天国はまだ遠く (新潮文庫)

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  • / ISBN・EAN: 9784101297712

感想・レビュー・書評

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  • R3.9.8 読了。

     都会の暮らしや人間関係に疲れて訪れた山奥の民宿。広大な自然に囲まれて心身ともに健康を取り戻していく。野菜や魚や食肉の有難さや美味しさにも気づかされる主人公。民宿を営む田村さんのおおらかで温かい人柄にも救われた。
     そして、どんな生き方をするのかも考えさせられました。
     心が疲れたら、自然の豊かな民宿に連泊して英気を養うのもいいかもしれない。

    ・「(卵やフライドチキンは好きなんですけど、鶏の頭とか首についてる赤いビロビロがちょっと気持ち悪くて。)なんやそれ。それって外見で人を判断するのと一緒や。」
    ・「何十年かけても変わらないこともあるけど、きっかけさえあれば、気持ちも身体もいとも簡単に変化する。それにもっと敏感に対応していかないといけない。」

  • 『死にたい』と思ったこと、考えたことってどれくらいあるのでしょうか。生まれてから今日まで、あの場面、あの場所で色んな辛いこと、辛い時間を過ごし、深い気持ちではなかったかもしれませんが『もう死んでしまいたい』と一瞬でも思ったことがあったようにも思います。でも、今振り返ってみて、それが、いつ、どこで、どんなことでそう思ったのか、具体的なイメージとなるとどうしてもぼやけてしまいます。思い出せません。人はそんな辛い瞬間をいつまでもはっきりと記憶し続けるようにはできていないのかもしれません。そして、ひとつ言えるのは、少なくとも今は『死にたい』なんて全く思っていないということです。さらに、もうひとつ言えるのは、過去にそう思った瞬間が間違いなく自分にもあったのだとしても、その時に死んでしまうという決断を本気でしなかった自分、よくやった、よく持ちこたえたなということです。

    『会社に行かなくてはいけないと考えるだけで、毎朝、頭が痛かった。それなのに、私は会社を休むこともできなかった。休みの日も、会社のことを考え、月曜日のことを考え、不安になった。』会社員は気楽なものという言い方がされる時がありますが、そんな言葉とは裏腹に毎日たまらなく辛い日常を送っている方も多いと思います。ギリギリの毎日を送る主人公・山田千鶴。『今日実行しなかったら、私はきっとくじけて、せっかくの決心を取りやめてしまう。そして、どろどろした日々の中にまた戻ることになる』と、死を選ぶ決意を強くした千鶴。死に場所を探し求め、人里離れた木屋谷という山村の民宿に辿り着きます。そして、死を前に逡巡する千鶴。『いったい死んだらどうなるのだろう、私の身体は、魂はどうなってしまうのだろう。』決意して死への眠りにつく千鶴。

    『今までいろんな失敗をしてきたけど、まさか自殺をしくじってしまうなんて』、そして人里離れた民宿での千鶴の生きることに向き合う日々が始まりました。『一度、死に向かう怖さを知ってしまうと、繰り返すことは不可能だ。』死とは完全に決別し、でもこれから何をしたらよいのか全く思いつかない千鶴。民宿の主人・田村との一つ屋根の下での生活。『自然のリズムが身体にも移って、夜は勝手に眠くなり、朝は勝手に目が覚めた。』人間にとって自然な生活は今までの千鶴の疲れをじっくりと癒していきます。思えば、街に住む人は田舎の暮らしに憧れ、田舎に暮らす人は都会の生活に憧れる、すごくステレオタイプな考え方かもしれませんが、実際にその思いが具体的な行動に繋がる人も多いと思います。でもその一方で、街で暮らし続けることが、もしくは田舎で暮らし続けることが、もうそれしか考えられないという、そういう人もいます。具体的に何がどうこうという以前に、人はそれぞれ自分の居場所というものを本能として持っているのかもしれません。

    命を失わずにすんだ場所。でも『ここで暮らすのは、たぶん違う。ここに私の日常はない。ここにいてはだめなのだ。』気持ちが落ち着けば、気持ちの整理がついて冷静さを取り戻せば取り戻すほどに人は本能が蘇ってきます。思えば、死にたいほどの気持ちに苛まれるというのは、本能に逆らって行動しているからなのではないでしょうか。そして、心のどこかで違和感の警告が出されて反応した結果が死への思い、その瞬間、その場所から逃げ出したいという思いに繋がっていくのかもしれない。だから、そんな思いが消えて落ち着いてしまうと、死にたいなんて思っていたことさえ忘れてしまう、そういうものなのかもしれません。

    あとがきで、この作品は丹後の中学校に赴任していた瀬尾さんが、その時の経験を踏まえて書かれたものだということがわかりました。リアルな自然の描写と人の優しさ、そして、『お米、甘いですね』という正真正銘の取れたてのお米を炊いた夕食の場面の描写など、瀬尾さんならではの食材とそれを彩る食事風景の場面の描写が、千鶴の心の内の微妙な変化を感じさせるように、とても繊細に描かれているのが強く印象に残りました。

    『死んだらあかんで。生きてたらええことあるわ。』、一見どうということもない民宿の主人が千鶴に投げかけてくれた言葉。それを、適当なこと言うと感じた千鶴でした。でも、この言葉が全てじゃないのかなって思います。『何十年かけても変わらないこともあるけど、きっかけさえあれば、気持ちも身体もいとも簡単に変化する』その時、その瞬間がどんなに辛くても、死ぬしかないと思えても、きっかけさえあればそんな気持ちなんて一瞬にして過去のものになってしまう。少なくとも、今の私にはこの考え方がスッと入ってきました。

    「天国はまだ遠く」、そう、まだまだやりたいこともあるし、読みたい本もある。天国になんてまだまだ行く時じゃない。きっかけなんて何でもいいんだなって、読み終わって、素直にすごく気持ちが楽になった、そんな作品でした。

  • このタイトルが目に留まった私には、心が和む一冊でした。冒頭からの怪しい雲行き、なのにそう感じさせないやさしい文体の空気。
    絶望の淵に立たされた千鶴は、山奥の村へ来て最期を迎えようとする。土地で出会った、民宿の田村さん、村の人々との触れ合い、のどかな自然に囲まれた静かな生活。千鶴は20日余りの体験で癒され、自分らしく生きる基本を掴んでゆく。千鶴、本当はとても芯のある強い人だ、ラストにそう読み取れてよかった。
    打ちのめされどうにも立ち上がれないときは、他所の空気を吸う、何気ない景色を見、時に現実逃避も良し。美味しい食べ物でお腹を満たし、誰かと些細な会話の交流も良し。心と体を癒し、エネルギーを蓄えることが大切。わかっているのだけど中々思うように出来ないですが・・。無理のない程度に胸に刻みます。
    居場所を変えても良し、本来の場所で覚悟を決めても良し。最終的に自分の居場所を決めるのは自分自身である。どんなことがあっても命を粗末にしてはいけない。

  • 楽しく、勇気づけられ、瀬尾まいこさんの本をどんどん読みたくなりました。
    天国はまだ遠く
    2020.05発行。字の大きさは…大活字。2022.06.19~06.21音読で読了。★★★★☆
    癒しと再生の物語です。

    保険の営業をしていた山田千鶴(ちづる)23才は、すべてを捨てるために日本海に面した丹後の山の中にある木屋谷集落の民宿で大量の睡眠薬を飲んで自殺した。
    目覚めは爽快。深い深い眠りの後、きっぱりと目が覚めた。

    32時間も寝ていた。それからこの民宿に泊まりながら木屋谷集落を散策して日々を過ごしていた。この民宿は、若い主人ひとりで営んでいる。この主人と千鶴の掛け合いが楽しく、時々唖然となり、そんな中で千鶴は、二十日が過ぎた頃に、心が落ちつき、新しい一歩を踏み出す勇気が出ているのに気が付く……。

    瀬尾まいこさんの本を読むのは初めてです。
    瀬尾まいこさんは、2001年旧・宮津市立日置中学校(閉校)に臨時講師で赴任し4年間勤務しながら、2002年「卵の緒」、2003年「図書館の神様」、そして2004年に、この「天国はまだ遠く」を上梓(じょうし)しています。「天国はまだ遠く」は、2008年11月8日より映画化され全国公開。

    【読後】
    テンポがよく、心地よく、読後感がよい物語です。この後、瀬尾まいこさんの本をどんどん読みたくなりました。

    【音読】
    2022年6月19日から6月21日まで、大活字本を音読で読みました。この大活字本の底本は、2006年11月に新潮文庫から発行された「天国はまだ遠く」です。本の登録は、新潮文庫で行います。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【令和4年(2022年)6月に読んだ本】
    6月に読んだ本は、20冊です。
    読んだ中で特に印象に残った本は、青山美智子さんの「月曜日の抹茶カフェ」です。
    この本は、私の心を時には温かく、時には甘酸っぱく包み込んでくれます。
    皆様の応援で6月も楽しく読書が出来ました。
    ありがとうございます(⌒-⌒)ニコニコ...

    今月のベスト本は、下記の9冊です。
    ★★★★★は、下記の3冊です。
    月曜日の抹茶カフェ 「木曜日にはココアを」の続編 ― 著者/青山美智子
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4299020286#comment
    ねえねえ あのね (講談社の創作絵本) ――――― 著者/しもかわらゆみ
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/406518603X#comment
    散り椿 ――――――――――――――――――――― 著者/葉室麟
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4041023114#comment

    ★★★★☆は、下記の6冊です。
    天国はまだ遠く ―――――――――――――――― 著者/瀬尾まいこ
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101297711#comment
    たんぽぽ (絵本のおくりもの) ――――――――――― 著者/甲斐信枝
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4323002823#comment
    ポニーテール ―――――――――――――――――― 著者/重松清
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101349320#comment
    善人長屋シリーズの1作目 ―――――――――――― 著者/西條奈加
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101357749#comment
    金の妬心 ー 日雇い浪人生活録シリーズの13作目 ―― 著者/上田秀人
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4758444811#comment
    ふたり静 ー 切り絵図屋清七シリーズの1作目 ――― 著者/藤原緋沙子
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4167810018#comment
    ※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。

  • 仕事のストレスで体を壊し、
    死ぬことにした
    23歳の山田千鶴。

    山奥にある小さな民宿で自殺を図るが
    なぜか失敗に終わる。

    田舎町での毎日の中、
    自然のリズムが目覚め、
    いつしか千鶴は
    生きる気力を取り戻していく…。



    ふんわりと
    溶けるように柔らかい卵焼き。

    生臭くなくみずみずしい
    アジの干物の朝食。

    冷めてもおいしい
    おにぎりやサンドイッチ。

    味が濃厚で甘い、
    取れたてのお米で炊いたご飯。

    しっとりと美味しい
    沖ぎすの煮付け。

    塩を振って焼き、
    柚子を絞って食べる
    新鮮な鶏肉。

    噛むたびに匂いが広がる
    打ちたての蕎麦。

    恋人と食べた
    和菓子屋のみたらし団子。


    瀬尾さんの小説には欠かせない、
    沢山の食事シーンが教えてくれること。


    食事をすると、
    自分が生きていることが分かる。

    思い出も
    美味しく食べたものの記憶は
    何年経っても強烈に覚えている。


    食べることは
    すなわち生きることで、
    本来人間は
    食べることによって
    ストレスに耐えうる心と体を作ってきた。


    「食」は、人間にとって
    本当に大切な行為なんだなって、
    瀬尾さんの小説を読むと
    あらためて思い知らされます。



    耳さえ澄ませば
    いろんな自然の音が聞こえ、
    ゆったりとした時間が流れる田舎町で、

    優しい人々と触れ合い
    美味しいものを食べ、

    初めて釣りをし、

    満天の星空の中、
    吉幾三の雪國を大声で歌い、

    何度もカルチャーショックを受けて、
    次第に心癒やされていく千鶴。


    自分自身、
    旅をして暮らしてきたのでよく分かるけど、
    自分の居場所が
    ここにないことに気づく瞬間は、
    本当に切なくて悲しい。

    華やいだ季節も
    いつかは終わる。

    人は自分の足で
    歩き出さなきゃならない時が
    必ず来る。


    だからこそ
    人にはとどめたい思いがあって、

    人は忘れていく
    生き物だからこそ、
    忘れたくない思いがあるんだと思います(^_^)


    幸せって、
    起こっている出来事によって決まるわけではなく、
    受け取る側がその出来事を
    どう捉えるかの問題です。

    自分の欲望を知るには、
    人と出会う旅に出なくてはならないし、
    一度はあたたかい場所から
    飛び出さなきゃならない。


    「救世主」なんて
    どこにもいない。

    自分を助けられるのは、
    自分しかいないのだということを
    この小説を読むたびに思い知るのです。

    • vilureefさん
      こんにちは!

      この本を読んだのはずいぶん前ですが、円軌道さんのレビューを読んで、作品よりもじーんとしてしまいました。
      こんな素敵な作...
      こんにちは!

      この本を読んだのはずいぶん前ですが、円軌道さんのレビューを読んで、作品よりもじーんとしてしまいました。
      こんな素敵な作品だったっけ(^^;)
      是非読み直さないといけませんね。

      円軌道さんも、お休みされていたんですね。
      私もつい最近復帰しました(笑)
      長い長い夏休みをとってしまいました(^^;)
      読書もブクログも。
      私はリハビリ中です。

      2013/12/16
    • 円軌道の外さん

      アセロラさん、いつもコメントありがとうございます!

      そして新年明けましておめでとうございます(^o^)

      今年もよろしくお願い...

      アセロラさん、いつもコメントありがとうございます!

      そして新年明けましておめでとうございます(^o^)

      今年もよろしくお願いします!
      (今年こそは年間100冊読破を目標に、映画レビューにも力を入れていきたいです)


      それにしても、『天まだ』って呼び方いいなぁ(笑)

      自分はまだ未見ですが、映画版もかなり好評のようですね(^^)

      加藤ローサの歌う雪国は
      ミスマッチ感が逆に興味を惹かれるなぁ(笑) 


      あと、男女の違いの考察には
      唸らされました!(。>A<。)

      確かに女性の方が今はどう考えたって強いし、
      たくましいですよね(笑)

      男の方が甘ったれだし、成熟しようという意思に欠けるような気がします(^^;)


      オールドタイプの昭和の生き残りとしては(笑)、
      弁当男子やイクメンもいいけど、

      何か一つ譲れないものやこだわりや、なにくそという気概を
      今一度持って欲しいなと切に思ってます(´`:)


      2014/01/01
    • 円軌道の外さん

      vilureefさん、コメントありがとうございます!

      長い夏休みも開けたばかりですが、
      もう新しい年が来ちゃいましたね(^^;)...

      vilureefさん、コメントありがとうございます!

      長い夏休みも開けたばかりですが、
      もう新しい年が来ちゃいましたね(^^;)


      この作品は瀬尾さんの長編の中でも
      さらりと読めちゃう短さですが、
      人が再生していく様を
      押し付けがましくなくリアルに描いていて、
      個人的にかなり好きな作品なんです。

      人が絶望から立ち上がるときって
      誰かの力によるところより、
      結局は自分が身を持って思い知るしかないし、

      人との出会いや、別れを通してしか
      人間は成長しない生き物なんだと
      これを読むたびに思い知るんです。

      ちょっとビターな結末だけど
      そこがまた、リアリティがあって
      落ち込んだときに
      何度となく読みたくなるし。

      去年はプライベートでいろいろあって、
      更新も遅れぎみだったけど、

      今年こそは年間100冊読破を目標に
      新しい作家やジャンルにもチャレンジしていきたいです。

      新年もよろしくお願いします(^o^)


      2014/01/01
  • どこかて読んだ気がする。
    どこか似たような経験をした気がする。
    海の美しさや星の美しさ
    木々のささやき
    目の前で鶏をしめる光景の非日常。
    そんな凪のような瞬間は
    いつまでも続かない。

    別れは寂しい。
    でも進むものは別れなければならない。
    彼女がいわゆる都会的な社会復帰できるかどうか、
    それはわからない。
    ただ今までと違う時間と空気と
    人の温もりが彼女の身体の中に入った。

    神さまの近くにいた彼女は
    讃美歌が染みた。

    自分の居場所。
    それがどこか長年生きていても
    なかなかわからない。
    ここじゃないと動き出した彼女は
    きっとしなやかに強く
    生きていく気がする。

    田村さんにも幸あれ。
    でないとさびしすぎる。

  • 仕事と人間関係に疲れ果てた23歳のOL千鶴が、死ぬことを決意して辿り着いたのは、北の山奥の民宿。
    「民宿たむら」の田村さんと過ごした21日間の穏やかで濃密な出来事に、なんだかほのぼのとしてしまう。
    大自然に囲まれた日々、おいしい食事と健やかな眠りに、千鶴は身も心も癒されていく。
    あとがきを読んで、この物語は瀬尾さん自身が丹後地方の中学に勤務していた時の体験をもとに書かれたということを知りました。
    田舎での大らかで温かい生活は、永遠の憧れのように思える。
    2人の生活がこのままずっと続いてほしいような気もするけれど、自分の日常をしっかり作らなくてはいけないということに気づいた千鶴にエールを送りたい。
    そして、私たちが生き物の命をいただいて生きているということに気づき、感謝したいと思います。

  • さらっと読める素敵な作品でした


    死にたくなるくらい辛いことがあったら
    一度読んでみると気持ちが楽になる
    そんな一冊です



    そして田舎ののんびりした生活、
    憧れるけど、
    どこか自分の居場所じゃない感じがするの
    とてもよくわかります


    自分も1年半ほど田舎で暮らしたことがありましたが
    ずっとここにいるとは思えなかったです
    ここの生活は最高だなと思いながら
    いつかは帰るんだろうなと思っていました


    その感じを読んでいると思い出しました



    主人公の子が少しずつ
    肩の力が抜けていく感じがよかったです


    もう少し先も読みたかったな

  • 最初はちょっと重い話だと思うけど、けっこう明るくて面白い話。クスッと笑える(*´艸`)

  • 瀬尾まいこさんならではののんびりとした作品でした。

    最初に読み始めた時は、どこに行くのかあまり掴めませんでしたが、読み進めるにつれ理解していきました。
    自殺するために睡眠薬を飲むものの、死ねなかった主人公と、のんびりマイペースな田村さんとの掛け合いがこちらの気分を癒してくれました。
    海に出たり、鶏を絞めたり、都会とはだいぶ違う雰囲気で、都会とは違う素敵さがある町。私も行ってみたいです。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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