蒼路の旅人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 364
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302799

作品紹介・あらすじ

生気溢れる若者に成長したチャグム皇太子は、祖父を助けるために、罠と知りつつ大海原に飛びだしていく。迫り来るタルシュ帝国の大波、海の王国サンガルの苦闘。遙か南の大陸へ、チャグムの旅が、いま始まる!-幼い日、バルサに救われた命を賭け、己の身ひとつで大国に対峙し、運命を切り拓こうとするチャグムが選んだ道とは?壮大な大河物語の結末へと動き始めるシリーズ第6作。

感想・レビュー・書評

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  • 旅人編はチャグムの物語。
    けど、捕虜になっと南を旅することになるなんて。。。
    サンガルのタルサンと旧交を温めるのかと思えばとんでもない!
    シュガとも別れ、祖父トーサとも別れ。。
    帝はなんて器が小さいんだ!!!
    でもヨゴの男ヒュウゴや海の恵みの子セナとの不思議な出会いがまた、チャグムを強くした。
    そしてルィンとジン。 みんなが願ったように私も願おう。。
    チャグムに幸あれ。

  • 新ヨゴ皇国の皇太子となったチャグムは、罠と知りながら祖父トーサとともにサンガル国の救援にむかう。
    そこでチャグムを待ちうけていたのは愛する人の死と、あらたな試練だった。故郷をはなれ、より困難な道をめざすチャグムの旅がはじまる。


    <守り人・旅人シリーズ>第六弾です。

    「精霊の守り人」が始まったときは11歳だったチャグムが、もう15歳。
    新ヨゴ皇国から南へはるか遠くにあるタルシュ帝国がしかけた罠と知りながらも、多くの民のことを思い、父帝の意見に激怒して旅に出、拿捕され虜囚になってしまいます。
    でも、チャグムはちょっとやそっとのことじゃあきらめない。
    自分のために犠牲になった人々のことを思い、何よりもみんなの平和のためを考え、絶望的な状況を打破するために行動を起こします。
    そんなチャグムだからこそ、人はついていこうとするのですよね。
    この「蒼路の旅人」は、チャグムがひとつの道を選んで、歩みだすまでの物語です。
    チャグム、立派になったなぁ!

    そして・・・「天と地の守り人」に物語は続きます。

  • サンガルとタルシュとの戦いが進み、サンガルが新ヨゴ皇国に援軍を求める使者が来たところから。

    思いの外宮での風当たりが強く、居心地の悪い思いをしているチャグム。
    帝の怒りを買ったためとはいえ、サンガルに行かされたのはいい機会だったのかもしれない。
    紆余曲折して結局南の大陸までチャグムは連れていかれ、タルシュの第2王子にも会うし。

    あんな遠くの国で、想定外の外交を一人でしないといけない重圧って…
    チャグムは本当に立派になってきてるなぁ。

    北の人々は国が違えど、会って話しをすれば同盟国としてやっていけそうだけど、タルシュという国はもう考え方が違い過ぎて分かり合える気がしないですね。

    どうやってこの嵐を乗り切るのか。
    一人旅でどうやってロタへたどり着くのか。
    ロタでどうやって身分を証明するんだ?
    フィナーレを迎えるのが楽しみなような、もっと読んでいたいような。

  • チャグムの成長、国家間の策略、異界の春の到来…と物語が三次元的に進むので、ずっと手に汗をにぎって読みました。

    個人的にNHK大河の「直虎」とか池上永一の「テンペスト上巻」みたいな“軍事力の弱い小国が巧みな外交力で生き残る”という話が好きなので、この後の展開が楽しみです!

  • 2019.1.18
    面白いー!!
    チャグムの強さ、成長と葛藤、
    人物描写。物の名前。
    良いなぁ。
    守り人シリーズの旅人シリーズはかなりツボってる。
    これからどうなるのか気になるー!!

  • チャグム……もう最初からかわいそうでしかたない。帝は帝だから、チャグムが自分の子供っていう感覚がないんだろうね。産んだわけでもないし、抱いたこともない。ただ自分が死んだ後に帝になるやつっていう認識なんだろうけど。でもチャグムが少しずつ力をつけていくと、自分がしたようにチャグムも自分を殺すのかもしれないって考えたのかな。神として崇められているのに、誰よりも人間らしさを感じた。
    チャグムは世界の広さと自国の小ささを知った。けれど、やはり普通の皇太子と違うのはその小さい自国の民を守りたいと思う気持ち。自分がどうなったとしても。その根底にあるのがバルサやタンダと過ごした日々なのだとひしひしと感じる。チャグムが口にしなくても、バルサやタンダがずっと心にいるんだ。


    2019/01/09

  • 著者:上橋菜穂子(1962-、東京都、小説家)
    解説:大森望

  • 【再読】
    今までの物語が寄り集まって、大きく動きはじめる。
    捕虜となりながらサンガルを旅して、チャグムが自分と自分を取り巻く運命と向き合う姿はとても切ないけれど、力強い。船の上で真っ赤に燃える夕陽に照らされた海を眺め、重なる世界を見ながら自身が皇太子として生まれてしまったことの行先を苦悩するシーンが印象的でした。

  • チャグムが世界がいかに広いかということを知って、これからの国の振り方を考え考え考え抜く話。
    ジンやヒュウゴがとてもいいキャラなのでこれからラストスパートまでちょこちょこ出て欲しいなと思いました。
    チャグムは国を弟に預けられるようになったら自由に生きてほしいと切に願います。
    次の最後の章を読みたいですが、結末を知るのがちょっと怖いです。全部上手くいってほしい限りです。
    個人的には祖父は生きていて欲しかった。

  • 守り人シリーズ6作目。主人公はチャグム。

    新ヨゴ皇国をとりまく状況はどんどんきな臭くなってきます。1作目・2作目の、主人公たちは大変だけど周りはのんびりしていたあの空気が懐かしくなってしまう。

    旅人シリーズ前作でチャグムが訪ねたサンガル王国は、既に南のタルシュ帝国に密通済み。罠の誘いを新ヨゴにかけ、サルーナ王女は”我が国の安全のために大人しく罠にかかって、身の安全は保障するから"(意訳)と言って来る。罠と分かっていて眼の上の瘤の将軍を向かわせようとする父帝に激高するチャグム。

    祖父の死、自分を守って傷つく者たち、異なる民族たちの風習、虜囚生活、そしてタルシュのラウル王子。一生宮から出ることのない父の何百倍もの経験を積んで、チャグムは皇太子としての決断をくだします。すごい。

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著者プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

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