ボトルネック (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 9035
レビュー : 1210
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287812

感想・レビュー・書評

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  • インシテミルの人。

    パラレルワールドみたいな話。
    私がいなかったらとか誰かがいたら…とか考えることもあるけど、結構残酷なことかもしれない。
    リョウも辛かったろう。
    戻った世界でこれから精一杯がんばってほしい。

  • スッキリしないが、それが良い。
    自分自身の存在意義とは?と考えてしまう物語でした。

  • スッキリしないでおわるのやだー笑。ミステリーかと思ったら青春小説でした。

  • 米澤穂信を知るきっかけになった小説。
    好きなジャンルのSFのため、とても面白いと感じた。
    それから古典部シリーズにも手を出すことになる。

  • 兄が死に、恋人が死に、家庭崩壊を起こしている世界から「主人公が生まれなかった世界」に飛ばされた主人公が、自分と世界の関係を考える小説。
    「主人公が生まれなかった世界」では、主人公の代わりに思考・行動共に全く似ていない年の近い姉が登場する。主人公は自分がいた世界と自分の代わりに姉がいた世界を比較することで、自分が世界に及ぼした影響を知っていく。

    ミステリ要素はそこまで強いわけではないし、読んでいれば大体予想できる内容なので、その点での驚きはあまり無い。
    主人公の痛々しさ(特に思考面)がこれでもかと表現されている。そういう意味では読んでいてまったく心地よくなかった。ただし、そのおかげでより強く「自分が生きている意味」みたいなものを考えさせられる。
    タイトルになっている「ボトルネック」とは「生産活動や文化活動などで、全体の円滑な進行・発展の妨げとなるような要素」という意味。なぜこれがタイトルなのかは物語の終盤に分かるが、なかなか残酷。
    全体的になかなか暗めな小説でした。

  • 読み終えてタイトルでああ…となる
    単語自体ちょっと苦しいけど、そんな感じ

  • 恋人を事故で失った主人公が、「自分がいない世界」であるパラレルワールドを旅するお話し。「自分がいないほうが、世界は総量として幸せだったんじゃないか」と気づくことは残酷すぎるなと。米澤穂信氏の作品は、ミステリしか読んで来なかったのでちょっと新鮮でありつつも、「古典部シリーズ」のどこか虚無的な学生象と重なります。

  • 「ボトルネック」
    落ちた・・・と思ったら。


    亡くなった恋人を追悼するために東尋坊を訪れていた僕は、何かに誘われるように崖から墜落したはずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いを抱えたまま自宅に戻った僕は、見知らぬ姉と出くわす。確かに僕には、姉がいるはずだった。名前はツユ。しかし、目の前にいる不明な姉はサキと言うらしい。不明な世界に巻き込まれた僕の行く先は。


    本書は、パラレルワールドに迷い込んだ少年・嵯峨野リョウが、パラレルワールドと自身がいる世界の相違を見つけることで、自身の無力さ・存在価値に気付き、悩み、自身を追い詰めていく様が描かれています。


    パラレルワールドにいたのは、リョウの世界で生まれるはずだった姉・ツユに当たる嵯峨野サキであり、サキは明朗快活かつ利発的で行動力。周りの問題を良い方向に解決していたことが分かってきます。サキがいるからこそ、嵯峨野の家庭環境は最悪の状況を脱し、兄は生きていて、そして諏訪ノゾミも生きている。


    自身がいる世界とは違って、全てが良い方向に進んでいる。その現実を目の当たりにしたリョウは、自分は本来は存在するべきでは無かった(自分こそがボトルネックだった)と感じ、サキが羨ましいと素直に気持ちを吐露する。そして、元の世界に引き戻され、ノゾミが死んだ東尋坊に立った時、失望のまま自らを終わらせるのか。絶望しながらも生きていくのかの2択を自身に迫ってしまう。その時、リョウに掛かってきた電話は誰だったのか。そして、「リョウへ、恥をかかせるだけなら、二度と帰ってこなくて構いません」というメールを送ってきたのは誰だったのか。


    家庭環境により全てを受け入れることが当たり前になってしまったリョウにとって、ノゾミは唯一のつながりであり、そのノゾミまでパラレルワールドでは性格もまるで違い、しかもその原因は自分にもあると分かってしまう。そしてノゾミの死の真相まで明らかになってしまう。そんなリョウの気持ちを考えると辛すぎる。しかしながら生きて欲しいと願わざるを得ない。


    (リョウの両親の我儘ぶりに胸糞悪くなることも含め)後味は決して良くないが、ミステリーとしてもイチョウの木が上手く使われていて、印象深い作品です。

  • 久々に没頭できた青春ミステリー。ぶっ飛んだ背景ではないけど、日常の錯誤みたいな状況をめちゃめちゃ掘り出してきた感じ。むしろホラーにカテゴライズできてしまうくらいのゾクゾク感。

  • もっと元気な時に読むべきだった……。

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著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

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