風に桜の舞う道で (新潮文庫)

  • 新潮社 (2007年9月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784101298528

みんなの感想まとめ

青春と成長、そして友情が織りなす物語が描かれています。主人公たちは大学受験に失敗し、予備校の寮での一年を通じてそれぞれの夢や悩みを抱えながら成長していきます。寮生活の中で築かれた絆や、10年後に訪れる...

感想・レビュー・書評

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  • 予備校で一緒だったリュータの行方を巡る物語。
    浪人時代と現実が交錯しながら物語は進んでいきます。

    語り手のアキラ、桜花寮の面々、ヨージ、タモツ、サンジ、ニーヤン、社長、吉村さん、ゴロー、ダイそして、リュータの浪人時代のエピソードもおもしろいし、10年経った今を生きる彼らの姿もおもしろく読めました。それぞれがそれぞれらしく生きていてなんだか安心しました。

    アキラの受験に対する違和感、漠然としたゴールに対する違和感に共感しました。とはいえ、アキラはぎりぎりで自分の進みたい道を見つけられたのでよかったなぁと思います。
    ゴローやタモツ、吉村さんにリュータも大学入学をゴールにしていなくて、信念を持って生きている姿がかっこいいなぁと思いました。

    寮の人達、特に生徒の気持ちを尊重し、寄り添ってくれる徳さんが素敵過ぎる!こういう先生に出会えるか出会えないかで人生は変わるのだろうなと単純に思いました。

    予備校という特殊な空間で築いた人間関係。かけがえのない時間を過ごした彼ら。永遠の友情小説…よいなぁ。

  • 懐かしいなーって感じた。
    浪人生の割に遊びすぎではとも思った笑

  • 浪人ってもう1年頑張らないといけないプレッシャーがあると先入観がありました。
    しかし志望校はそれぞれ違う中でも目的が同じで過ごす時間は仲間意識や永遠の友情が生まれる貴重な時間になるんですね。
    1年を4月から読み進め、10年後の時間とリンクさせる面白さがありました。また2月の章に入るときはドキドキしました。
    若い時代を過ごした仲間っていいね。

  • 恩田の「夜のピクニック」みたいな爽やかな
    青春ものだった。
    四畳半みたいな男汁物を期待して読んだ私からすると、薮から棒が剛速球で飛んできて、みぞおち辺りに突き刺さったようなものである。
    つまり、読んでいて死にそうになった。
    誰も彼も、有能で、健全で、眩しすぎる。
    全ての登場人物から友情の甘い匂いがする。
    甚だ恐ろしい。
    なんでそんなものを信用できるのか。
    どうゆうふうに生きてこれば、
    そんなものを纏えるのか。
    あまりにも余裕がありすぎるではないか。
    これじゃあまるで貴族だ。
    そう貴族だ。私は平民だ。そう、平民だ。だから仕方ない。うん、仕方ない。以下略。
    社会階級で口を糊して生き延びるとは、我ながら「奴隷根性ここに極まれり」といったところだが、青春物はもう少し鬱々としてくれないと毒気が強くて読めたもんじゃない。

  • 「カレーライフ」に続き2冊め。「カレーライフ」も好きだったけど、今回のも私の好きな部類だ。青春群像劇というのか、前途ある若者の、悩みながらも前に進んでいく話は気分がいい。他のももっと読んでいこうと思う。
    「10年前」と「現在」が交互に描かれるが、みんなの成長が感じられて嬉しい。リュータの消息を調べていく過程でわかる寮生たちの進路や就職先。朝井リョウの小説を読んでいても感じることだけど、偏差値が高いと言われる大学に行っている人は、ちょっとくらいのバカをやってもみんなたいてい落ち着くところに落ち着く。1年間の浪人なんて長い目で見れば大したことないんだと感じさせる。
    煙草を吸うシーンが多いことや、ファミレスに車で行ってるのにちょっとビール飲んじゃうシーンとか、今から20年くらい前ってそんなだったんだなー。それからバブルの時代って予備校もバブルだったんだなと改めて気付かされ、確かに昔の代々木は予備校だらけだったなと思い出した。

  • 数年ぶりの再読。何度目かはわからないが。
    30歳成人なんてものを、当時はなるほどと読んでいたものだが、今は法律上も18歳成人である。

  • 自分は大学受験をしていないからこそ、こんな青春に満ちた受験生活を送ってみたかった嫉妬から★★★★★

  • 本当にネタバレがあるので、読了していない方は以下をご覧にならないようにお願いします。




    コロナで図書館閉鎖中につき、家にある積読本消化。
    2020年が、まさかこんな年になってしまうとは…。

    その年に起きたことだとは覚えていないが、本書内設定の1990〜2000年にも、当たり前だが世界中で色んなことが起きていたようである。

    本書は読者の読む時期や年齢性別を選ぶだろう。
    もう今から20〜30年前が舞台となってしまっているわけだし。

    母親の立場の読者としては、若者達がみんな元気で幸せでいてくれたことが一番嬉しい。

  • 青春小説ですが、ミステリー風味もありぐいぐい読み進められました。浪人生たちのこだわりの(?)受験勉強スタイルや恋愛や寮生活と、その後の人生の対比がなんとも面白く描かれて、魅力的な物語になっています。

  • 大人になった主人公が学生時代を振り返る青春小説はよく見かけるが、浪人時代を振り返るってのは珍しい。
    それでも、とりあえず物珍しいから「浪人」にしたわけでないところが上手い。

    大きな目標を達成できずに挫折を味わい、1年間の猶予をもらって、再トライのためにわき目も振らず(振るが…)ガムシャラにストイックに努力する。

    これって、ある意味スポ根もんにも通じるテーマなわけで、若者の小説によく似合うちゃ似合うわけだ。
    しかも竹内さんの筆で読み口爽やかに友情小説に仕立ててあるんだから、これは読んで正解のめっけもん。

    ちょっとしたミステリー仕立てもスパイスで良いが、この本の核心部は「つかず離れずすっきりした友情」である。人間関係の理想の一形態。人間関係に疲れたり憑かれたりしてる人は、是非読んでみて下さい。

  • 一年間、同じ寮で過ごした10人の浪人生。
    もちろん受験勉強が毎日のメインなのだが、そればかりではなく、恋愛あり、ケンカありの日々。

    そして10年後。
    30歳を目前にした彼らは社会に出て、それぞれの人生を生きている。
    互いに連絡をとりあうこともあまりなくなっていた頃、「リュータが死んだ」という噂が流れる。

    主人公アキラは、入寮直前に出会ったリュータやヨージと出会ったと行動を共にすることによって、なんとなく親の言うとおりに生きていた自分から変わっていく。

    いくら学生時代に仲がよかったからといって、10年間音信不通の友だちが「死んだ」という噂を聞いて、1年かけて所在を追究するかな。とか。
    話が出来過ぎ。とか。

    そんなことはあまり気にならないくらい、面白かった。
    浪人生と言ってもしょせん若者。しかも男の子が10人。
    おバカもやります。
    悩みもします。

    そういうのが、目に浮かぶように生き生きと描かれていて、読んでいて楽しかった。
    私は浪人したことも寮生活をしたこともないけど、なんかいいなあと思った。
    必死にやったからこそ、思い返せば懐かしい。
    そんな青春があるってことが、宝物だと思うので。

  • 「浪人てさ、今は予備校生の代名詞みたいになってるけど、元はどこにも仕えてない武士のことだったんだし、幕末の頃は脱藩して国を離れた志士のことでもあったんだよな」

    主人公のアキラにはすごく共感してしまった。どこにもひっかからなかったから浪人して、特に目標もなく浪人生活を送ってるところとか。ただ、アキラは最後は自分のやりたいことが見つけられたんだけど。私も絵を描くことが好きで、それについて勉強したり、それを仕事にできたら楽しいだろうなぁって思う。だけど、思うだけで、今もなんとなく大学生やってる。この本に出てくる人たちはみんな夢とか目標があって、正直羨ましい。

  • 1990年、予備校の特待生として寮生活を始めた若者たちと、その10年後を描いた作品。

    15年ほどずれていますし、私の場合は一応ストレート入学の自宅生でしたから時代も背景もずいぶん違うのですが、読んでいて随分ノスタルジーに浸りました。
    ひょっとして竹内さんが私と同世かと思って竹内さんの略歴を調べてみましたが、1971年生まれ。ご自身の青春時代を描いたもののようです。

    主人公たちは随分と羽目も外しますが、基本は東大や有名私立を目指す真面目な学生たちです。そうしたところが気質的に私の学生生活に似ていたのかもしれません。

    18−19歳の若者の不安や焦り、将来への希望、友情。そしてその10年後の姿。とても心地よい物語でした。
    廃刊になって居るのかな。Amazonでみると中古の値段しか出てきません。他の人の評価も高い作品なのですが。

  • 【再読 2014/09】
    最初にいつ読んだのかも覚えてないんだが、本棚の整理をするついでに読み始めた一冊。 なんとなく内容を覚えているような覚えていないような?曖昧な感覚で読み始め、これといった新しい発見はないものの引き込まれるようにして一日で読破してしまった。 アキラは典型的な主人公。 やりたいこともないまま流されるように生きてきて、人生で初めての一歩を踏み出したのが浪人生になり実家を出て寮に住むこと。 寮に向かう途中で出会うヨージとリュータやその他の寮の仲間と共に1年を過ごし、初めて自分が出した結論とは? そしてその話と平行して、現在(浪人時代の10年後)の話が進んでいきます。 “リュータが死んだ”という噂。 噂の内容も曖昧で、嘘だと信じているものの本当の情報が手に入れられず寮の仲間と再会しながら情報を探して歩く。 果たしてリュータは生きているのか? 時間軸の絡み方がしつこくなく、分かりやすくて読みやすいです。 浪人生の寮の話ではあるものの、勉強や受験の葛藤の話ではなく、あくまでも仲間との青春をベースにした話。 読みやすいのでおもーいミステリー等の小説の合間に読むのをオススメします。

  • ☆☆☆☆

  • 予備校の寮を舞台にした10人の予備校生の1年間の生活を描いている。それに並行して10年後の各々の生活も書かれているのだが、う~ん、山場がない・・・。
    山場がなくても、もう一捻りぐらいあっても良さそうに思う。物語は淡々と進んでいく。
    寮生活というと、三浦しをん「風が強く吹いている」や恩田陸「ネバーランド」をイメージしてたが、この二作と比べても寮生活の描写が軽い感じ。受験生の気持ちなんかは、若い頃を思い出して読めたが、もうちょっと盛り上げてくれた方が自分の好み。☆3個。

  • 変な小細工なしに小気味よく進んでいくストーリー。
    あざといのはイヤだけど、捻りがなくてやや平坦な印象。
    ・・・勝手な読者でスミマセン。星は3.5個。

  • 最高に面白かった!
    一緒に泣いて、笑って、馬鹿やって・・・
    こんな仲間って本当に一生ものの宝だと思う。
    ずっと皆を見ていたくて、読み終わるのが寂しく感じました。

  • 予備校って通ったこと無いけど、ちょっとうらやましくなった

  • とても綺麗なタイトルに惹かれた借り物の一冊。
    予備校の寮を舞台にした浪人生の青春物語です。

    10年前の浪人時代に出会った友人の行方が分からなくなった、というところから始まるのですが、
    10年前の浪人時代と現代が季節の流れとともに同時並行に話が進み、
    浪人生の頃、社会人の今のそれぞれを一度に知っていく流れが、まるで自分の思い出のように読めました。

    初めはミステリーかと思いきや、蓋を開けて見たら誰もが通るような青春が詰まっていて
    浪人生の時も、社会人になってからも、
    それぞれの道を懸命に生きている彼らをみていると
    フィクションなのに現実味のあるような感覚になりました。
    そして(^^)ほっとするお話。

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