- Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101298917
作品紹介・あらすじ
私たち日本人の生活になくてはならない漢字。毎日使っていながら、どうしてその形・意味になったのかは、なかなか知られていません。複雑で難しそうに見える世界には、一体何が隠されているのでしょうか?この本は、漢字学の第一人者白川静さんの文字学体系を基に、古代文字やイラストを使い、成り立ちをわかりやすく紹介します。学校とは全く違う楽しい漢字の授業の始まりです。
感想・レビュー・書評
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俳優の武田鉄矢さんが、何かの番組で白川静さんのお話をされていたのをきっかけに、白川静さんに関する本に興味を持ちました。
各漢字について、由来の説明とイラストがあり、非常にわかりやすくまとめてありました。
ちょっと怖い意味の漢字があり、小学校高学年以上の内容かなと個人的には思います。
ちなみに、「人」という字は、人同士が支えあってできた漢字ではなかったです。
以下、本書より抜粋
辛→入れ墨をいれる針や、投げ針が由来。
妾→罪を受けて額に入れ墨をいれた女性が由来。罪は本来、神に対するものであって、その贖罪として、罪人は全て神の奉仕者とされた。
童→男性の罪人。結髪を許されなかったので、子供のような髪型に。奴隷、しもべ。労働歌が「童謡」と呼ばれ、現代の子供の歌の意ではなく、呪歌的な性格で恐れられた。
産→「産」の漢字の上にある「立」の部分は、元々は「文」と書く。産まれた赤ちゃんに悪霊がつかないように、一時的に文身(×の印)を額に書く儀式が由来。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難しい内容を分かりやすく読むことができありがたい。古代中国の宗教、風習などと絡めて、異民族の生け贄の首とか、目を傷つけて盲目にして神に仕える人とかも出てきて、最初から最後まで興味く面白かった!
古代中国についても興味が広がりそう。
面白いから子供の勉強にも活用したいけど、あくまでも一説として捉えるべきなのかしら。。
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漢字の成り立ちが祭祀に基づくと言うのは一々納得した。繋がりを憶えれば暗記せずとも漢字はわかる。と言うほど簡単では無さそう(^_^;)
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漢字のなりたちについてわかる非常に面白い本。子供の時、けっこう漢字好きだったのだが、こういう本があるのを読んでいたらさらに好きになっただろうなあと思う。
呪術や祭司の形が源になっているものが多いのがとても興味深かった。内田樹さんが白川先生の著作を好んで読んでいる文章などを読むとさらに興味をひかれる。
「字統」とか欲しいなあ。。 -
本当に自分も学生時代にこのように漢字の成り立ちから教えてもらうことができればもっと漢字に興味が持てたし、書き取りを間違うこともなかっただろうと思わされる。思わぬところにつながりがあって、言われてみれば確かに、と思わされること多し。自分の子供にも教えてあげよう。どういう反応を示すだろうか。漢字を習う頃が楽しみだ。
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漢字の語源について、面白く興味深いと思う気持ちと、そうなのだろうか?という疑問やもやっとした気持ちの両方を感じた。
白川静さんと藤堂明保さんは互いに互いの理論を批判していますが、藤堂さんの書籍は読んだ事がないのでその主張と両者の理論についての現在の評価も気になりました。
あとは元々漢字は中国の文字なので、自国(中国) の研究者の主流の見解についても知りたくなりました。 -
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単行本で持っていたけれど、文庫に買い替え。
小学生でも読める、白川漢字学の入門書、というのは言い過ぎ?
でも、私も、最初にこの本を読めばよかった、と思う。
手、足、人などなど、基本的な漢字に関わる字を集め、そのつながりを解説する構成の本。
白川さんの功績の顕著なものとして、「口」が何度も言及されていた。
古代文字で「口」は、顔にあるあの口を指すことはない、ということらしい。
では何かというと、祝詞を入れる祭具(サイ)の形なのだとか。
『字統』や『文字講話』もいつか読んでみたい。 -
白川静さんが研究した漢字の成り立ちについて教えてくれる本。
みんなが学校で習った感じの覚え方は、実は本来の成り立ちとは違うかもしれませんよ。 -
白川漢字学の入門書。このレベルの浅さではあとがきに伝えられる面白さの1/10も伝えられていないのではないかと思うが、それでも十分に興味をひかれる内容だ。
確か実家に「字統」が置いてあったと思うのだが、まともに目を通したことがない。今度帰ったときに、パラパラと読んでみよう。