なめらかで熱くて甘苦しくて (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.12
  • (6)
  • (17)
  • (43)
  • (11)
  • (4)
本棚登録 : 429
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292434

作品紹介・あらすじ

少女の想像の中の奇妙なセックス、女の自由をいまも奪う幻の手首の紐、母の乳房から情欲を吸いだす貪欲な嬰児と、はるか千年を越えて女を口説く男たち。やがて洪水は現実から非現実へとあふれだし、「それ」を宿す人々を呑み込んでいく……。水/土/風/火の四大元素と世界の名をもつ魅惑的な物語がときはなつ、愛し、産み、老いていく女たちの愛おしい人生と「性欲」の不思議。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  死んだとたんにぽっかりと隙間ができるのではなく、何年もしてからはじめて隙間や穴になる。その時が、いちばんいやだ。悲しいとか、くやしいとか、むなしいとか、そういうものではない、ただ何もないような、そんな隙間になるのがいやでこわい。
    (P.155)

  • ちょっとミステリアスでエロテッィクな短編集。
    一作めの田中汀と田中水面の話し。
    二作目の話しはラストまで読んで結末がわかるからくり!
    戒名の時にちょっと気づいたけど、旅に一緒に(納骨しに秋田?うろ覚え)行ってたのは死んだ加賀美だったんだねぇ。

  • 書かれてからそんなに経ってないはずなのに、昔からある物語のような気がしました。
    伊勢物語をモチーフにした短編もありましたが、それのせいだけではないような。
    なめらかで熱くて甘苦しい、情念とか、人間の業をふつふつと感じます。でも描写は淡々としていて、そこがとても好きです。

  •  5編からなる短編集。
     川上弘美は好きな作家なのだが、本書とはあまり相性が良くなかったようだ。
     母と子の愛憎をコミカルに描いた「aer」は面白かったのだが、それ以外は今一つ。
     まぁ、そんなこともあるよね。

  • 読了

  • なかなか読み進めることができなかった。
    私には難解すぎた…
    「センセイの鞄」は大好きなんだが。

  • 女性の欲

  • 川上弘美は面白い、という印象があったのだけれど、最初の数篇はあまり馴染まなかった。馴染まないというか、今の自分には理解出来ないものなのかもしれない。ignisとmundusは、そうそうこれこれ、って感じではあったのだけれど、やはりどこか物足りない感じがあった。
    160503

  • センセイの鞄が大好きなので、手に取ってみたものの読了できず。どうしても入り込めなかった。
    描写は儚げで美しかった。でもどこか死を匂わせるような、情事後のような、そんな虚しさと気だるさが漂っていて、かつ登場人物たちの強い狂気を感じる場面もあって、ここまで内容にぴったりのタイトルもなかなかないな思う。なめらかで、熱くて、甘苦しくて。
    でもやっぱりこういう表現がひたすら続く本は苦手だな。

  • 生と死とセックスとオトコの根本的な弱さに関する優れた洞察。

全37件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

川上 弘美(かわかみ・ひろみ)
1958年生まれ。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でドゥマゴ文学賞と紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨、15年『水声』で読売文学賞を受賞。ほかの作品に『風花』『どこから行っても遠い町』『神様2011』『七夜物語』『なめらかで熱くて甘苦しくて』『水声』などがある。2016年本作で第44回泉鏡花文学賞を受賞した。


「2019年 『大きな鳥にさらわれないよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

なめらかで熱くて甘苦しくて (新潮文庫)のその他の作品

川上弘美の作品

なめらかで熱くて甘苦しくて (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする