お家さん 上 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2010年8月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784101296173

みんなの感想まとめ

物語は、鈴木商店の創始者である初代岩治郎の妻、鈴木よねの生涯を描き、彼女が商社の女店主として成長していく過程を追います。戦前の日本を舞台に、鈴木商店が砂糖商売から始まり、さまざまな困難を乗り越えて大企...

感想・レビュー・書評

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  • つわりによる集中力不足&読書できない症のリハビリ1冊目。
    結果的に足掛け3日で上下巻読破の強行軍に。

    お、おもしれぇ、とめられない~

    時代の空気が実感としてイマイチ掴めなかった空白地帯が埋まった。


         商家             庶民          
    明治  曾祖母の広島の実家   赤松さんの民俗学   

    大正 『空白地帯』←ここ    大恐慌後小樽に移住した祖父一家       

    昭和  華麗なる一族     


    神戸の商店として砂糖、樟脳、ハッカから始まった鈴木商店が、ロックフェラーか鈴木よねかと並び称されるまでの大商社になり、大恐慌で破産するまでを描いた大河ドラマ。創業者一族のおよね(=お家さん)を「象徴」としていただき、実働部隊は番頭をはじめとする男衆というところに、古代から連綿と続く日本社会のひな型が現出している。
    創業社本体は破産するけど、関連会社がそれぞれ日商(=日商岩井、双日)や帝人などとしてひきつがれていく。

    関係者が全般に私利私欲ではなく志で動くこと、
    多分鈴木商店独自のDNAが機を見るに敏で新規事業へのスピード感命(=ガバナンスが強固)なところでわくわく感倍増。
    「(以前会ったことのある)テイジンの社員さんってなんか自由だよなぁ」という感想は間違っていなかったのかも…

    知っているようで知らない台湾併合にまつわるあれこれも新鮮でした。
    ちょっとヒロイックファンタジーパートになってたけど、それも含めて当時の感覚が伝わってくる。
    米騒動、関東大震災の騒擾も分かりやすく描写されていて、民衆、事業者、政治(官憲)の関係も歴史を経てきたのだな~、という感慨を引きおこす。日本は昔から地震の後にリオットが起きなかったわけではないのね…とかね。

    わたしたちは歴史の上に生きている、と感じられることがここ何年かの読書の楽しみなのです…

  • 良い!
    凄く面白い。

    当時三菱や三井と並ぶ貿易商だった鈴木商店の話。
    私は経済に疎いので全く知らなかったが・・・。

    話は鈴木商店の総帥である女性、お家さんこと「よね」さんの目線で進んでいく。

    三国志でもそうだが、良い参謀を育てられるか?巡り会えるかでトップの運命は左右されるが、鈴木商店はその優秀な参謀で成り上がった会社と言っても良い。

    1度目の旦那の子供や、2度目の旦那の子供などが入り交じるがその人達をも取り込んで、ただただ参謀達を信じ会社を大きくしていく女性。下巻が楽しみである。

  • 鈴木商店の創始者初代岩治郎に嫁いだ鈴木よねの生まれから物語が始まります。そして岩治郎の死、金子直吉らによる樟脳の商売失敗による危機、それを乗り切り順調に拡大軌道に乗る鈴木商店。岩治郎の先妻の子・お千、よねの元夫惣七の娘・珠喜らが登場し、ドラマティックな一代記が進んでいきます。珠喜という若くて元気な女性の田川への恋と若いエリート棚倉拓海の恋がどのように展開していくのか、正にドラマです。

  • 経済小説。今で言う商社に嫁いだよねがお家さんという女店主になり、その周辺を取り巻く人々がお家さんの存在によって、大きく人生を変えていった。女性としてあるべき姿、そして、商社の本質、様々な側面から様々な出来事を見ることによって、全てが相互作用していることがわかる。

  • 戦前、日本でもっとも有名だった貿易会社、鈴木商店の話です。
    砂糖を扱う商店からスタートしましたが、社長のよねさんが社員を大事にする姿や、番頭たちが奮起する姿は、心を震わせられました。
    商店から大企業へと発展していく様や、時代とぶつかり落ちていく様など、とにかく一文字も見逃せない一冊でした。

  • 上下巻とも完読。面倒なので、上巻にてまとめて感想。
    総合商社・双日のもとである鈴木商店の設立から解散までの話を創業者の奥さんの視点から描いた小説。フィクションだからどこまで事実に即しているのかが疑問ではあるが、明治から昭和の始めまでの社会情勢が分かって面白かった。ただ、ストーリーの大半は、経済小説というより、あの時代の女性の人生を描いたメロドラマのようなものなので、重厚な内容を期待していた私には、多少、期待外れの部分はあった。実務をしないカリスマという存在が、ここまで大きくなるのは、私には不思議に思える。

  • 感想は下巻読後に下巻側にまとめます、
    神戸、鈴木商店の実話ベースのお話。

  • らび姉さんからもらった本。
    読了。レビューは最終巻で。

  • 神戸の鈴木商店の物語。勉強不足で全く知らなかったのだがとても興味が湧く。なぜ一代で頂点まで昇りつめ、消えてしまったのか。明治大正の国をあげての前へ進め進めの時代に一緒に進み失敗して立ち上がって。そのあとに残った会社名がすごい。それだけ時代の先端を後世まで重大な事業に幅広く関わって。他でも紹介している本があれば読んでもっと知りたい。

  • 鈴木商店って戦争でもうけて、不況で潰れたんでしょ?っていうのは、違うっていうことなんだろうなぁって、そんなレベルから読み始める。鈴木商店の歴史としても、それぞれの人物像としてもこれから?って上巻。下巻へ。

  • 明治時代、神戸に実在した鈴木商店という商店の女主人の話。現在の財閥にも匹敵するくらいの商店であったことを知り、驚いた。
    よねと働く従業員との関わり方はまさに女性ならではだと感じた。盛り上がりには欠けるが働く女性として共感でき、また温かさも感じる。

  • 実際に存在した会社の女社長、鈴木よねの物語。

    鈴木商店で働く従業員、鈴木よね本人の話がバランスよく描かれているのですが
    山も谷もサラリとし過ぎていて少し物足りなさを感じました。
    今一盛り上がりにかけるので読むのに時間がかかってしまいました。

    話の中で『この時代、女が離婚していることは珍しいことではなく、女の価値を損なうことにはならない』と書かれていて
    明治という時代にもっと堅いイメージを持っていたので少し衝撃を受けました。

  • 明治期に急拡大した神戸にあった鈴木商店の物語。主人をなくし寡婦となったお家さん(およね)の独白調で話が進む。鈴木商店の内側からみた話は店が大きくなるにつれて、主人と使用人の間が離れつつも、苦労を共にした番頭たちとの絆が素晴らしく丁寧に描かれている。その代わりに、鈴木商店の拡大の舞台裏はあまり語られていない。その点も知りたいと思う。

  • 神戸という土地にて樟脳を扱う商店として創業した鈴木商店。数々の災難や家族・身内の不幸に見舞われながらも、女主人のみね、そして両腕となる番頭たちとともに、鈴木商店を日本を代表する商社へと育て上げていく鈴木みねの半生が描かれている。女将さんでもなく、御寮人さんでもなく、お家さんと呼ばれる所以は何故か?

  • 不勉強で、鈴木商店のことも、あの時代における樟脳のことも知らなくて、その存在自体に驚きました。
    興味深い作品です。

  • 鈴木商店のビジネスにもっと光をあててもよかったのではないか。

  • どっしりとした大河小説かと思いきや、
    お家さん自身の回想録の話で、さらりと読める。
    下巻に続くが、読むかと聞かれると、
    特にいいかなって気がする。

  • 構成作家のような視点でゴチャゴチャ設定を凝る割に細部は雑さが目立つ。。。

  • とても面白い作品です!
    神戸の商社[鈴木商店]のお家さんの鈴木よねさんを主人公にそこで働く人々の物語です。

    ノンフィクションではないのでしょうが、史実にかなり忠実に書かれています

    下巻に続く。。。

  • 一時期は三菱や三井物産を凌ぐ最強商社であった鈴木商店について物語形式でまとめられた一冊。女性のリーダーシップの取り方の参考書のような本。本書では全く触れられていないが、実は出光興産の創業者であった出光氏が就職を希望したが、たまたま数日間採用通知が遅れたために同氏が入社しなかった。

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著者プロフィール

◎玉岡 かおる(たまおか・かおる)作家、大阪芸術大学教授。兵庫県三木市生まれ、神戸女学院大学卒業。15万部のベストセラーとなった『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)で‘89年、文壇デビュー。著書には『銀のみち一条』、『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種蒔く日々』(以上新潮社)、『虹うどうべし 別所一族ご無念御留』(幻冬舎)などの歴史大河小説をはじめ、現代小説、紀行など。舞台化、ドラマ化された『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞受賞。『姫君の賦 千姫流流』(PHP研究所)は、2021年、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター記念オペラ「千姫」として上演。2022年5月『帆神』で新田次郎文学賞受賞。

「2022年 『春いちばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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