タタド (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 93
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101307817

作品紹介・あらすじ

波の音を聞くと、遠い土地に流れ着いた流木のような気分になる-。海辺のセカンドハウスに集まった地方テレビのプロデューサー夫婦と友人二人。五十代の男女四人は浜辺に落ちた海藻を拾い、庭に実る猿の頭ほどの夏みかんを頬ばり、ワインを飲んで、心地よい時間を過ごす。翌朝、四人の関係は思わぬ「決壊」を迎える(川端康成賞受賞・表題作)。日常にたゆたうエロスを描く三編。

感想・レビュー・書評

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  • ★2007年度川端康成文学賞

    配置場所:2F文庫書架
    請求記号:913.6||Ko 31
    資料ID:C0030704

  • 海の近くの物語。人生には波に弄ばれるように、不安と背中合わせの快楽にどうしようもなく溺れてしまう瞬間がある。それに名前をつけようとするのは無駄である。それはまさに名前を失くすことの快楽だから。

  • 3篇のうちタタドが印象深かったが、最後は意外な結末。タタドとは伊豆半島の多々戸(たたど)浜だそうです。川端賞受賞作。他2遍もなかなかの傑作。

  • この揺らぎ、嫌いじゃない

  • なまめかしくねっとりした空気感に最後まで馴染めず読み終えてしまいました。

  • エロス。
    詩的な表現は素敵だけど、
    好き嫌いがわかれるとおもう。

  • 人と人、男と女の関係が、あるときは極端に近づき、あるときは物理的に離れ、そうしながらも人と人をつなぐ間柄はたしかに魅力的に作用し続けることを淡白に描き出した素晴らしい短篇集。表題作以外も見事に創られている短篇集に出会うことは幸せ。

  • 静かな文章だけれども、強い存在感のある本だった。


    おとなっぽい。

    「波を待って」が、なんともいえない。

  • 川端康成賞受賞の表題作を含む、日常にたゆたうエロスを描く3編。

    単行本のときから気になっていた本だったのだが、読んでみて感服。
    あまりにも長い時間波に揺られ続けてふやけてしまったような日常に、音もなくぐぐぐっとせり上がって来る巨大な波。その予感と余波。そして静寂。ただただ・・・静かな波音が、耳の中で絶え間なく響くだけ。

    たなぞうの皆さんには「45文字」が人気のようだったけれど、私は表題作にもっともざぶんと魂を持っていかれた。
    崩壊。けれども漂白。まっさらな静けさと、ごつごつした荒々しい手触り。声にならない悲鳴と歓喜、そして取り返しのつかないような、けれどもいっそすがすがしい喪失。
    言葉にならない。薄い涙が、日常という茫漠なしょっぱい海を忘れさせる。味のない涙を流したいと思う。

    ひさびさに心を攫われたと思った一冊。

  • 好きというのとはちょっと違うかな。でも、ただ感心する。言葉の選び方の一つ一つに。

    「45文字」がよいですね。

    最後まで読んで、解説が片岡義男氏であることに驚く。
    なるほどねぇ。

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