ボトルネック (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.28
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本棚登録 : 9007
レビュー : 1209
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287812

作品紹介・あらすじ

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した…はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公・リョウがある日迷い混んだ世界は、自分が産まれる代わりに流産で亡くなったはずの姉が産まれていた世界でした。
    自分がいた世界と姉が生きているパラレルワールドの違いや自分の周りの人たちの姿に戸惑いながらも、起きていることを把握しようと行動します。
    しかし最後に待ち受けるのは残酷な現実でした。

    福井県の東尋坊と金沢の街を舞台に、話が進む本作。作者が金沢大学の出身ということもあり、大学周りや金沢の街の描写に親近感を覚えました。
    金沢大学生にとってジャスコはかなりお世話になりましたしね。

  • パラレルワールドにワープしたら、元の世界よりうまくまわってて、自分がボトルネックじゃんという話。
    救いが…ない…。

  • これってミステリじゃないの?SF?と思いながら読んだけど、一応謎を解きながら話が進んでいたからミステリなのか。
    昔、こういう感じの青春小説たくさん読んだなあとも思った。
    最後は切ないというより残酷。

  • 主人公がいる世界といない世界とで、いない世界の方が何もかも上手く行っているという事実を突きつけられ、絶望する作品。
    しかし、展開が飽きることなく、面白かった。

  • 身の回りの不幸な出来事がすべて自分のせいだったら。そんな考えたくもない憶測が、パラレルワールドという独特な視点から事実だと痛感させられる悲痛な物語。自分のせいといっても、自分が何かしたせいというより何もしなかったことにより起きた不幸だというのだからタチが悪い。悪事を働いたわけではないのに自分が悪だと思い知らされる。
    自分がいない世界の方が周りが幸せになっているという事実を突きつけられたリョウにとっては救いのない物語だ。何かを変えるためにリョウはこれから変わることができるのか。その期待に対して、最後の一行は残酷だった。

  • 何事にも主体的に関わらない人間である主人公は、社会にとってはゼロではなくマイナスの存在であったことがパラレルワールドの存在によって明らかになる、という嫌ミス。

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  • 現実において劣等感に悩まされることも多々あるのだが、小説として言語化され更に叩きつけられるのも悪くないと思う。
    サキのような存在が、分岐点毎にいたのかなと思うと苦い。

  • 自分がいる世界といない世界、違いは何だろう。

    僕がいない世界に迷い込んだ僕は、
    家族・友人・街、全ての状況が好転していることを知る。
    果たして僕はどうすべきか…

    道路を狭めているイチョウの大木と僕の存在がタイトルと呼応し、
    受け身な僕と能動的なサキは
    ボトルネックの維持と打破という相反関係を暗示する。

    ラストは金沢の天気のようにどんよりだが、
    サキとの会話や謎解きは軽快でサクサク読める。

  • 戻ってくるなと言われても…
    31/4/14

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著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

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