満願 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5170
レビュー : 491
  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287843

作品紹介・あらすじ

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 全編を通して暗い。
    果てしなく暗いトンネルを歩いている感じ。
    他の方のプレビューを見て 評価高かったので手にとってみたものの わたしは苦手だったかな。
    読み終わったあと ちょうどドラマになり それも見たけど
    それも暗かった 笑。

  • 「心にざわめきを。そしてきらめきを。」
    解説の最後にあるこの言葉が合ってるかな。
    短編6話。
    全話に言える事やけど、暗いし、スッキリしないし、後味も悪い。
    人間の負の感情が溢れ出し、最期に!って感じ。
    そんな後味悪いとか言いながら、面白いので、一気読み^^;

  • よねぽ先生の作品は他に『インシテミル』しか読んだことがありませんが、まったく雰囲気が違いますね。あちらはとてもコミカルなのに対し、こちらは非常にシリアス。同じ作者様が書いたものとはとても思えませんでした。
    よねぽ先生、すごいなあ。

    『インシテミル』は多々笑えてテンション上がったのですが、本作は暗すぎて読んでいて疲れました(-_-;)
    私にとって、「あー読んで良かった!!」と充実感を感じられる1冊ではありませんでした。ドヨンと気持ちが沈むお話が詰め込まれた、鬱状態になれる短編集です。

    もちろん憂鬱な気分に浸るのも乙なものですが、そればかりだとちょっとキツいかな(^^;
    私は明るいよねぽ先生のほうが好きです~(*^^*)

  • 2020/01/25読了
    #このミス作品4冊目

    短編オムニバスだったが
    1つ1つのストーリーが濃厚でした。
    どれも意外な結末に唸る。

  • 短編集は物足りなさを感じてしまい敬遠していたが、話題作だったので挑戦した結果、満足出来る一冊だった。

    ざらりとした読後感。
    まさにその通り。

    それぞれが大事なものを守る為に一線を超え罪を犯すという五つの物語。
    残り一つの死人宿だけが印象に薄い。
    一番引き込まれたのは万灯。
    面白い。

    大小ある狂気とうすら寒い空気感。
    独特の魅力がある作家さんだった。

  • 時々ミステリーを読んでいて
    どんな優れているトリックやオチがあっても
    (それまで語られてきた人物像)から
    オチやトリックが少しずれていて、
    たまに違和感を覚えることがあるんだけど、
    (そんな行動的か?とか、そんな派手か?とか、
    そんなジメジメしたか?とか)

    でもこの短編に登場する主人公たちは
    その人物像からしっかり想像できるんですよね。
    なぜ、そこに至ったのかが。
    執念深さ。姑息さ。自分勝手さ。使命感。
    それは、それぞれ違うんですけど、
    根雪のように積み重なった何かがあるから、
    心から震えるんでしょうね。

  • 短編集なのにその一つ一つが濃い。

    最初の『夜警』を読み終えて,
    そのずっしりとした読み応えに続けて読むのは躊躇われたが,
    再び手に取ると今度は一気読み。
    もっと味わいながら読むべきだった。

    洗練された6つの短編。
    その中の『死人宿』『関守』が個人的に好きだった。

    読んでいるとき,

    ”お前が深淵を覗くとき、深淵もまたお前を覗いているのだ”
    ― ニーチェ

    のフレーズが頭をよぎった。
    日常の中の謎に一度囚われてしまうと,
    もうそれを見なかったことには出来ない。
    そして自分もその謎の一部となる。

    気付けばもう9月も終わり,
    今の季節感にぴったりの雰囲気を醸し出す本作。

    秋の夜長を過ごすお供としてぜひ。

  • 「儚い羊たちの祝宴」に続き2作目の米澤作品です。

    巧いなぁ。

    これが率直な感想かな。

    全6篇からなる短編集ですが、1話1話がしっかりとミステリー作品としても作り込まれています。

    「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」

    どの作品も読みながらどことなくむず痒いというか、気持ち悪い感じを持ったまま読み進めることになりますが、その気持ち悪さの謎はそれぞれの物語が幕を下ろす直前に語られる。

    あぁ、そうだったんだ。

    きっと同じような感覚を楽しんだ読者も多いのだと思う。

    個人的には表題作である「満願」よりも「柘榴」の方がより印象に残りました。

    さて、次はどの米澤作品を読もうかな。



    説明
    内容紹介
    死にたい人たちのあいだで、随分評判らしいのよ。

    磨かれた文体と冴えわたる技巧。この短篇集は、もはや完璧としか言いようがない――。驚異のミステリー3冠を制覇した名作。

    「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。
    内容(「BOOK」データベースより)
    「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    米澤/穂信
    1978(昭和53)年岐阜県生れ。2001(平成13)年、『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。’11年、『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞を受賞。’14年『満願』で山本周五郎賞を受賞。同作は、「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門ランキングにて1位に輝き、史上初の三冠を達成する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 本作と関係ないが、コロナ禍で通勤頻度が激減して、車内読書ルーティンが壊れてしばらく遠ざかっていた。そして積読のこの本からまた読みはじめた。

    六編の短編集です。他人の評価はそれほどでもないようだが、どれもとても夢中に読むことが出来ました。特に柘榴は怖かった。今後も米澤さんの作品を読んでみたい。

  • 「古典部」シリーズの米澤穂信さんの短編集。
    ひとつひとつが、どれも濃い!
    連作短編集かと思えば、どれもまったく違うテイスト。
    どれも面白くて、怖い。
    「満願」は、最後の短編のタイトルなんだけど、
    そこまで読んでみて初めて、
    「この短編は全部、ひとつの願いを貫くことに決めた人たちの話だったんだ」
    と気がつく。
    怖いのだけど、ここに出てくる人はみんな幸せそう。
    自分の願いを、自分の力で叶えたから…ですね。
    だからこそ、面白くて、やっぱり怖い。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、14年『満願』で山本周五郎賞を受賞。『満願』は同年の年間ミステリランキングで三冠をとるなど、話題を呼んだ。近著に『王とサーカス』『真実の10メートル手前』『本と鍵の季節』などがある。

「2019年 『いまさら翼といわれても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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