- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101302713
感想・レビュー・書評
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少し切なくて、でも優しい、恋の話。
上橋さんは『守り人シリーズ』や『獣の奏者』が大好きでしたが、これも期待を裏切らずとても面白くて、本の世界にどっぷりつかりました。派手さはあげた2つの話のほうが上だけれど、日本が舞台でさらに描写が溶け込みやすく想像しやすさが増し、日本古来の美しい情景や登場人物の描写が目に見えるようです。政治的どろどろがあるけれど、その分小夜や野火のまっすぐで清らかな相手を想う心が温かい気持ちにしてくれました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうして上橋さんの描く男の子はこうも良いんだろう。まっすぐにこころに飛び込んでくる感じ。
やはり「児童文学」なので文が平易だったり展開が速かったりというように感じ、それが少々物足りないように思ったけれど、全体として上橋さんの優しさがつまったような心温まる作品でした。
ラストもとても素敵でした。 -
上橋さんの書く小説が大好きです。
ファンタジーはあまり得意ではないのですが、上橋さんの創り上げる世界は意識がぐいぐい引き込まれてしまいます。
野火がかっこよかったです〜!
醜い因縁とある二人の恋…最後は涙を流さずにはいられませんでした。 -
小夜と野火の二人がやさしくて健気でまっすぐで。
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懐かしさすら感じる、日本の原風景の景色が最後まで目に浮かぶ作品。物語の中には悲しい部分もあるが、それを感じさせない小夜の存在。
ラストはあっぱれ!ずっと手元に置いておきたい作品。 -
野火の想いが健気で哀しい。最後に小春丸と小夜を合わせてあげたかったけど、お互いに相手の幸せを見られて良かったんだろう。ほのぼのと切ない物語り。2012.12
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懐かしい自然の匂いを感じる小説でした。
優しくてあったかい空気感の中に切なさもあり、大人の心に沁みる話だったと思います。
呪術というものに捕らわれ翻弄されながらも、侵されない大切な気持ちがあると証明してくれた野火と小夜に心打たれます。
2012.11.23 -
初めての上橋さん。中学生くらいに出会っていたらはまっただろうなあ。今でもファンタジーとして、十分面白い作品だったけど。ラストまで、あきずに読める。美しい物語。
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内容…★★★★
人物…★★★★★
文体…★★★★★
上橋先生の自然の描写が凄く綺麗。
読んでいると描かれていない水や風の音まで聞こえてきそう。
最低限の幸せだけを手に入れた小夜と野火。
なんて純粋でなんて強い愛。
私も大朗と小春丸と一緒に2匹を見守りたいです。