦しいのではないでしょうか?
    作品として。。。難しすぎますね。薄い文庫本上下巻でサクサク読み進めましたが、最後は中途半端な気持ちのまま整理のつかないまま答えのないまま何も起こらないまま。読了感がありません。

  • 2018.7.13読了

  • ある種、ホラー。
    色々、怖かった。
    途中までは、桃子よりの読み方をしてたけど、最初の日記も桃子のものだとわかったあたりで、ちょっと複雑な気持ちになった。

  • 義実家で暮らす結婚8年目で子無しの主婦、初瀬桃子。
    夫の真守は、なにやら26歳の女と浮気をしている。
    子供ができたから離婚したいと言われて……。

    というところで上巻は終わり。
    読みやすくておもしろくて、あっという間に読み切ってしまいました。
    下巻には驚きの結末がまっているらしいので楽しみ。

  • 初瀬桃子は結婚八年目の子供のいない主婦。ある時かかった一本の無言電話から夫の不倫を疑う。平穏な日常が揺らぎはじめ、異常な日々が訪れる。
    ミステリーでもサスペンスでも恋愛でもない、作者曰く「ジャンル不明小説」。ざらついた感触が常に肌に張り付くような不快感がありながら、先のページを読みたい願望は失うことがない。構成の巧さが抜群。

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著者プロフィール

吉田 修一(よしだ しゅういち)
1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業後、スイミングスクールのインストラクターのアルバイトなどを経験。1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第117回芥川龍之介賞候補にもなった。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞を同年「パーク・ライフ」で第127回芥川龍之介賞、2007年『悪人』で第61回毎日出版文化賞及び第34回大佛次郎賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で第14回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。2016年には芥川龍之介賞選考委員に就任している。その他の代表作に、2014年刊行、本屋大賞ノミネート作の『怒り』。2016年に映画化され、数々の映画賞を受賞。

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