ベッドサイド (新潮文庫 は 28-1)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101301310

作品紹介・あらすじ

「あなたの上にわたしのからだを乗せたまますこし眠るということの蜜」「まず性器に手を伸ばされて悲しみがひときわ濃くなる秋の夕暮れ」。1986年、奔放に性を表現する短歌をひっさげて、大胆かつ華やかにデビュー。世紀末、その歌人はめくるめく愛の営みにたゆたう、孤独の哀しみを歌うまでになった。歌集『ベッドサイド』を中心に、林あまりの15年にわたる歌作の集大成。

感想・レビュー・書評

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  • 表題の歌集以外からも採録されていて、デビューから10年前くらいまでの林あまりの歌風をほぼたどることができる。現代版『みだれ髪』と言えなくもない。ただし、表現はうんと今風だ。例えば、こんな歌「夕焼けが濃くなってゆく生理前 ゆるされるなにもつけないSEX」。ここには、従来の概念からは短歌にあるまじき「SEX」などという語が出てくるが、他には「ファック」も。ちなみに、それが彼女の最も過激な歌だろう(ここには書きにくいレベル)。しかし、歌は身体と心のすべてをかけて真摯に詠まれた、切れば血の出るような表現である。

  • 「MARS☆ANGEL」や「夜桜お七」など、新しいキャラクターを創作して短歌を詠むという方法論を教わった。

  • 俵万智氏の影響で詩歌って面白いものなんだと思い手に取った一品。
    これまた秀逸。
    笑えるし、共感できるし、ドキドキするし、たまらん。
    これ自体をベッドサイドに置こう!と思えるほどに。
    ちなみに私は読書はベッド(横になって読む)派。
    さあ、あなたも。

  •  重ねても重ねても重なり切らない言葉と同じ
     重ねてみてもべつべつのからだ

     首すじをゆるくかまれて
     あ、とおもう間もなくあふれはじめる涙


    新聞で「夜桜お七」の記事を読んで、しばらくぶりに読む。大学の先輩なんだよね。

  • 新潮文庫の「あぶない恋フェア」のラインアップ。

  • 性の営みを、短い言葉の中でこれほど表現されるとは!と言う感じです。
    読むたびに胸が熱くなる1冊です。

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