狂気の偽装―精神科医の臨床報告 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101305721

感想・レビュー・書評

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  • 心の病は目に見えるものではない。
    だから診断も治療方法も担当する医師の裁量に任され、それが正しいのか間違っているのかは他からはわかりづらい。
    一見治療のように見えるカウンセリングが、逆に人格を破壊しありもしない過去を作り上げてしまうこともある。
    カウンセリング治療による逆効果によって、アメリカでは多くの被害者が出たこともわかっている。
    「偽りの記憶」を誘発したカウンセラー、病院は賠償請求を受けているのも事実だ。
    犯罪加害者、特に大量殺人や猟奇殺人を犯すものの一部には脳に萎縮が見られるらしい。
    MRIによって脳の側頭部を検査した結果、萎縮所見が出されたのだ。
    ウゥルス性脳炎の後遺症ではないかと言われ、情動行動や性行動の変化が見られるということだ。
    数多くの症例を具体的にあげ、それぞれの解説をとてもわかりやすくしていた。
    医学的にはまだまだ謎の多い分野である。
    どの状態になったら本当に寛解と言えるのか。
    寛解状態になったとして再発の可能性はどれくらいあるのか。
    たったひとりの医師の判断ですべてを決定してしまっていもいいのか。
    研究の余地が大きな分野なのだとわかった。

  • 精神科医の岩波明による、実際の現場の臨床報告。

    心理学の言葉が比較的カジュアルに使われるようになった昨今に一石を投じるような内容で、非常に勉強になった。

  • 心の病が「ブーム」になってしまっていないか?
    心の病の実態についてわかりやすく書かれている・・・のだけど、正直内容忘れちゃったな。またいつか読んでみよう。

  • 心療内科、クリニックが大流行りである。精神科の入院費の削減を狙った厚生省の施策の誤りで境界患者の増加を招いたのだという。確かに複雑で住みづらい世の中になってきた。年功序列でなく能力主義と標榜しつつ、一方で歪んだ個人主義を助長、他人のことは無関心。現実からの逃避とも見えるネット上の集まり、病院に行って病気を作る、等々。季節がら高校球児が口にする、人への感謝の気持ちが、大事な時代になってくる気がする。2014.8.6

  • 人の批判ばかりでとても不愉快。
    心の病について考えるレポートかと思っていたら、内容がほとんどない。

  • いろいろなパターンの事例

  •  だいたいの内容は裏表紙の解説を読めば理解できる。それよりも、なによりも面白いのは、おわりの数ページに記載がある『ジャルゴン』と『ネオロギスム』という病気についてだ。どちらも総合失調症の症状なのだ。言語中枢障害であるとか、言語処理の障害であるとか。彼らの発する言葉はとても不可解なのである。周囲がそれと気がつくことで病院に連れていくのが正解。ただ、時として、その言葉を聖なる言葉と思い神が降りたのだと言ったりする。それもこれも、行き過ぎてはいけないが、ほどほどならば誰も傷つけない。不思議な病気なのである。

  • 社会で問題になる精神面の諸々の問題を分かりやすくかつ正確に、そして生々しく解説している。

    それっぽい用語を使ってかっこいいことを書こうという人は恥ずかしいことになる前にこれに目を通しておいた方がいい。

  • 現代日本で急増する「心の病」―。マスコミは、新たな社会現象に合わせて乱造された「病名」を喧伝し、悲惨な事件が起これば被害者を「PTSD」だと安易に決めつけ、「心のケア」を気軽に叫ぶ。だが、それは正しい診断なのか?その患者は本当に精神疾患なのか?精神医療の現場を混乱させる「心の病」ブームの実態を、治療の最前線に身を置く現役の臨床医師が撃つ。渾身の告発リポート。

  • 読みやすい。要は、マスコミが騒ぎ立てることで心の病を意識するようになってしまった現代人へのアンチテーゼ。

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著者プロフィール

昭和大学医学部精神医学講座主任教授(医学博士)。1959年、神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、都立松沢病院などで臨床経験を積む。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学准教授などを経て、2012年より現職。2015年より昭和大学附属烏山病院長を兼任、ADHD専門外来を担当。精神疾患の認知機能障害、発達障害の臨床研究などを主な研究分野としている。著書に『他人を非難してばかりいる人たち』(幻冬舎新書)、『精神鑑定はなぜ間違えるのか?』(光文社新書)等がある。

「2020年 『医者も親も気づかない 女子の発達障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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