狐笛のかなた (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.12
  • (930)
  • (802)
  • (537)
  • (45)
  • (10)
本棚登録 : 6715
感想 : 676
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302713

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ぬおおおおおお!すごい良かった…!
    相変わらずご飯がうまそうなんですけど。風俗描写が細かくて、本当に、どうやったらこんな話が書けるのだろう?と途方に暮れています。
    闇ノ戸を閉じるシーンがとても美しくて、いいなあ。
    野火と小夜の心のふれあいがいとしくていとしくてならない。そして玉緒が大好きです。
    野火も小夜もまっすぐで感情移入しまくりました。
    小春丸が呪いを自分で増幅させているところは胸が痛かったです。
    異種族同士のふれあいが大好きな私には最高に大好きなお話となりました。息もつかさず読みました。ラストシーン、素晴らしいです。

    レビューを読んで。私はこれ以上ないハッピーエンドだと思ってしまったのですが、切ないエンドだとおっしゃる感想になるほどなぁ…と思いました。他の人の感想って面白すぎる。

    • まるもっちーさん
      コメントありがとうございます!(●^o^●)ファンタジーが好きなのでかなり偏った本棚となっておりますが何か通じるものがあれば嬉しいです♪
      ...
      コメントありがとうございます!(●^o^●)ファンタジーが好きなのでかなり偏った本棚となっておりますが何か通じるものがあれば嬉しいです♪
      この作品は本当に好きで好きでどこか切ない雰囲気が素晴らしいと思っています。上橋さん作品大好きです。
      プロボクサーさんですか!たくさん読まれているようで尊敬しながら眺めていました。
      良い縁に恵まれてうれしく思います。コメントありがとうございました!
      2015/04/12
    • 円軌道の外さん

      まるもっちーさん、おはよーございます(^^)
      コメントの返事まで書いてくれてありがとうございます!

      てか、前回なぜかフォローし忘...

      まるもっちーさん、おはよーございます(^^)
      コメントの返事まで書いてくれてありがとうございます!

      てか、前回なぜかフォローし忘れてました(滝汗)!!
      ホンマすいません!((((((゜ロ゜;
      完全に押したものと勘違いしてました…

      あっ、まるもっちーさんはファンタジー好きなんですね。
      夢を語れなかったり、物語を信じることができない若い人たちが増えてる今だからこそ、ファンタジーが持つ力って必要だと思うし、
      今年、上橋菜穂子さんが本屋大賞を穫ったことでまたファンタジーというジャンルが注目されてますよね。

      つか、話は変わりますが(笑)
      「ヒックとドラゴン」の続編ってホンマなんですか?
      (レビュー読ませてもらいました!)
      ドラゴンのトゥースがめっちゃ可愛かったし、
      (うちの愛猫にソックリでビックリしました笑)
      ホンマいい作品で好きやったので、
      思わずコメントしてしまいました(笑)

      ボクシングは試合がこの前終わった後で当分試合はないので(笑)
      今のうちにブクログライフを楽しみたいと思ってます。
      まるもっちーさんの素敵なレビュー楽しみだし
      また今後ともよろしくお願いします(^^)






      2015/04/27
    • まるもっちーさん
      コメント何度もありがとうございます!

      フォローはお気になさらずに。読んでいただけるだけでありがたいです♪

      ファンタジー大好きです...
      コメント何度もありがとうございます!

      フォローはお気になさらずに。読んでいただけるだけでありがたいです♪

      ファンタジー大好きですね~。ここではないどこかにいつも惹かれています。特に上橋さんのような、これ絶対どこかにある世界だろ、というくらい世界観が深い話に出会えると幸せになります。

      ヒックとドラゴンは3まで公開されているらしいのですが、諸事情があり日本では映画館で公開されない…とのことで残念でなりません。あれも人と人ならざる物の交流ですよね。泣いちゃいます。

      こっそり|ω・`)見守っていますのでまた素敵なレビュー読ませてくださいね。
      コメントありがとうございました!
      2015/04/27
  • おすすめされたため読んでみた。
    呪者の使い魔である霊狐の野火と、人の心の声が聞こえてしまう小夜が、2つの国の争いに巻き込まれながらも、憎しみからの自由を勝ち取る物語。
    この作品は児童書として有名らしいが、恨み合い無益な争いを続けることが悲劇を生んでしまうことを、大人である自分も学びを受けた。
    どこかノスタルジックな雰囲気もある作品。
    最後はとても心温まる締めくくりで、心地よい読後感を味わいました。

  • 本を読まない人をかわいそうだなと思うのは、文字を追い、ページをめくっていって、最高の物語の中に入り込めた時におこる、全身が総毛立つような感動を味わえないから。

    総毛立つとか鳥肌って本来は恐怖とか嫌悪感による現象にしか使わないみたいですが、本当に視界の端で前髪がちょっと持ち上がるんです。感動して。

    そうなってしまう本はそんなに多くはないんですが、上橋菜穂子さんの作品は打率が高い。

    「獣の奏者」は私の中では鳥肌本の殿堂入りですが、この「弧笛のかなた」も、時を経ても枯れない本になっています。

    理論社から出ている方の表紙が大好きで書い直しました。

    児童文学という括りになっていますが、風景描写の美しさ、共感を通り越して我が事のように胸を締め付けられる心情表現、大人も存分に楽しめます。

    子どもに薦めるうえで、「獣の奏者」はあの分厚さから、自分の読書力にある程度自信を持っている子どもじゃないと、開いて物語の中にダイブするまでがなかなか難しいですが、「弧笛のかなた」なら壁が低くて、上橋さんの世界を堪能できるかと思います。

    私は理論社版を読んだので知らなかったのですが、他の方が、巻末の解説で、小野不由美さん、荻原規子さんがファンタジー作家の代表として挙げられていると書いてくださってて、すごく頷けました。
    「十二国記シリーズ」「勾玉シリーズ」そして「獣の奏者」が、子どもにお薦めした結果、見事にハマりこんでもらえる鉄板作品なんですよね。

  • 再読。大好きな本です。

    <聞き耳>の力を持つ少女と、主に使い魔として縛られる霊狐。
    何度読んでも小夜の優しさ、野火の強さに胸を打たれます。

    児童文学とはいえ、こんなにもドキドキする恋愛は珍しいのでは?(笑)

    子狐の頃、自分を守ってくれた少女をずっと見守ってきた野火。
    いつも、ピンチの時に現れる少年の正体が分かった時に、
    自然にそれを受け入れる小夜の大らかさにも、じんわりきます。

    切なく、温かく、ラストは思わず涙腺が緩みます。
    「終章 若桜野を」が大好きです。

  • 最初から最後まで貫かれる野火のまっすぐで健気な気持ちが胸をうつ。野火の小夜に対する「春の日差しのようなあたたかな気持ち」という表現がとても素敵。
    大人になって、まっすぐに正直に生きることが難しくなった今だからこそ、グッとくるお話。最後のふたりはとっても幸せだろうな。
    今年の春は桜を見るとふたりを思い出すとおもう。

  • 日本情緒を感じられるとても面白い作品だった。
    怨みや憎しみの連鎖が断ち切られて本当にほっとした。
    児童文学とは思えないボリュームで読了感半端なかった。
    野火と小夜が結ばれハッピーエンド
    本当にいい作品だった

  • 友達に絶対好きだよ!と言われて読んだ1冊。小夜のぶれない信念や強さ。野火の小夜を思う優しい気持ち。涙なくして読めません。読後はほっこり、満たされた気持ちになります。大好き!

  • うーん、爽やかというか素敵なお話だった。優しい気持ちになれる本。日本昔ばなしみたいな、和物ファンタジー。
    上橋菜穂子さん初読みです。とにかく綺麗の一言。流れるようにさらさらと情景,言葉が目に入ってきます。読み始めてすぐに物語に入り込めました。この導入でサラッと入り込めるのは何なんでしょうね?逆に入り込めない本って何がちがうんだろう?

    野火の純粋さ、ひたむきさには本当に心打たれた。同じく周りの動きに翻弄されながらも自分を見つめ行動する小夜の戸惑いと優しさと野火への思い。後半、「野火と小夜」の章からは、何度も涙ぐみ涙ぐみ。
    前半は良くできた童話だ、子供に良いよね、と思いながら読んだけど、いやもう最後にはドップリ満喫。でも、やっぱり子供時代に読むのが良い気がするなあ、これは。ひたすら素直に相手のことを思う、そのことを感じられる本だと思う。

    読みやすさのせいか、ちょっと物足りなさを感じたのも事実。まあ、これもケガレタ大人の心持ちのせいか・・・。
    敢えて愚かな選択をしてしまう、、鈴の諭すような話がまた染みる。

    ちょうど「秒速5センチメートル」を読み終えた後。若桜野の桜にそれぞれの想いというか、ホッとした幸せを感じる。ほんと日本人って桜に想いがこもるね。
    最後は野火、小夜、小春丸の三人で胡桃餅を仲良く食べるシーンが見たかったかなあ・・・

    良い本が読めたなー、と素直に感謝。

    終章のページがすごい少ないのにビックリ。え?え?え?と読み直してしまった。

  • あえて愚かな選択をしてしまうって、”ある”としみじみ実感した。
    怒り、悲しみ、苦しみと言った負の感情と無縁でいることは難しいし、その逆の誰かを愛しく想う気持ちもコントロール出来るものではない。
    そんな生々しい感情や人の世の業の只中で、小夜と野火の淡い恋は一服の清涼剤のように爽やかだった。

    小夜と野火の純愛がひたすらに微笑ましい。本文で「好き」とか「恋」と言う単語がほとんど出てこないからこそ、たった一つの「好き」にとても重みを感じた。

    読んでいる途中で、何度か泣きました。野火、なんて健気なの…!

  • 風景や状況などの表し方が本当に美しい。
    最近ミステリを読むことが多かったけど、やっぱりファンタジーは没入度がすごい。
    また、上橋さんの作品に触れ、心が綺麗になった気がした…

    登場人物では玉緒が好き。
    血の通ってないような冷血なイメージから、野火と小夜を助けてくれる優しさのギャップがたまらなかった。

    あと、野火と小夜のやり取りは優しくて、愛おしかった。

    あとがきに、心の底にある風景が紡ぎ出す何かを描きたかったとあった。
    それで小説が完成するんだから…次元が違う…

    切ない恋のお話しと聞いていたのでハッピーエンドでは無いと思っていたら、まさかのハッピーエンド。
    心が温まった。

    大切に取っておきたい一冊です。

全676件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上橋菜穂子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
上橋 菜穂子
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×