養老訓 (新潮文庫)

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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101308364

感想・レビュー・書評

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  • まだ“よぼよぼ”になった時のことを考えるなんて早すぎる!と著者に怒られそうだ。しかし、お金が無くなった時のことを一度本気で考えてみるのもいいと思う。

  • 養老亭のご隠居のお話。このヒトのユーモアのセンスには、どことなく村上春樹と似たモノを感じる。どこか乾いていて「情」の部分を切り捨てたような。かといってシニカルなわけではない(あれはまた別な形での「情」だからね。)
    とまれ、ジジババが無理やり若ぶるのはよろしくない、と。真実私もそう思う。「美魔女」なんて愚の骨頂さね。
    シワとシミとは仲良くしよう。

  • ■考えたことありません

    書籍「養老訓」(養老孟司著・新潮社刊・191頁)から。
    「幸せとはなにか?」と訊ねられた時、
    彼はいつもこんなふうに答える、と書いてある。
    「考えたことありません」
    「幸せとは○○である」というような言葉は、
    すべて後知恵の類だとしか思えない。後講釈の典型。
    何かが起きたあとに、思いがけなく感じるものが幸せ、と
    バッサリ「幸せ」の定義を否定している。
    あらかじめわかっているようなこと、
    「幸せとはこういうものだ」と定義できるようなものは
    幸せではない、ということである。
    このフレーズを目にして「あっ」と思った。
    そして、今まで「幸せとは・・」と定義していた自分が
    なんだか恥ずかしくなってきたのは言うまでもない。
    必用なのは「思いがけない」ことを「幸せ」と感じられる
    「感受性」なんだな、と理解した。
    「年寄りの生き方は、日に一度、感動しようとすることだ」と
    書いてある「養老訓」は、楽しい書籍だった。

著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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