闇の守り人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302737

感想・レビュー・書評

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  • 作者がこの作品は子供より大人に人気とあったが、確かにそうだと思う。1作目に比べていろんな人の狡さとか綺麗ごとでない感情がでてくる。でも、私も1人の大人として綺麗ごとではない感情とそれに対する結末を好ましく思った。
    2015.11.29

  • 複雑な生い立ちと故郷の人々との葛藤を描いて、読みごたえがあった。

  • 人間の持ってる綺麗な部分だけでなく、その奥に潜んでる黒い闇も隠すことなく描かれていて、胸に迫る。
    一人の相手に対して抱く感情も、いい面だけでなく、相反する感情を抱くこともあると思うのだ。

    私も、愛しているがゆえに憎しみを感じてしまうことがある。
    愛する気持ちだけを抱いている事はできない。愛するがゆえに、憎しみも強くなっているのかもしれない。
    闇の守り人の世界でも、人のひとつではすませられない闇を、そしてその闇が闇のままで終わらないように立ち向かいぶつかりあう姿が、心に残った。

    大人向け?と言われる今シリーズ。
    確かに深いなぁ〜。

  • とにかく続く物語を早く読みたい。

  • 文化人類学者でもある作者の作り上げた世界観が、素晴らしい感動をもたらしてくれます。地上の王国カンバル国、そして地下の世界「山の王」。両国は20年に一度の贈答によってお互いを支えあっています。お互いの国を結びつける秘密の民の存在。そして、謎の「闇の守り人」。
    カンダル国に巣くう恐ろしい陰謀。この陰謀を止めるキーパーソンはまたしても一人の子。彼を守るバルサ。
    両国の贈答の場でついにすべての史実が明らかになり、「闇の守り人」の衝撃的な正体も明らかになり、バルサの真の役割も。
    あっという間に読める娯楽傑作です。

  • バルサの故郷

  • 前作と同じ主人公だけれど、舞台は違う。どきどきするし、わくわくするけれど、それだけでもない。暗い部分とか嫌な部分の気持ちもちゃんとあるからかもしれない。
    2015/9/28

  • 2冊目!

  • いやー、面白かった。個人的には1作目よりもこちらの方が面白い。このシリーズは読破するつもりなのでますます先が楽しみになってきました。

  • 二作目読了。
    一作目と比べると冒険感は少ないけれど、バルサの過去やくすぶってた思い、そしてとある儀式。
    それぞれがとても自然に、そしておおっ!となる展開で進んで行ってとても楽しかった。
    バルサの気持ちに胸が締め付けられることも。

    春の兆しを感じるような光のある終わり方、すてきだったなぁー。
    儀式が遅れた理由は、どちらなのかわからないけれど、バルサの発言の方が、カンバルの未来を感じるなぁー。

    続きも楽しみ。

  • 精霊の守り人が面白かったので、シリーズ全部買いました!
    誰しも、善悪両方持っていて、清濁併せ呑んでいくことが人生なんだなと。それにしても、権力者はどこまで人を支配し、いいように話を作り替えていくという設定がとてつもなく上手いです。

  • 精霊の守り人では否応なくチャグムの用心棒となる事を選択させられるバルサ。物語の主人公ながら、チャグムあってのバルサのお話だったが、今回はバルサの身に起ったバルサ自身のお話。自分の苦々しい過去と向き合おうとするバルサは本当にかっこいい。

    精霊の守り人で、チャグムを守る事を幸せだと感じ、養父のジグロの気持ちが分かったと言っていたバルサだっただけに、槍舞いでジグロの憎み、怒りを感じ取るシーンに、心臓がぎゅっと収縮するような痛みを感じた。
    でもきっとこれが運命を翻弄された者の想いで、根底にどうしようもない憤りがあるのだろう。
    しかしそれを超えて、本当に二人がお互いを愛しているということが伝わってきて、泣けた。

    これは児童はもちろんだけど、かなり大人向け!

  • 一作目とはちがい、すべての真ん中にバルサがいるお話。
    一作目に引き続き面白かった。

  • 守り人シリーズ第2作。

    バルサの過去に迫る1作。
    『精霊の守り人』とまた違った大人のテイスト。

  • 二巻。祖国に戻るのと槍舞いの辺りは記憶にありましたが全体的に忘れていたので楽しく読み直しました。
    前作を読んだ時も思いましたが先住民と後からその土地に移りこんできた現支配者の一緒に暮らしていても分かり合えない一線とかを描くのが上手だなあと。頭の良い大人が自分の都合に合うように話を作り変えるのが上手だなあと変な所で感心してしまいました。
    良くも悪くも故郷という土地に人は強い思いを残すんだなあ。面白かったです。

  • 2015.4.13読了。

  • 精霊の守り人で少しだけ語られた、バルサの過去。ジグロとの出会いやその後について書かれています。
    同じ兄弟でも性格が違うとこうも人生は変わるんですね。バルサやジグロの強さに涙。です。話は人間の嫉妬や権力争いが中心です。今の世の中でもありますよね。ありそうでない、そんな奥深いファンタジーです。守り人シリーズはまだまだ続くので幸せです。バルサが次はどんな人に出会い、冒険するのか楽しみです。

  • バルサの過去。

    途中で、人間関係(血筋)が分からなくなり、混乱したけど、ちゃんと人物設定のところに系図があったからわかりやすかった。

    バルサの故郷が舞台ということで、チャグムは出てこないけど・・・バルサが自分の過去と向き合おうと思ったのは、間違いなくチャグムと出会ったから。

    魅力的な人物が多いのもこのシリーズのいいところ。

  • 1作目(精霊の守り人)に引き続き、
    雰囲気や情景などが伝わってくる感じ。
    漫画とか映画を見ているような気分になった。

    個人的には前作より好きだった。
    3作目以降も読むのが楽しみ!

  • 守り人シリーズ第2弾。第1弾を受けて、主人公バルサの生い立ちや、育て親ジグロの愛情や悲しみや苦しみが絡み合い、泣けた。命が紡がれていく生と死がテーマでありながら、最後の清々しさには感動を覚える。マジ泣けた。第1弾以上に、大人こそジンとくるものがあるストーリーじゃないかな。泣くよ。

  • 正に一気読みです。ジグロとバルサの哀しみ、苦しみが昇華されたようなそんな終わりに晴れ晴れとした気分になりました。バルサは本当に強いんだろうな…槍舞いの姿を見てみたいです。舞いながら待っていたジグロと心を通わせ、心臓を貫かれながらも死ぬことはなく、弔うことができた。そりゃバルサ以外にそれができる人はいないでしょう。トト長老も役者ですな♪時折タンダを思い出すバルサにニヤニヤ。はよ帰ればいいのに…とは思いますが、そう簡単にはいかないんでしょうね、バルサの場合は。カッサの成長、頼りない現王の成長も楽しみです。

  • バルサの過去を描く。故郷カンバル王国に帰ったバルサは洞窟の中で闇の守り人と槍舞いをする。やがて35年ぶりに山の底の扉が開く。養父ジグロの弟ユグロの野望を防ぐため、牧童たち山の民と儀式の真の姿を知るものがバルサと少年カッサを送り出す。そしてバルサは闇の守り人の正体を知る。バルサとジグロの物語。

  • 続編ながらもしっかり書かれている。前作の設定を活かして、前作以上に面白かった。

  • 守り人シリーズの2巻目。
    チャグムとの旅を終えたバルサが、祖国であるカンバルに戻り自らの過去と向き合い清算するまでを描いている。
    前作に続き、素晴らしいのひとことに尽きる。
    上橋菜穂子さんの小説は人物の造形の奥深さはもちろん、国や民族、平等、生と死とは何か戦争とは何かということにまで深く掘り下げられている。
    こうしたあたりも児童文学にとどまらず、大人も惹きつけている要因の一つなんでしょう。いや、もちろん純粋にお話としても面白いけど。
    青い宝石の秘密、相変わらず追われる身となるバルサ、氏族たちの間の階級格差、人間の見栄、、前作を超える面白さに感服。
    正月から良いものを読ませていただきました。

  • 槍舞が素敵。
    あと、小さな人たちも。

  • 十年以上前にハードカバーで読んだ守人シリーズを、文庫版で再読です。戦闘シーン、荒々しく鋭く、毎回毎回息を止めて読んでしまいたくなりますが、今回は涙をこらえて読む感じでした。大好きです。

  • 帯文(裏表紙):”壮大なスケールで語られる魂の物語。”

    目次:序章 闇の中へ、第1章 闇の底に眠っていたもの、第2章 動き出した闇、第3章 〈山の王〉の民、第4章 〈ルイシャ贈りの儀式〉、終章 闇の彼方、文庫版あとがき、解説「闇の守り人に寄せて」 神山健治

  • ずっと読んでみたいと思っていた上橋菜穂子さんの守り人シリーズ。面白かったけど、あまりに前評判で期待しすぎていたせいか?そこまでではなかったかも…しれない。ファンタジーを久々に読んだのと、細切れにしか読書ができない状況だからかな。シリーズの他の本も読んでみたい。

  • 旅の舞台となる世界がはっきりと頭に浮かんでくるくらい、情景の描写が印象に残った。

  • 守り人シリーズ2作目。読み終わったあとに「伝統」というものには実は深い意味があるのではないかとあらためて感じました。また、自分と同じような性格の登場人物がでてくるので、思い出に残る一冊となりました。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上橋菜穂子の作品

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