お家さん(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101296180

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  • 双日社のルーツとなった鈴木商店の話。
    舞台は神戸、お家さん(鈴木よね)と金子直吉を中心とした鈴木商店の栄枯盛衰を描く。
    実話ベースの物語は面白く勉強にもなる。熱く事業を拡大する男と、それを見守るお家さん、明治・大正・昭和の時代を戦争の需要の波に翻弄されながらも生きる姿を描く。


    ■学
    ・樟脳

    ・後藤新平
    台湾から阿片を無くし
    どんな山奥にも学校があり教育が行き届いている
    世界に輸出できるほどの農業生産国となった

    ・鈴木商店関連会社
    神戸製鋼、帝人、サッポロ/あさひビール、協和キリン、日本製粉

  • 鈴木商店のお家さん。
    あの時代に女性が大企業のトップにいたことに衝撃を受ける。
    また読む人によって想いを傾ける人物が変わってくるだろうと思う。面白い。

    大阪人の私にはスラスラ読めたが関西弁に馴染みのない人はどうなんだろう。聞いてみたい。

  • 最後は若干駆歩感があったが
    1つの家の栄華から没落までを書ききった
    凄く良い作品だった。

    今でこそ鈴木の名前は残っていないが
    鈴木の一員だった会社は
    事業主を変えて
    生き残り社会を支え続けている。

    何でも神戸製鉄では社章は当時のままとか
    (今は変わったかも)

    経営者一族って
    社員の事なんて何一つ考えず
    やりたい放題しているイメージがあったが
    (実際我が社はそうだけど)
    明治・大正・昭和
    時代も変わり、戦争をくぐり抜け
    大震災を経験した当時は経営者も
    労働者もお国のために働いたんだろうなぁ~
    だから経済大国日本があると
    改めて考えさせられた。

  • 感想は「お家さん」上巻へ。

  • ワシントン海軍軍縮条約とか米騒動とか銀行破たんの不況の真っ只中を突き進み、そして倒産した鈴木商店をおかみの側から見ることで、その後戦争へと突き進む日本の困窮を鈴木商店を通して市民の生活の側から読むことが出来るのかな?と期待して読んだけれど、そういうコンセプトではなかった。でも、珠喜の恋、田川の半生などフィクションの部分が面白かったので楽しく読めた。

  • 様々なゴタゴタが落ち着き、鈴木商店も過去最高益をたたき出して安定したところ、焼打ちに合う。米が国内で余り価格が下落したために海外に売った結果、今度は不足に陥り、値上がりを見越して売り渋る商店がでた。その筆頭が鈴木商店とみなされたためだ。大阪朝日新聞による扇動的な記事の影響も大きかったようだ(当時は反社会的だが、この後、トップが交代して国に迎合し始める)。当時の新聞の力を感じる。この本を読んで強く感じたことは、日本人の視点ではなく、広い眼で見て書かれていることだ。日清戦争後に台湾を併合した際、日本では台湾の衛生向上・教育推進・産業振興に努めて良いことをしたと言われる。その良い面がある一方で、日本は先進国で現地人を一段下に見る傾向があったことも丁寧に描かれている。ここに好感を感じた。現地に問題を感じられる良識者であることに対する誇りと驕り。これらは紙一重である。しかし、現地の人々から見ると驕りに見えると考え、そう感じられぬように常に心を使う必要があるのだと思う。今話題の産業遺産の世界遺産化についても、韓国・中国と合意することは難しいかもしれないが、この心がけが必要なのだと思う。

  • 世界各国との貿易を拡大し、その拠点も各国に拡げる鈴木商店。世界経済・戦争・焼き討ち・大震災などに翻弄され続ける鈴木商店とそれを取り巻く人びとが描かれている。神戸製鋼・帝人・日商岩井(現双日)などにも、鈴木商店の経営哲学・理念が脈々と受け継がれている。

  • NIに内定したときに、「鼠(城山三郎)」は読んどけよ、と言われたけど、さながら今ならこれかな?NIって言う会社が無いからまあもうないか。あくまでも小説だし、史実以外の部分はフィクションだけど、小説としては非常に面白く読めた。SZKにまつわる史実もきちんと踏まえてあるけど、そんなに深くは突っ込んでない。小説としてのバランスを考えたら、そのぐらいがちょうど良いのかも知れません。この人の小説始めて読みましたが、別の作品も手にとってみようかな。

  • ある日、鈴木商店という、それは大きな『お店』があったという歴史を知りました。

    三菱や、三井に匹敵する、いやそれ以上の世界的な大商社だったという。

    なぜ、消えたのか。

    大番頭金子直吉の経営手法が時代の変化に合わなかったのか。
    また彼の主義が、世間に受け入れられなかったのか。

    それとも、足を引っ張る輩が居たのか?

    歴史に残りそうなものですが、あまり、表に出てこない…。

    ということは。

    怪しい…。


    さぞ、活況と不況の浮き沈みは大きい時代だったでしょう。その分、波に乗った時は、さぞ、面白かったでしょうね。

    夢や希望に沸く一方、落ちたときは、ひたすら耐え、頑張る。

    これが、人という動物の生き方であり、その度に進化する。それが本性なんでしょうね。

    しかし、一方では、必ず、それを良しと思わない勢力。

    それに抱き込まれる、無知の者を煽る力。

    そういう力がいつの時代も、社会を惑わせ、感覚を麻痺させ、それら自身が期待する以上の力となり、

    最後は、逃げる。

    今の時代も、変わりません。

    自分は、踊らされない人間にならぬ様、気をつけます。

    そのためには、もっと勉強しなければならないですね。

  • 全体に冗長な感じがしました。個別には、田川の描写が中途半端でイマイチ。金子のビジネス面での活躍もなんとなく上っ面の説明に終わり、緊迫感に乏しいので、お家さんへの忠誠があまり光って見えず残念。

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著者プロフィール

1956年、兵庫県三木市生まれ。神戸女学院大学卒業。 89年、神戸文学賞受賞作の『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)でデビュー。 2008年『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞を受賞。著書に『をんな紋』(角川書店)、『天涯の船』(新潮社)、『タカラジェンヌの太平洋戦争』、『負けんとき―ヴォーリーズ満喜子の種まく日々』、『天平の女帝 孝謙称徳』『花になるらん 明治おんな繁盛記』(新潮社)、『ひこばえに咲く』、『姫君の賦 千姫流隆』(PHP研究所)『虹、つどうべし』(幻冬舎)。『ホップステップホーム!』(実業之日本社)、『にっぽん聖地巡拝の旅』(大法輪閣)など。

「2019年 『にっぽん聖地巡拝の旅〔あずま下り編〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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