悪人正機 (新潮文庫)

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レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101289229

作品紹介・あらすじ

例えば、「生きる」ってなんだ?という問いにいわく「泥棒して食ったっていいんだぜ」-。ほかにも「働くのがいいなんてウソだよ」「円満な家庭なんてねえんだよ」「有名になるっておっかないことだ」…。糸井重里が、吉本隆明から引き出すコトバの数々。驚きに充ちた逆説的人生論だ。「今、中学と大学が危ない」と考える吉本さんが、若者から大人まで元気づけてくれる一冊である。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わったと言ってしまってよいのかとても悩む本。

     「生きる」ってなんだ?
     「友だち」ってなんだ?
     「挫折」ってなんだ?
     「殺意」ってなんだ?

    …等々。
    いろんなテーマについて吉本隆明さんの考えが語られている。
    きっとずっと考えてきた経緯があって語られているだろう言葉達は、とてもやさしい言葉のように見える。
    なんとなく分かる気がする。
    それがちょっと危ないように思う。

    内容をどの程度理解出来ているかは横に置いてもすごいなと思うのは、
    「…、というのが僕の立場です。」
    と言い切っていること。
    自分の考えをこんなにズバッと、力まず、難しい言葉や表現を使わずに言い切っている吉本さんはむちゃくちゃカッコイイ。
    私もこうなりたい!と心から思う。

    吉本さんの言葉を読んでいると、考えることがすごく大事なことだということに気付く。
    いつもは自分がうだうだと悩んでいることを忘れたいとか、考えても仕方ないとか、なるようになるとか思っているのだけど、やっぱり考えることをやめちゃいけないな。

    1番心に残ったのは、「10年間やれば、とにかく一丁前だって、もうこれは保証してもいい。」という言葉。
    もう、この言葉を信じることに決めてしまった。
    10年間、毎日、意識的にやる。
    そう決意した。
    一丁前になるかどうか分かるのは10年後。はてさて…

  • 個人的に面白いと感じたところは、職業人としての一人前の基準を10年とおく根拠に自己評価の正確さを挙げていたところ。自己評価よりも高いことに手を出すなというのは妙に納得です。また、震災やフランステロ以前の対談でありながら、未来を予感させるような社会情勢の推察は見事でした。

    あとがきでは中学生に読んでもらいたいと綴ってありますが、20代後半~30歳くらいの働き始めて数年したところで出会っておきたかった本。もう少し力の抜けたものの考え方や批判的な見方もできたのかなと。

  • 自分がいかに凝り固まった考えの持ち主かということを痛感した一冊。

    知の巨人、吉本隆明の深い洞察と幅の広い知識、そして新しい知識を追い求める姿勢は是非とも見習わなければ!

    「オウムを排除すべきかどうか?」から始まる「宗教ってなんだ?」の項目が一番引き込まれた。
    宗教と科学の接点というのは、オイラも時々考えていたことなのだ。
    その昔、出張先のビジネスホテルでお化けと出くわした体験を持つオイラは、
    「やっぱりそれは幻なのではないか?」と「いやあれは実際に見たのだ」を行きつ戻りつしていて。
    その葛藤はやっぱり端から見て、単なるオカルトマニアだもんね。

    糸井重里というキャッチャーがいたからこその、わかりやすくそれでいて深遠な一冊。

  • 良かったなぁ。吉本さんの言葉には人間への鋭い目線があって、甘えや不必要な優しさはない。それが人への公平さというか、真面目さを感じさせる。世の中の本は現実に則さないほど厳しすぎたり、優しすぎたりするから。なんでもない毎日に一本の串をさすような本。

  • いろいろイヤんなっちゃったら、読むといい。
    哲学とかきれいごとがないから、面白い。生き方をさらっと。吉本孝明リズムが心地よい。
    「生きるのに本当に困ったら、盗んだっていい」
    いろいろ語弊があるかもしれないが、ユーモラスな人生の教科書です。

  • 吉本隆明という人が考えたことの帰結は、人によって意見が合ったり違ったりするかもしれないですが、それよりも、感じること考えることに素直でいるそのあり方に、なんか元気をもらいました。

  • この2人に共通していることは、自分が思っていることを正直に言葉にすることに、ものすごく自覚的なこと。当たり前のようで実は難しい。それらしい結論というファーマットに自分の本当に思っていることをあてはめてしまう、そのために自分の本音を少し歪めてしまってることのほうが多いと思う。糸井重里の用意したお題に対し、時に「よくわかんねぇです」「考えたってしょうがない」という結論を出す吉本隆明が面白い。個人的に印象に残ったのは、どんなことでも、きちんとでなくても10年毎日続けていれば、その仕事で一人前になれる、という話。その根拠は10年続けている人の自己評価は正確だっていうこと。なるほど一人前っていうことは、正しく自己評価できるっていうことと言い換えてもいいってことなのだな。自己評価より高く評価される仕事をやってはいけない、自己評価より低く評価されることは何をやってもいい、っていう話も面白かった。



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    【要約】


    【ノート】

  • 考えが偏らないようにするには読んでおいたほうがいい。最近、考えることをおろそかにしてるなー・・

  • 雰囲気かな…
    わかるものもある

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著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。

「2019年 『吉本隆明全集20 1983-1986』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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