東京島 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101306360

感想・レビュー・書評

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  •  時に、その性を剥き出しにし、生きる……その島で命を繋ぐ。
    女という生き物の奥底に隠された残酷な部分がとても出ている作品。

    グロテスクな表現もそこでの生活を想像させるのには、最適なのかもしれない。

    もし、私だったら、どうするのだろうと少し考えた。

  • 面白そうな設定なので期待していましたが、完全に期待外れでした。
    何も面白くない。
    中盤は惹きつけられる場面が何もなく、
    登場人物も魅力ない人ばかり。
    読むのがひたすらだるい。
    最後どうなるのかだけを知りたくて読んだ感じ。
    しかし、結末もまたなんかしょぼい。

    「OUT」(★★★☆☆)とこれしか桐生夏生は読んでいませんが、
    しばらく読まないと思う。

  • ううううーーーーーーん・・・・
    とても話題になって、映画化もされた、この小説なのだけど。

    どうにも、作り話だからと、共感できるものも
    夢もなく。
    そこに、自分がいるような移入も、まったくできず。

    なんせ、漂着した島に、30人の男と一人の女っていう設定は
    すごく面白いんだけど、
    その残された男性たちに、あまり魅力がなさすぎる。
    弱っていたとしても、もっと人間味あふれるような描写があっても良いのに。って。

    また、独特の言葉を使っているのだけど
    シブヤだのオダイバだの、
    固有名詞だけでなく、ほかにも。
    それも、なんだか、共感できなくて、面白くないし。

    たった一人、残された女性は、46歳の女性なんだけど、
    どうしても、木村多江さんの顔が、やっぱり浮かんできちゃうし。
    そこに描かれている女性像と、木村多江さんとは、あまりにかけ離れているし。

    その、残されたたった一人の女性にも、
    あまり共感できるものや、魅力も感じられない。

    最後、いったいどうなるのか。
    なんで、そうなったのか。
    で、結局、なんだったのか。

    あまり私は好きなストーリーでは、なかったかな。
    エロを描くのなら、もっと徹底的に、そこを描ききってもほしかった気がするし。
    ガッカリだった

  • 男31人:女1・・・救いようの無い無人島でのこの状況下。想像できるものは?
    だんだんと人間のモラルだとか常識とか、そのようなものが失われ、本性が現れてくる。
    そしてエゴの中で、一人死に・・二人死に・・。

    確かにこのような状況の中では、キレイごとは通じないだろう。
    しかし、想像するだけでも辟易する描写が多すぎて、読んでいて気分が悪くなった。
    これも桐野夏生さんでしか書けない小説なのだろうが、もう読み返すことはないだろうな・・。

    あと、一つだけ思ったこと。
    サバイバル生活のノウハウが一切無いオレとしては、真っ先に死んじゃうタイプかもしれない(笑)

  • 無人島に漂着した31人の若者男性と1人の中年女、清子。無人島をトウキョウと名付けた彼らの生活を生々しく描く。当初の清子は島で唯一の女性ということから優遇され、まるで女王様のように振る舞う。

    40過ぎにもなって若い男にちやほやされるのはこの上無い快感なのだろう。
    性という絶対的な武器を用いて清子が活躍する痛快ストーリー…
    かと思いきや、物語はあらぬ方向へ。

    人間の「欲望」に優越はつけられるのか。支配欲、性欲、孤独忌避欲、そして、生への欲。全てが入り乱れたこの無人島で起こる、数々の狂気に満ちた出来事から、圧倒的なリアリズムを感じる。この嫌悪感すら催すリアリズムこそ、本書の最大の魅力であり、この現代社会に問いかけているものではなかろうか。

    そして衝撃的なラストも見逃してはいけない。
    うーん、久しぶりに考えさせられる一冊だった。

  • 桐野氏の作品を読むのは「OUT」に次ぐ2作目。
    「OUT」は、非常に好みの作品だったように記憶している。
    その雰囲気を期待して、本書を手にした。

    清子は、夫に世界一周クルーズに行こうと半ば強引に誘われ、付き合ったものの、遭難し、たどり着いたのが無人島。
    そこへ、同じようにたどり着いた20人の日本人の若い男たち。そして、11人の中国人の男。
    この無人島でただ一人の女性となった清子。
    ここから、文明社会から隔絶された島での人間たちの感情が入り乱れた物語が始まる。

    人間の様々な感情というものを、ここまで見せつけられた作品は初めてである。
    無人島を「トウキョウ島」と名付けてしまうのも、精神的なバランスを保つための現実に対するささやかな抵抗のように思える。

    読んでいて気持ちのよいものではない。
    「OUT」より、描写は原始的というか、あからさまと言うか・・・。
    好き嫌いがハッキリ分かれる作品だろうなぁ。

    最後はどうなるの?
    それだけで読み手を引っ張っていってくれる。
    そして待っていた意外な結末。
    それだけで、全てのアラを帳消しにしてしまった。

    映画化されるそうだけれど、清子に木村多江さんはイメージが合わない気がするのは私だけだろうか・・・。
    もう少し、ふてぶてしさというか、図々しさというか、そういうものを匂わせる女優さんがいいような。
    でも、どう演じられるのか、楽しみでもある。

  • 『東京島/桐生夏生』箸。日本版LOSTか。いや、あんなイケメン・美人じゃない。描写が汚い。無人島でのサバイバルのエグい表現が苦手なためか読み進めず。オチがお涙頂戴風なのが意外。読むタイミング悪いと鬱。読了。

  • 無人島での辛い生活を綴った小説。残念ながら面白いと思うところは無かった。

  • 後半まではとてものめりこめた。欲望にまみれた人間の汚い部分ばかりがクローブアップされているが、ここまで究極の状況下であれば誰しもそうなるのではないかと思わずにはいられない。
    ただ終盤がとても残念。ガラッとストーリーの色が変わり、唖然としている間に読了してしまった。

  • 無人島に流れ着いた31人のうち、ただ1人の女が女王として君臨する。設定だけ見てエロ系の話かと手に取るのを躊躇していたが、まったくそんなことはなかった。日常と異なる環境に置かれた人間がどう振る舞い、どのような心持になるかの思考実験。「蠅の王」に似ているが、登場人物の数も種類も多いので個人というより集団の変化に焦点がある。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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