帰りたくない―少女沖縄連れ去り事件 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297521

感想・レビュー・書評

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  • 本の雑誌の2010年8月号で紹介されており、つらつらと気になっておりましたが手に取るまでに若干時間がかかりました。
    好きな人には悪いですが、私はノンフィクション作家の佐野 眞一が全く好きではないので。どうしてもノンフィクションを読む気があまりしませんでした。

    うーん、一気に読んでしまいました。仕事の休憩時間→帰宅電車→自宅で夜なべして次の日若干の寝不足?というくらい続きが気になる。
    けれど、小説みたいにすぱっと終わらず、なんとも後味が悪い内容です。

    著者の有名作『セックス・ボランティア』を未読だったので(これから読もうと思います)、なんとも著者のスタンスは分からないけれど、昨今はやりのトラウマに内容がのらなくて、そこが結構ぐっときました。甘えてられないなぁと。

    あまり関連はなさそうですが、本書読了後に『重力ピエロ』と『心臓をつらぬかれて』を再読しました。

  • 例えばゴールデンウィークやクリスマス、お盆やお正月になると、家族や親しい人たちと幸せな時間を過ごしている人々の映像がテレビからあふれる。確かにそれは幸せな風景だけど、そんな時間を共に過ごす人のいない人にとっては、こんな映像を次から次へと見せられてどんなにか孤独が身にしみることだろうと思う。47歳の男が10歳の少女を連れ去ったとされているこの事件に対する嫌悪感はすごくある。二人の行動が理解できないし、特に男の行動のなかには絶対に許すことのできないものがある。けど、じゃあ孤独な世界に身をおくことになってしまったこの二人に他の選択肢はあったのか。それぞれの孤独から抜け出すために、他にどんな方法があったのか。考えても答えはでないけど、考えずにはいられない。

  • 2010年57冊目。
    ダウナーな内容で、気分が一気に落ち込みました。読む際には、自分の健康状態、精神状態を確認してから読んだ方が良いと思います。
    でも、言い換えればそれだけ作者の取材や描写が良かったということです。

  • 2010.06.09 読了、一気に読みました。

  • 6/7 ドキュメントとしては本人の手紙から→取材を進めて→裁判→その後という流れで印象が変わって行くのがおもしろかった。もうちょっと中に入ってもいいような気も。こういうのが俯瞰過ぎると印象が薄くなるので。

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著者プロフィール

河合 香織(かわい・かおり):1974年生まれ。ノンフィクション作家。2004年、障害者の性と愛の問題を取り上げた『セックスボランティア』が話題を呼ぶ。09年、『ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち』で小学館ノンフィクション大賞、19年に『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』で大宅壮一賞および新潮ドキュメント賞をW受賞。ほか著書に『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』『帰りたくない 少女沖縄連れ去り事件』(『誘拐逃避行――少女沖縄「連れ去り」事件』改題)、『絶望に効くブックカフェ』がある。

「2023年 『母は死ねない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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