どこから行っても遠い町 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1867
レビュー : 210
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292410

感想・レビュー・書評

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  • 2012/3

  • 渉が穏当な父親ではない、ということに、僕は小学校に入る前から、うすうす気づいていた。(p.38)

  • 同じ町に住んでいる複数人の小説。なんでもない話だけど面白く仕上げてるのはさすが

  • 11話から成る短編集。
    最終話が一番川上弘美っぽさが出た文章で、ふわふわして読みづらい(誉め言葉)。それまでの話は最終話の死生感を書くための長い前振りだったとわかる。前振りがあって初めて成り立つんだけど、まー長かった。退屈な話が延々と続いて、苦行だった。後書きにも書いてあるとおり、読了してからもう一度読みたくなる構成なんだけど、ちょっとその気力はないわ。
    全体的に湿っぽい。

  • ある町を舞台にした連作短編集。ひとつの町で、それぞれの人々はみんな脇役だけど、芯の通った人生がある。人が多面的であるように、言葉の意味も多彩だ。読み進めていくうちに、人物のいろんな面が別々の話で描かれていて頭の中で世界が広がっていく楽しさ。ある人物の言葉と別の人物の言葉が同じでも、ぜんぜん違った響きをもっていて、言葉の広がりを感じたり。小説を読むのは楽しい。

  • とある商店街を中心にした、その周囲に住む人々の話。
    これと言って大きな事件も山場も無い。けれども人の日常なんてそんなもの。自分の周りでは大きな波が起こらなくとも、その人その人なりの、心の中では大きな波が起こる。こんな町、行ってみたい。でもどこから行っても遠いのだろうな。

  • 人はみんな平凡で、特別な人なんていなくて、ちょっとだけ人とちがうところもあって、それでもやっぱり平凡で。
    だけどそんな平凡さは、実はとても淡くて儚い。
    http://matsuri7.blog123.fc2.com/blog-entry-193.html

  • 昭和の町の横丁に住む人たちを一人ひとりオムニバス形式で綴りながら、それぞれの人の恋や愛を遠くから眺める 的ななんとも言いようのない、ふわっとした感覚の小説。
    図書館でなければきっと手にしなかった、川上弘美という覚えのない作家だったが、気に入った。

    どこから行っても遠い町
    川上 弘美
    新潮文庫
    ISBN978-4-10-129241-0
    514円 (図書館)

  • いろいろなことなど見たくない。でもみなければ生きてすらゆけない。そのことを残念ながらいつしかしるようになっていた。ここまでいきてくるあいだに。

    抜き出し↓
    怒りを発散しようと僕は窓拭きをはじめた。家じゅうの窓を拭き終わってもまだ力が余っていたので 床のワックスがけもした。それでも足りなかったのでありったけの鍋の底をみがいた。

    大きくなると 自然にいろいろなことがわかってしまう。めんどくさいなぁ と ときどきあたしはおもう。でもしようがない。時間はたつ。あたしは成長する。あたしの目には映らなかったものが映るようになる。そして反対に映っていたものがうつらなくなる。

  • p106
    p135

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著者プロフィール

川上 弘美(かわかみ・ひろみ)
1958年生まれ。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でドゥマゴ文学賞と紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨、15年『水声』で読売文学賞を受賞。ほかの作品に『風花』『どこから行っても遠い町』『神様2011』『七夜物語』『なめらかで熱くて甘苦しくて』『水声』などがある。2016年本作で第44回泉鏡花文学賞を受賞した。


「2019年 『大きな鳥にさらわれないよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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