逃亡(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (623ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101288116

感想・レビュー・書評

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  • 読了。「狂気と考えたいが、正気ですよ。全員が狂気になるとは思えません。正気で人間はどんなことでもやらかすんです」引き込まれ感ハンパない!

  • 凄い小説。読みごたえがあった。

  • 4/392
    内容(「BOOK」データベースより)
    『1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった…。「国家と個人」を問う日本人必読の2000枚。柴田錬三郎賞受賞。』

    『逃亡』
    著者:帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)
    出版社 ‏: ‎新潮社
    文庫 ‏: ‎623ページ(上巻)
    受賞:柴田錬三郎賞

  • 憲兵視点での読み物は個人的には初めてなのでとても新鮮。戦争にはこういう側面もあるのかと。下巻に向けて逃亡も本格化しそうできたいたかまる。

  • 読み始めは一寸違和感があった。
    平和な世界から見れば、異常行動と言える拷問や殺人を経験した主人公が、反省や後悔も無く自己弁護している姿は、これまで読んできた帚木さんの感じとどうも違う。有ってはならない悲惨さを読者に訴えるのではなくて、むしろそれを肯定してる感さえあるる。
    しかし、後半に進むにつれ、本当に徐々に、しかも自然の流れの中で、追い詰められた主人公の自己弁護が後悔や反省に変化していき、最後にはいつもの帚木さんである。
    加害者である日本の犯罪的行為とともに、戦勝国である米国の行為も随所で批判しながら、再び起こしてはならない悲劇を、いつもの如く淡々とした語り口で表現している。

  • 逃亡モノ小説の最上級クラス

  • 必読書。

  • 読了

  • 1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった…。「国家と個人」を問う日本人必読の2000枚。柴田錬三郎賞受賞。

  • 戦争当時の日本軍の非行を読むのは辛く、進みは遅く何度か止めようかと思いながらも読み終えた充実はある。戦争の中での日本の狂気と、敗戦国の不条理な不当な裁判のあり方、また無差別殺人である核兵器が何も問われない勝国の論理。これからは成り立たないだろう。

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著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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