白川静さんに学ぶ 漢字は怖い (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101298924

作品紹介・あらすじ

「白」は髑髏のかたち、「笑」はエクスタシー状態の巫女が神を喜ばせるために踊る様-。広大な漢字の海と対峙し、独自の文字学体系を築いた白川静さん。その理論を基に、「白」「遊」「笑」「狂」「女」など私たちが日常よく目にする漢字に潜む、「怖い」意味をわかりやすく解説します。古代文字やイラストも満載。あなたの漢字の常識が覆ります。好評シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 『漢字は楽しい』と同時購入した本書。上1/3に漢字・金文・甲骨文字を配し、下2/3は漢字の解説に当てる体裁。文庫化したせいか、上部の漢字と下部の解説がずれ、いささか読みにくい。また、基本となる部首の解説が繰り返されるのに引っ掛かりを覚えた。それでも、漢字を理解する一助にはなった。

  • 小学校

  • 新書文庫

  •  前回の「漢字は楽しい」の続編。

     相変わらず、白川先生の漢字学は偉大だと思う。すらすら、漢字の語源が頭に入ってくる。

     迷信が信じられているが、まったく意味が違うもの。

    (1)「婦」:箒で掃除する女の人ではなく、酒を振りかけた「箒」で先祖の廟を祓い清める仕事にあたる女性のこと。(p108)

    (2)「王」:天地人を統一するという意味ではなく、大きな鉞の刃の部分を下にしておいた形。(p16)

     まさかりは、王位のシンボルとして扱われていた。

    (3)「方」:横に渡した木につるした死者の形。(p148)

     この辺が白川ワールド。人を殺して、自分の領地の周辺にその屍をつるして呪禁することを示している。

     甲骨文字からその姿を説明するので説得力あり。次は字統とか、本格的に勉強してみたいな。時間がないかな。

  • 漢字のなりたちについて。
    イラストが多く読み進めやすい。

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著者プロフィール

著者略歴

小山鉄郎(こやま・てつろう)
1949年、群馬県生まれ。一橋大学経済学部卒。共同通信社編集委員・論説委員。村上春樹作品の解読や白川静博士の漢字学の紹介で、日本記者クラブ賞受賞。著書に『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』『白川静さんに学ぶ 漢字は怖い』(共同通信社・新潮文庫)、『白川静入門 真・狂・遊』(平凡社新書)、『村上春樹を読みつくす』(講談社現代新書)、『村上春樹を読む午後』(文藝春秋、共著)、『村上春樹の動物誌』(早稲田新書)、『大変を生きる―日本の災害と文学』『文学はおいしい。』(作品社)『あのとき、文学があった―「文学者追跡」完全版』『白川静さんに学ぶ これが日本語』(論創社)など。
2009年から白川静博士の業績を学ぶ同人会「白川静会」の事務局長を務めている。

「2021年 『白川静さんに学ぶ 漢字がわかる コロナ時代の二字熟語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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