卵の緒 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297729

感想・レビュー・書評

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  • 血がつながってなかったり、母親が違ったり。
    そんな家族の話が2つ。
    どちらも素敵なお母さんで、その深い愛情に、じーんとくる。
    生い立ちが真逆の少年たちが、見せる優しさは、同じようにあたたかい。
    最後は、心がほっこりする。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-d952.html

  • いろいろな家族の形の物語
    それぞれいろいろな事情があり疑問に思う事もたくさんあるだろうけど…思いやりがある物語でした。

    一気読み!

    そしてバトンは渡されたの原形?と思うほど作者が誰か知らなくても思い浮かんだ

  • 母の愛情や新しい家族のカタチ、読んで心温まりました。
    また、母の育生に対しての説得の仕方が面白く、生き方がカッコいいです。

  • デビューのときから、瀬尾まいこさんの登場人物って
    こんなふうに かわいいんだと知りました。
    少し変わっているかも。でも かわいい。
    小学生も高校生も、おとなも。

  • 大人の恋愛小説を読んだ後だから?か、?僕は捨て子だ。で話し始める小学生の僕。のかわいらしさに夢中になって読み始めた。きっとそうでなくても、夢中で読めただろう、、うん。

    素直な僕、育生を育てたのは愛情たっぷりで母親として、人としての姿をこれでもかと見せている君ちゃん。この親子の関係はシンプルではないけど、シンプルな愛で繋がってる、育生の幸せを存分に感じさせてもらえた。

    ただ、育生の幸せな生活の流れを読んだだけ。なのに、すごく幸せになれた。

    もう1つの7´s bloodでは、高校生の七子は父親の愛人の子の小学6年生?だったかな?の七生と暮らしている。

    魅力的な2人。女子高生らしい若さ、勢い、気だるさの中の優しさ、揺れ動く感情。小学生らしからぬ周囲への気配りが完璧なのに、やっぱり小学生らしいかわいらしさ、感覚、弱さ。

    この2つの話しを読み終えて感じたのは、大人になる前の子供たちの純粋さの尊さ、、かな。読めて良かった〜

  • 人と人とのつながりをハートフルに描いた短編2編。これが著者のデビュー作とは恐れ入りました。どこまでも真っすぐに...。他者と向き合うことの大切さに触れることができる素敵な一冊。

  • 血の繋がってない家族と血の繋がってる家族の話
    親と子、姉と弟なのにどこか色っぽくて異性である。

    そしてお別れの時は髪を切るんだなぁ、、、

  • 血の繋がりがなくても、こんなにも愛されてる。
    そして、離れて暮らすことになっても繋がりを感じることができる。
    家族のあり方に形なんてなくても大丈夫なんだなって感じた。

  • 「僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。」という文から始まる本。育生という小学生の日々におった作品で、特に何も事件や展開が無い、平凡な毎日が書かれている。何もない日々の中にある、人と人との繋がりや、別れ、家族の温かさが描かれている。
    育生と育生の母、君子は血が繋がっていない。君子が18歳の時に、他人の子供(育生)を引き取り、大学を辞めて、余命の短い男性(育生の父)と結婚して、今はシングルマザーで他人の子を育てている、というのがあらすじ。少し複雑な母と子の関係ではあるが、瀬尾さんの作品ならではの、暖かいような苦しくなるような空気が、静かに沁みてくる感じの作風。なんとも言葉にし難い感情になる。
    以下のセリフが好きです。
    「母さんは誰よりも育生が好き。それはすごい勢いで、あなたを愛している。今でもこれからもずっと変わらずによ。ねぇ、他に何がいる?」
    「想像して。たった18の女の子が一目見た他人の子供が欲しくて大学を辞めて、死ぬのを分かっている男の人と結婚するのよ。そういう無謀な事ができるのは尋常じゃなく愛しているからよ。」
    こんなにもストレートな愛の言葉を、子供に伝えられる母親っていいな、と思った。この本を読んで、家族のカタチを考えた。亭主関白な家族もあれば、共働きで忙しくする両親、そしてシングルマザーや、シングルファザー。人との繋がりのカタチの呼び名として家族と言われているが、それは名前に過ぎない。色んな家族のカタチがあって、良いのだな、と思った。そして愛を伝える事が何よりもまず、大切な事だと感じた。

  • なんでも受け取ってくれる僕の体って素晴らしい。
    とことんきれいな自然と一人じゃないって確信できるものがある時は、ひとりぼっちで歩くといいのよ。

    登場人物のことばがとても好きでした。みんな変なんだけど、軽快で心に残る人たちばかり。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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