椰子・椰子 (新潮文庫)

著者 :
制作 : 山口 マオ 
  • 新潮社
3.70
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本棚登録 : 1053
レビュー : 166
  • Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292311

作品紹介・あらすじ

妊娠中のもぐらと一緒に写真をとったり、町内の縄文人街を散歩したり、子供たちを折りたたんで押入れにしまったり、中くらいの災難に見舞われ一時乳房等の数が二倍になったり。奇想天外でヘンテコで不気味な出来ごとが、次々と繰りだされる日常を、ごく淡々と送る女性の、ユーモラスな春夏秋冬。一足踏みいれたらきっととりこになる、とっぷりと心地よい「椰子・椰子」ワンダーランド。

感想・レビュー・書評

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  • いいなぁ。
    川上さんのこの世界観はクセになりそう。
    ふわふわして優しくて。

    川上さんの夢日記が元になった物語。
    川上さんの紡ぐ「うそばなし」は現実離れしているのにとても自然体で、読んでいてすんなり受け止められるから不思議。
    「解説」の南伸坊さん曰く「奇妙で、トボけていて、ヘンなんだけれども、とてもホントウらしいところが魅力」
    まるで夢の中にいるかのような安らかさ。
    思わず微笑んでしまう位、おおらかに気持ちのいい読書を楽しめた。

    おどおどして転ぶばかりじゃ人生渡っていけない、とわたしは心に期した。「好き好き大好き」と叫ぶなり、わたしは恋人にローキックを浴びせかけた。ーーこのフレーズが好きすぎる。

    また夢日記を書いてほしい。

  • 絶版になっていて やっと古本屋さんで見つけた。
    最初はどう読んでいいのかわからなくって 困ったけど 読み進めていくうちにフラットな感覚(?)で読めるようになっていった。
    子どもをたたむとか、表現が不思議でおもしろかった。
    心が疲れたとき また読んでみようと思いました。

  • シュールで大好き。夢ってこういうの見るよね(こういうの見ない人もいるか)。川上さんらしさ満載の人間じゃない話というか。で、きちんとエロさもありあり。でも湿ってない乾燥してるざらざらしてる質感で。
    どちらかというと私は川上さんの最近小説のほうが人間が描かれてる感じがして読みやすくて好きなんだけど、でも、独特のこの感じ、この感じと読み進めちゃいました。
    ジャンとルイは好き。ぺたぺたさんは私は追い出してしまうかもw
    ちなみに母に読む?って渡したらその場で一気によんでしまいました(笑)

  • 出産してからなかなか小説を読む機会がない中、図書館で借りて読みました。日記の体裁なので育児の間にも少しずつ読めました。
    何より川上弘美さんの世界観を久しぶりにたっぷり楽しめて大満足でした!うそばなしなんだけど、かわいくて楽しくて、愛嬌あふれる人たちが次々と現われて。あ〜わたしが今読みたいのはこういう文章なんだ!という作品でした(^^)

  • 川上さんの不思議な嘘日記。
    コピー機の裏に住みつく女の子、山本アユミミ、縄文人街、渋谷で夜遊びなど。わけわからんけど、笑える。
    川上さんと挿絵のマオさんの「あとがきのような対談」もおかしい。こわい中にあるかわいい要素、私も好き。

  •  僕がこの作者に求めている作品世界の一つをギュっと凝縮してくれたような短編集。
     不思議な世界と現実の生活が自然とないまぜになって営まれている。
     そんな世界。
     すっとぼけているような、のほほんとしているような、心に妙に入り込んでくる文章表現があちらこちらに散らばっていて、読んでいて思わずホホが緩んできてしまう。
     僕にとって「決定打」ではないんだけど「愛おしいな」、と心から思わせてくれる作品。

  • 再読です。読んでいると、へんてこな世界がかわいくて面白くて、心が立ち直ってぽかぽかしてきます。なにがあっても不思議じゃないなぁと、おおらかな気持ちになりました。不思議なのですが、今いる世界と地続きな気がします。恋したり、失って蛸を煮たり。この川上ワールドも大好きでした。

    「オランダ水牛」のラストで、「好き好き大好き」と言いながら、恋人にローキックを浴びせるなんて、戸川純かな…とちょっと思いました。

  • 変わっている。変わっていすぎて、自分の枠では、この本がなんだったのか、判断できない。

  • な、なんじゃこりゃぁ…
    アパートの管理人がハトだったり、出かける前に子どもを折りたたんで押し入れにしまったり、ニホンカモシカと目を合わせてはいけないルールが渋谷にあったり…
    主人公の「わたし」は冬眠とかしてるし…
    なんじゃこりゃぁ…
    明らかに現実的ではないのに、なぜか「普通の日記」に思えてしまう、妙な説得力…いや、納得力?
    こんな日常があったら面白いのに。

  • 日記風に記書かれていて、内容もとても変わっています
    ありえないことを当たり前に書いていたので、そこがおもしろいです。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。著書に『蛇を踏む』(芥川賞)、『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)、『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『水声』(読売文学賞)等。

「2018年 『話しベタですが… 暮らしの文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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