天と地の守り人 カンバル王国編 (第2部) (新潮文庫)

  • 新潮社 (2011年5月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784101302812

感想・レビュー・書評

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  • 北の大陸を救う唯一の道筋、ロタ王国とカンバル王国の同盟を成すために北のカンバル王国に足を踏み入れたバルサとチャグムそしてヒマメロ一行に次々と襲いかかる刺客たちと仕掛けられた罠

    間一髪でくぐり抜けムサ氏族の地へ辿り着くが、思わぬ裏切りによりバルサは傷を負ってしまう
    すまんバルサ!わいがもっと早く気付いていれば…

    一方、北の大地に住む小人〈牧童〉たちによって明らかにされる異変の数々
    戦火を予感させる争いの裏で世界を破滅に導く災いの種が静かに芽吹いていた!

    バルサ、チャグムそしてヒマメロはこの世界を、故国を、天と地を、大いなる災厄から守ることができるのか!

    そして舞台はいよいよ新ヨゴ皇国へ!次巻『天と地の守り人〜第三部〜』カミングスーン!(ババーン)

  • 意味のない自尊心を捨て、誰にも頭を下げたことのない皇太子が、自国民を救うために他国の王に対して震えながら土下座する。
    負けるが勝ち。盗賊から逃れるための捨荷と一緒。
    相手の面子を立てつつ満足させ、自分の思いを実現するのは、交渉において最も目指すべき姿。チャグムの大人になった姿に感動。

  • 15歳から16歳にかけて、子供から大人に変わるチャグムの成長が、本当に親戚目線でしみじみ愛おしく感じてしまいます。
    蒼路の旅人で、感情のまま父親に刃向かっていたあのチャグムが、カンバル王の前で膝を折ってまで交渉している…。
    そのあとの、心の揺れや苦しみまでもきちんと描かれていて、大胆で賢いだけじゃない、誇り高い部分や繊細な部分により一層胸が熱くなりました。
    序盤の「捨て荷」のエピソードの伏線も効いている。
    ナユグや洞窟や牧童の出てくるくだりはやっぱりワクワクするので、「闇の守り人」は私の好みに合ってて好きだったんだなと再確認。
    ナユグに連動する気候変動で、雪崩や洪水が起こりそうで、新ヨゴ皇国どうなる?!
    タンダは生きて帰れるのか?!(人の生死に優しいワールドなので絶対死なない確信はあるけど(*^^*))

  • ロタとカンバルの同盟が成立
    いよいよ次が本編ラストだ

  • ロタ王国の南部大領主はタルシュ帝国と手を組み、ロタ王国北部をまさに攻撃しようとしていた。カンバル王国とロタ王国北部が同盟を結べば、タルシュ帝国に対する抑止力になり、新ヨゴ皇国への侵攻も収まると考えたチャグムはバルサと共にカンバル王国へと向かう。
    今回も盛り沢山の内容でした。国同士の水面下での折衝が複雑だけど面白い!第3部早く読まなきゃ!

  • 壮大な物語
    どんどんチャグムは成長していく…これから新ヨゴ皇国がどうなっていくのか気になる

  • 5
    行く先々で不運に遭っても僅かな光を求めて旅を続ける二人。何度も危ない状況になるけど、チャグムも助けられてばかりでもない成長にまた感動。
    そして肉体的ばかりでなく、精神的にも大きく成長している姿が印象的。バルサのいい捨て荷だったという言葉は、私もスッとした。

  • 「そう。ここ数年のあいだに、少しづつノユークの海面が上がってきたのは知っていた。ノユークに春が来たのだろう。ノユークの山々が雪融けを迎え、いっせいに雪融け水が流れ出したのではなかろうかな。何百年に一度の、春だ。水面が上がり、山も海の下になり、それまで山にさえぎられていたところが、海に繋がった。そうして、遠くから、いく筋も、大河のように群れをなして泳いできた精霊たちが、この海へたどり着いたんだ。この渚で番(つが)い、新たな命を産み出すために」(301p)

    守り人シリーズのオリジナリティは、一つにはサグ(こちら側)の世界と同時にナユグ(あちら側)の世界が存在して、サグ(人間世界)の都合とは全く無関係にナユグ(他の国ではノユークとも云う)の壮大な動きが描かれていることにある。

    まだ2007年の発刊ではあるが、これはまるで私たちの知らないあいだに太平洋下に潜って行った巨大なマントルのイメージだ。我々とは時間軸が違うこの星の別世界の生態系。そして、やがてそれが人間世界に途轍もない影響を及ぼすことにもなる。

    それが天の動きだとしたら、地の守り人として、バルサとチャグムは「戦争」を止めるために、或いは犠牲を最小限に止めるために、苦しみながら大きな努力をしてゆく。

    バルサは、掠れた声でいった。
    「人を助けるために、人を殺す矛盾は、いまもわたしをがんじ搦めにしている。同じ矛盾にむきあっているあんたに、楽になれる道なんて、示せるはずがない」
    そういってから、バルサは、かすかに苦笑を浮かべた。
    「だけどさ、こんな人生だって、哀しみしがないわけじゃない。たとえば、ほら‥」
    バルサはそっと右手をのばして、チャグムの頬を包んだ。
    「ふくれっ面をして、駄々を捏ねていたおチビさんが、一人前の男になって、いま、こうしてとなりに座ってる‥」(314p)

    次巻は遂に、そしてはやくも最終巻だ。
    2015年7月2日読了

  • 守り人シリーズ7作目の第二部。チャグムとバルサの旅がもう一度見れて良かったです。王のめんつや誇りといったプライドが時柔軟性を欠いて重要な判断を誤るといったリアルさに読み応えを感じた。またタルシュに対抗する手立てを掴んだかと思えば、今度は天災と次々に壁が立ちはだかり、最後まで目が離せません。

  • 再会したバルサとチャグムの、カンバルへの旅路。
    民の守り人たらんとするチャグムと、そのチャグムの守り人たらんとするバルサ。

    久々に同じ時間を過ごす二人の様子がどこか、懐かしく。
    その合間にはさまれるタンダとトロガイの師弟の話も、次巻への伏線でしょうか。

    次はいよいよ最終巻、じっくりと読みたいような駆け抜けたいような。
    ”そのときは、人になど、たのまない”、二度目の再会はどんな形になるのでしょうか。

  • 天と地の守り人 第2部。
    チャグムの絶望と希望。
    最後まで諦めない気迫。
    そしてバルサを気遣えるくらいの若者に成長したチャグム。
    活劇の部分は本当に手に汗握る。
    今作もメチャクチャ面白かった。
    とにかくみんな無事でいてほしい!

    さて、チャグムは公の場では「私は〜」と、皇太子然としているんだけど、バルサの前では「おれは」と、甘えん坊になったり、からかったり、とても楽しい。
    厳しい話の中で唯一癒されたところです。
    何と言ってもまだ16歳だもんね。

  • ロタ編を読み始めたら止まらなくなり、カンバル編も一気読み。

    闇の旅人を読んだのが一年以上前でカンバルについての記憶があやふや。

    普段同じ本を読み返すことはあまりないけれど、もう一度最初から、今度は一気読みしたいと思いました。

  • ついにチャグムに追いついたバルサは、彼とともにカンバル王国をめざします。チャグムは、カンバル王国とロタ王国の同盟を実現することに、タルシュ帝国の侵攻を食い止めるための最後の希望を求めたのです。しかし、カンバル王の側近である「王の槍」のなかにも、タルシュ帝国に意を通じている者がいました。

    他方、タルシュ帝国と戦うために草兵として動員されていたタンダは、大きな危険がさしせまっていることを感知し、「魂飛ばし」の術をおこなって、トロガイに伝えます。そしてバルサたちも、カンバル国の牧童たちとの話から、この世界の自然に大きな変化が起こりつつあることを知ります。

    新ヨゴ皇国の運命と、さしせまりつつある大災害の予感がかさなり、クライマックスへ向かって緊張感が高まってきたような印象です。

  • だんだん話が大詰めになってきました。
    つぎは新ヨゴ。シュガやジンも大きく関わりそうだし、タンダもどうなるのか。
    次で最後かぁ。全9巻、長い冒険が終わる。寂しい。

  • 続きが気になる‼︎

  • 垂らされた蜘蛛の糸をしっかり握りしめ続けたお陰で少し楽な道にたどり着いたというような展開だった。タルシュ帝国の侵攻と国内の内紛による人災と重なりあうようにして存在する異界ナユグに春が到来した影響が現実に及ぼす天災の二重苦をどう乗り越えるのか最終巻が気になる。

  • 現実世界のピンチは膨らむ一方で、打開策も閉ざされるばかり。そんな中、裏世界の影響がどんどん大きくなって、現世からも無視していられない状況に。おそらく、そのあたりに解決を見ることになるんだろうけど、緊張感を保ちつつ、上手く物語を展開していく手腕が素晴らしい。次でいよいよ、この壮大で素敵な物語も大団円。圧倒的感動が待っていますように。

  • いよいよ物語も大詰めを迎える。チャグムとバルサが国を救うために必死にもがくが、いくつもの障壁にぶつかる。しかし、わずかな希望に思いを託す勇気が地道に未来を紡いでいく。
    端から端まで異世界の物語ではあるが、その設定や展開に説得力があるのがこの作品のすごいところ。

  • チャグムの「父上を殺さねばならないなら、そのときは、ひとになど、たのまない」のセリフに泣いた…

    チャグムーーー!

  • 怪我を負ったバルサを、チャグムがしっかりと支えながら歩くシーン。
    熱でうなされているバルサを心配そうに見守るチャグム。
    戦地に赴く前に、気落ちしていたチャグムの頬を、バルサが手のひらで包んで
    「こんな人生だって、哀しみしかないわけじゃない。
    たとえば、ほら…ふくれっ面をして、駄々を捏ねてたチビさんが、一人前の男になって、いま、こうしてとなりに座ってる…」と言葉をかけるシーン。

    まるで親子のような2人の絆の形を見るにつけ、本当に再会できて良かったと思う。
    新ヨゴ皇国の民を守るために、また2人は別れて各々の道を行くけれど、いつかまた再会して、穏やかな時間を過ごせるといいな。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上橋菜穂子の作品

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