悪人正機 (新潮文庫)

  • 新潮社
3.63
  • (87)
  • (162)
  • (207)
  • (19)
  • (6)
本棚登録 : 1278
レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101289229

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 良かったなぁ。吉本さんの言葉には人間への鋭い目線があって、甘えや不必要な優しさはない。それが人への公平さというか、真面目さを感じさせる。世の中の本は現実に則さないほど厳しすぎたり、優しすぎたりするから。なんでもない毎日に一本の串をさすような本。

  • それほどためになった感じはしないが、「ユーモアなんて必要ねえ」と言い切る吉本隆明の考えに、ユーモアは善なるものと信じ切っていた私は「そういう考えもあるのか」と思わせられた。私はユーモアはあったほうが絶対いいなあという考えだ。

  • 吉本さんは、自分自身や自分の暮らしに足を置き、自分の考えに基づいてぽつりぽつりと話をしている。自分があるからどんなことでも多く、少なく語ることができる。

    この本では、生きる、ということや、人助けをする、など広くいろいろなことが語らいのテーマとなっているけれど、自分というものを高めつつも、怪しげな風潮に左右されず、人には自由に動いてもらえるような、そんな人を目指しているように思われた。

  • “「殺意」ってなんだ?” で語られた、正常・異常の基準は法律論ではない。と言う観点が、最近起きた合法ドラッグ事件と繋がって、深く考えさせられた。 『おかしいんじゃねえか。』吉本隆明氏のべらんめえ口調が本質を厳しく突き、そこを少し馴染みやすく、糸井氏が翻訳して成り立つバランスが絶妙。

  • 2年以上ほしい物リストに入ったまま放置で、今回残念なニュースをきっかけに読むことになってしまった。

    個人的には、同調できないところもあるけど、例え奇抜で反論されそうな意見でも、自分がそうと思ったら、堂々と言ってのけるところがかっこいい。

    反対意見を予測して前置きをしたりするあたしはかっこわるいなって思った。

    考えなんて変わったっていいんだから、たらたらと前置きなんかせずに今思うことだけをすぱっと言いきれる潔さがほしいなあ。


    自分の頭で考えて自分の言葉をしゃべる人には「人間」を実感する。人間でありたいし、人間と関わっていたい、とつくづく思いました。

  • タイトルと表紙のデザインがゴツいので☆を減らしました。
    内容は、生きてく上でのアドバイス的なものが多くて、励みになる箇所がいくつかあった。仕事に対するスタンスがいちばん為になったかな。
    他、フランスの話は本当に共感できたし、日本の将来をこんなに早くから予言というか、言及してる人がいたんだななぁと驚いた。吉本ばななさんのお父様とは知りませんでした。まだ私には理解できない章があったからかもしれないけれど、偏屈な作家らしい一面も見れて、吉本さんと現実に話をしているみたいで楽しかった。

  • 全体を通して吉本隆明が語り、各章の始めに糸井重里が話を聞いた感想が入る。

    独特な語り口で「生きるとは」「仕事とは」等幅広いテーマが語られる。

  • 大学なんて国立公園みたいなもんだ。とか物を書くのはただの自己慰安だとか、かっこつけなずにあーたしかにそうだよな。と思わせる言葉がたくさん。

  • 吉本さんに訊いてみる、世の中のあれやこれや。

    なるほどなあ、と思うこともあるし、そうかなあ、と思うこともある。わからないこともある。ただ、受け取っても自分の肉にはならないけれど、一度読んだことには意味があるだろう。ここで出てきた「生きる」とか「友だち」とか「仕事」とかを、自分で考えて、自分の哲学として、持てるようになったら、大人なんだろうか。

  • 糸井さんが大分わかりやすく編集してくれたのか、各項目短い中に吉本隆明の考え方が簡潔に収まっていました。
    一般常識と違った切り口の視点はいい刺激になりますね。
    巨人が俗っぽいテレビをたくさん見ているのも以外でした。

著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。

「2019年 『吉本隆明全集20 1983-1986』 で使われていた紹介文から引用しています。」

悪人正機 (新潮文庫)のその他の作品

悪人正機 (Καρδια books) 単行本 悪人正機 (Καρδια books) 吉本隆明

吉本隆明の作品

ツイートする