- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101289557
感想・レビュー・書評
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読み終えました
狂人ばかりなのに
どこか美しさも感じる作品
闇も深いけど後味の悪さは感じなかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
独特の世界観で私には理解が出来なかった。
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泥濘。
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まさにぴったりな言葉。 -
胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く―。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。
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本編にもあったような「虚無みたいなママゴト」を抱えてる人や「世界を斜めから見ている」つもりの人が好きそうな本。日々の生活で生きる意味に「特別」が欲しい人は共感できるんだろうけど、私はこの本では上記のセリフを言った人物が1番好きだった。
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4
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うーん、ストーリーとしては破綻してると思うんだけどやたらと引き込まれた。登場人物がなんかみんな危うくて目が離せなくてずるい。
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薄めの本だけど読み応えがあった。
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ただ幸福な人間は、時に乱暴で恐ろしい。
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「でも、いつか死ぬからって、心の中で誰かに言うと安心するようになった。いつか死ぬから。いつか死ぬから」
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こうなりたい、と僕は思う。こんな善良な人間に、なってみたいと僕は思う。相手が不妊治療をしていようが独身だろうが、平気で自分の幸福をばらまける善人。彼に悪気はない。彼は何も悪くない。ただ幸福な人間は、時に乱暴で恐ろしい。
(p.103)