センセイの鞄 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1764
レビュー : 212
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292359

感想・レビュー・書評

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  • じわーっとよさがきます。

  • 【本の内容】
    ひとり通いの居酒屋で37歳のツキコさんがたまさか隣りあったご老体は、学生時代の国語の恩師だった。

    カウンターでぽつりぽつりと交わす世間話から始まったセンセイとの日々は、露店めぐりやお花見、ときにささいな喧嘩もはさみながら、ゆたかに四季をめぐる。

    年齢のはなれた男女の、飄々として、やがて切々と慈しみあう恋情を描き、あらゆる世代をとりこにした谷崎賞受賞の名作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    この作品は、酒を飲む場面がよくでてくる。

    あるときは行き着けの居酒屋だったり、キノコ狩りでの野外だったり、花見の席だったり、あるいは島お民宿だったりするが、それらにに共通して言えるのは、ゆったりとした時の流れが自然体で飾らない登場人物たちによりつくられているということである。

    私もその一人だが、こういった酒の飲み方に憧れを抱く人も多いのではないだろうか。

    行間を広めにとった本の構成もそれを意識したものではないかと思われ、本作品の味わいをいっそう引き立てている。

    もっとこの小説の余韻にひたりたい読者は、著者のエッセイ本「ゆっくりさよならをとなえる」もあわせて読んでみられるとよいだろう。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • センセイとツキコさんの恋愛未満から恋愛に至るまでの距離感が良かった。
    作中に出てくる料理も美味しそうでした。
    タイトルの「センセイの鞄」は最後まで読んで納得。
    じわっときました。

  • おいしそーな場面多し。

  • センセイと私の関係は憧れる。
    体を重ねる前までは。

  • 掌編がたくさん入っているので、毎日二つずつ、丁寧に読んだつもりです。私は少しツキコさんに共感するところがあって、(小学生のころ、私は大人だった。しかし中学、高校と時間が進むにつれて、はんたいに大人でなくなっていった)この恋の行方がどうなるのかハラハラしながら読み進めた。センセイの人格は、非常にセンセイ的であり、変人と言ってしまえばそれまでなのだが、なんというか、浮世離れしている。現実離れしている、あまり人間的ではない。ので、ツキコさんの視点も少し夢を見ているようで、それが恋する乙女の夢見がちなところと合っていて、でも、ツキコさんとセンセイの立場、年齢、そういった縛られるものの描写がところどころ出てくるのが不思議な感じであった。食べ物の描写がいちいちおいしそうで。続編のパレードのほうが好きだけど、これも十分面白かった。

  • 冒頭は何度か読んだ。読んで本棚に返す。それを何度か繰り返して、センセイの鞄を購入した。
    まず初めに、心地の良い文章ですね。国語の教師は言葉が綺麗なイメージであるのは私も一緒です。センセイの言葉遣いはツキコを落ち着かせる力があったのでしょう。読んでいて私も同じです。
    センセイとツキコ、近いようで遠いような、同じような経験をする前に読むのと、した後に読むのでは印象が違ってくるでしょう。する前に読んでいたら、それは完全に非現実的な物語に感じたはず。センセイの鞄に引き込まれて夢中で読むことは、私には出来なかったかもしれない。読んでいて、何度かドキリとする部分があった。センセイとツキコを通して客観的に自分を見ているようだった。
    センセイの鞄は、暖かな静かな昼下がりに読みたくなる本ですね。作品は夜が多いように感じたけれど。天気の良い電車でよく読みました。最後もそうです。うるっと来ました。良い本に出会えました。私もセンセイのような教師になりたいです。

  • 二度目。

    このつかず離れずな二人の距離感がたまらん。
    ツキコさんはセンセイのことばかりを考えているわけではないし、センセイも同様。
    それが現実から浮かんだこの物語をほんの少し現実に近づけているように思える。

    約束をするわけでもなく気遣うわけでもなく、互いのペースを尊重する。理想的な愛の形の一つではないのかと感じる。

    一言で言えば、センセイかわゆございます

  • ゆっくりゆっくり育んでいく恋愛って、とても濃い時間を過ごすことができますね。素敵で切ないお話です。

  • 切ない。読み終わったとき、もっと読みたいような、もっとエピソードを見たいような。

    あと、酒と肴が美味しそう。

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著者プロフィール

川上 弘美(かわかみ・ひろみ)
1958年生まれ。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でドゥマゴ文学賞と紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨、15年『水声』で読売文学賞を受賞。ほかの作品に『風花』『どこから行っても遠い町』『神様2011』『七夜物語』『なめらかで熱くて甘苦しくて』『水声』などがある。2016年本作で第44回泉鏡花文学賞を受賞した。


「2019年 『大きな鳥にさらわれないよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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