蒼路の旅人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 364
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302799

感想・レビュー・書評

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  • たまたま旅人2作を連続して読んだのだけど、大正解。チャグムの成長、葛藤、良さが非常によく伝わってきた。
    それにしても彼は本当に過酷な人生を歩んでいるけれど、たまには逃げたくもなってるけど、どんどん周りを巻き込んで味方を増やして理想に向かって突き進んでいく。その姿がとにかく格好いい!
    素敵な読後感。

  • 守り人シリーズ第6巻。成長したチャグムは陰謀に巻き込まれるかたちで祖父が率いる軍へ同行する。期せずして単身タルシュ帝国と対峙することとなったチャグムは、その強大な国力と、枝国となった多くの敗戦国の現状を目の当たりにする。

    頭が良く、清廉で、真っ直ぐで、バルサのように熱い心を秘めた青年となったチャグム。バルサ達と旅をしたあの自由な日々に時折想いを馳せつつも、チャグムの意思とは関係なく“皇太子”としての運命が舞い込んできます。父である帝が君臨する自国・新ヨゴ皇国と、それを狙う大国タルシュ帝国。その狭間で否応でも成長せざるを得ないチャグムの複雑な思いが、苦しくもあり眩しくもあります。
    最終章への大きな布石となる本作。このままシリーズを突き進みます。

  • チャグムが主人公となり、国、住民を守るために奮闘していく。度重なる難題に降りかかるも、芯を貫き、住民を守りたい思いを第一に問題解決していく姿は心打たれるものである。同様に、チャグムの成長も感じられて良い。幾多の試練を乗り越え、その先に見える光、住民の思いを信じ、挫折してしまいそうになっても一生懸命頑張る姿が目に焼き付く。仲間を信じ、仲間もチャグムの負担を減らせるよう、互いに国や民を守るために邁進して欲しいと感じる。あとがきでファンタジーと時代物に通じる部分があるがそれを体感するようだった。

  • ずっと前にこれの前まで読んでたのを復活。解説にもあったけどこれ以前の”個”に焦点を置いた物語から”国”の物語にシフトしつつ、もちろんチャグムの成長譚でもあって、より獣の奏者や鹿の王に近い形で好み。

  • 守り人シリーズで最も好きな作品のひとつ。
    『精霊の守り人』で背負われていたチャグムが、自身の足で歩きはじめる姿にわくわくが止まりません。

    他の守り人シリーズ作品は"おしまい"で終わっていましたが、蒼路は次が気になって仕方なくなる作品です。シリーズ通しての分岐点と言えるのではないでしょうか。

  • シリーズの中でも政治寄りというか、時代が動いていく感じが面白い。
    最後はなんだか清々しくて、すぐさま続きを読まなくちゃ、という気になる。

  • 2017/01読了。成長したチャグムの物語。皇太子として強国と対峙し、過酷な決断を強いられるチャグムに共感したり、ハラハラしたり。ファンタジーというより歴史小説のような読み応え。脇を固める登場人物も魅力的で、正義や大義、善悪などの規範は必ずしも絶対的でなく、それよりも今の状況の中でどう最善を尽くすかが重要なのだと思った。シリーズの過去作品もうまくリンクして、続きが楽しみ。

  • チャグムを思うみんなの気持ち、みんなを思うチャグムの気持ち。
    チャグムの周りにいる仲間が、彼を支えてくれていると思った。

  • 久々に上橋菜穂子作品を読んで、世界観に浸る。チャグムの思いがついに爆発し、帝に刃向かってしまう。チャグム祖父の思いの強さに胸を打たれた。帝になりたいと思ったことは、一度もないと心の底から笑って紡ぐ少年は、国の未来を背負い、海を泳いで行く。

  •  本巻で描かれる状況は、確かに、嵐の前触れ、あるいは物語の序というべき立ち位置だが、チャグムが王となる上では避けて通れない試練である。
     バルサらとの生活と体験が生み出したチャグムの人柄は、周囲に暖かなものを生み出すが、それだけで為政者が務まるわけではない。試練の中において、この厳然たる事実に立ちすくみながらも、チャグムは理想の実現と、民の未来とを賭けて挑戦の決断を下す。弱国が強国に強かに対抗する道を辿らんがために…。
     そしてジンのいぶし銀が光る本巻は、紛うことなき面白い小説だと、一言で言い表せよう。

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著者プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

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