わたしの献立日記 (新潮文庫 さ 10-5)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101291055

作品紹介・あらすじ

毎日の献立にいちばん大切なのは、変化…。テレビ、映画、と追いまくられていた著者が、何とか日々の食卓が同じにならないように、と思いついたのが献立日記をつけること。22年間で30冊になったノートの中から1冊めと30冊めを収録。忙しくても、ひと手間かけるコツや工夫も紹介。すぐに役立ち、読んでも楽しい台所仕事の"虎の巻"。ふだんの暮らしを「食」から見直すエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館から借りました

     日記。エッセイ。献立本。

     何を食べたかの防備録。
     食に関するエッセイ。

     最初は夜ご飯だけ書いていたのだが、30冊目(この本には一冊目と三十冊目が載っていて、あとは抜粋して12ヶ月の献立の比較がある)には、気温、天気、魚屋さんが来た、職人が来た、と書き込みがあり、まさに「日記」になっている。

     仕事をしている人なのに、毎日毎日ちゃんと複数のおかずを作っている。なんか美味しそう。
     たまにわかんない名前のおかずが出てくる。
     これはなんだろう、気になる。
     家人(夫)が、何日も粥続きで、でも貞子さんは普通に食事をしているときがある。
     ああ、旦那さん、風邪ひいたのかな、とか思う。
     しっかりとした献立って、背景がみえるのだなー♪

     中間には、ちょっとした料理のコツや、芸能界での料理のこぼれ話があり、興味深い。

     見かけたら買おうかなと思ったぐらい、これは良い本。 420円だし。
     糒(干し飯)の作り方とか、初めて知った。美味しそう。
     あとは、ウナギの茶碗蒸しを作って食べたい。
     とろろ昆布のお澄ましが献立によく出てくるが、そんなに美味しいのだろうか。あああ、すごく、気になる。 

  • あるもの食べて、たまにぜいたくして、またあるもの食べて、という、まさに「暮らし」の一片。
    まずこれを毎日書くっていうのがすごい。まとまると、なんだかまるで祈りのようだ。それか何かの償いみたいな。わたしにはとてもできん。
    淡々と日々の食事を綴る、こんなブログあったら毎日通っちゃうだろうな。

  • 戦時下の弾圧のなか、背筋をピンと伸ばして、役者の道を歩んできた、沢村貞子。なんともシンプルな献立の数々ですが、そこに彼女の誠実さを感じます。

  • 私の献立と変わらない。

  • シンブルな献立日記。

  • 資料番号:010662336 
    請求記号:596サ

  • 移ろう季節と毎日の食。人生の先輩から。受け継いでいきたい暮らしの知恵。傍らに置いて繰り返し読みたい一冊です。

  • これは心を休めたいときの安定剤。
    富士日記と同じで、どのページをランダムに開いてもまったく問題ない。
    人生を共にした旦那様と沢村貞子がであったのは39歳のときで、お互いに家族がいた。それでも好きで、一緒にいたくって、1回中絶もして、相手の奥さんと子供に慰謝料払い続けてっていう背景を知りながらかの上の幸福を知ると、よけいに胸をはれるものにみえてくるのだ。
    人って面白い。

  • 献立の部分は学生時代の給食表を懐く思い出しつつ、
    その間のエッセイをメインに読む。文章は軽く、読みやすい。
    気になった料理、天ぷらの項に「セロリ」とあって驚く。どんな味になるんだろう?
    おせちの項、七色なますの文字にも驚き。自分の知っている「人参・大根」に加え、椎茸・きゅうり・油揚げ・しらたき・黒ごまとある。想像の中でも綺麗な色彩が浮かぶ。
    色彩といえばもう一つ。「青豆のうにあえ」グリーンピースに日本酒で溶いたうにをあえ、卵でとじる。綺麗。

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著者プロフィール

1908年(明治41年)東京・浅草生まれ。俳優・エッセイスト。本名大橋貞子。日本女子大学在学中に新築地劇団に参加。前衛演劇運動に加わって投獄を経験する。34年、日活太秦現代劇部に入社、映画俳優としてデビュー。小津安二郎監督作品をはじめとした映画、舞台、テレビで名脇役として活躍した。生涯で出演した映画は100本以上。78年には、半生をとりあげたNHK連続テレビ小説「おていちゃん」が放送された。89年に俳優を引退。文筆にも長け、77年『私の浅草』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。ほか『貝のうた』『わたしの台所』『わたしの献立日記』など著書多数。96年(平成8年)没。

「2023年 『沢村貞子の献立 料理・飯島奈美3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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