彼とぼくと彼女たち (新潮文庫 か 10-2)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101304021

感想・レビュー・書評

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  • 2回目読了

  • いろいろな「ぼく」のいろいろなシーンを少しずつ見せてもらった、と言えばいいのかな。登場する人たちはあまり生活感がない。でも決してお金に困るような感じはなくてどちらかと言えばアッパークラス。オイラとは生活するステージが違うんだけど、嫌味じゃない。「ぼく」が見せてくれる風景は、オイラを気持ちのいい世界に連れて行ってくれるみたいだ。それは楽しいドライブの車の中だったり、ヒリヒリするような夏の日差しの下だったり、キレイな女性とお酒を飲む席だったり……。大瀧詠一の「A LONG VACATION」を聴いているみたいな感じかな。眩しいときに連れて行ってくれる。部屋で飲むビールがとても美味しくなったりする。うん、そんな感じだ。

  • なんともいえないほのかなおもひでというか
    しょっぱい思い出というか…
    こういう描写がなんともいえないエッセイです。

    著者はどこか捉えようのない人だったように
    思えてなりません。
    それゆえに彼は学生時代からとっても
    おモテになったようです。
    (でも青春の思い出はスケベだぜ)

    女性たちに無駄に干渉しないのもあるのでしょうね。
    そして、捕まえたくても、捕まえられない
    なにかがあるのです。

    でもこういう男の人は結婚しちゃいけないのよね。
    そして、罪作りだと思います。

    なにものにもとらわれない、しばられない旅と
    ちょっとスパイスの効いたお酒と。
    誰にも邪魔されない大人の世界。
    そんな感じの本です。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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