流転の海 第5部 花の回廊 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 577
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101307541

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  • 第六部へ。

  • 熊吾が折に触れ「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」と自戒し、また伸仁にも説く言葉、自分も覚えていたい。

  • 周囲を圧倒する力と進取の気性に溢れて前進してきた熊吾。少々の失敗や様々な抵抗があってもものともせず、豊かさを享受していたのは過去。第5部の本作は「貧民窟」が舞台となる。貧困、差別、反社会、虐待、放置子、不健康、不健全。どの言葉でそれを充分に言い当てられるのか、戦後の在日朝鮮・韓国人家族が集まる迷路のような「蘭月ビル」で繰り広げられる暴力の描写や、そこに住まう人々の幸薄い生活ぶりに度々胸が塞ぎ、読むことが辛くなった。
    新たな事業を探し大阪に戻った熊吾家族は、光熱費も払えず交通費すら惜しむ日々。夫婦で苦杯をなめながら、息子伸仁だけは豊かに育てたい気持ちは私も親だからよくわかる。そしてか弱い存在と思い込んできた伸仁が、予想外にも蘭月ビルの住人達と馴染みを見せ、学校でもしたたかさを見せ始める展開に今後が気になる。

    関西圏は私の生活から縁遠いので地名からイメージが沸きにくくて、それが残念。戦後の南北朝鮮問題や、在日という敏感なテーマもこの作品で垣間見ることが出来て、まだまだ自分が知らないことは多いのだと首肯。

  • 蘭月ビルが中心に展開する。伸仁の体験はすごい、としか言いようが無い。同じ年代の娘が私にもいるが、とても伸仁のような人生経験はさせられていない。

    この小説は大河だ。大きな流れの中で、読者はストーリーに迫ったり、離れたり。私自身も読み始めてから、相当な時間がかかってしまっている。

    一つには、何か悪いことがあると、切なくなり、しばらく読み進められなくなってしまうのだ。しかも前触れも無く、いきなり悪いことが起こるのが、この流転の海である。

    今回はモータープールの話が進む。少しずつ前に進み始めている熊吾たちの生活。すでに全10巻が完成している。次はすんなりと読み進められるだろうか。

    このような小説とのつきあい方も、実は楽しみの一つだったりする。つまり時間の流れを味わうという意味で。

  • 2018年8月2日、読み始め。
    2018年8月16日、読了。

  • 流転の海第五部。
    熊吾の新たな仕事が軌道にのり始める。

  • 話を広げ過ぎて面白くもない。これだけの登場人物どう纏める御つもりでしょうか?すべて変死?
    熊吾も変死でチャンチャンですか?咲子ちゃんだけ気になります。それだけ教えて戴ければと宮本さんにお願いしたい。第九部で完結らしいが・・・・

  • 昭和32年。松坂熊吾大阪房江と空きビル。10歳の伸仁は尼崎の欄月ビルの叔母に預けられる。朝鮮人が多く壮絶な人間模様に巻き込まれる。大規模な駐車場経営に乗り出す。3人一緒の生活

  • まだまだ道半ば

  • 生活は底辺、、、、(こっからあがっていくと思いたい。)でも、みな一生懸命いきてる。

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著者プロフィール

宮本 輝(みやもと てる)
1947年、兵庫県神戸市生まれ。1977年『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。1978年『螢川』で第78回芥川賞を受賞。『優駿』で吉川英治文学賞、1987年初代JRA賞馬事文化賞、2009年『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞。2010年、紫綬褒章受章。
主な代表作として、2018年に完結した自伝的小説『流転の海』シリーズ作のほか、『蛍川』、『優駿』、『彗星物語』がある。

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