- 新潮社 (2016年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784101312644
作品紹介・あらすじ
ふとしたきっかけでメンバー不足の自転車部に入部した正樹。たちまちロードレースの楽しさに目覚め、頭角を現す。しかし、チームの勝利を意識しはじめ、エース櫻井と衝突、中学時代の辛い記憶が蘇る。二度と誰かを傷つけるスポーツはしたくなかったのに―—走る喜びにつき動かされ、祈りをペダルにこめる。自分のため、そして、助けられなかったアイツのために。感動の青春小説。
みんなの感想まとめ
自転車部に入部した大学生の正樹が、ロードレースの魅力に目覚めていく姿を描いた青春小説です。初心者である正樹が、自らの限界に挑戦しながら成長していく過程は、読者を引き込む力があります。競技の危険性や精神...
感想・レビュー・書評
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あなたは、『エース』になりたいと思ったことはないでしょうか?
野球で言えば”エースピッチャー”、サッカーで言えば”エースストライカー”、そしてバレーボールで言えば”エースアタッカー”などなど。この世に数多あるスポーツには、そのチームで花形とも言える最高の選手の存在は欠かせません。そんな存在になりたいと今この瞬間も汗を流して練習に励んでいる方はたくさんいらっしゃると思います。
しかし、そんな数多のスポーツも『エース』だけで成り立ったりはしません。他の選手の『アシスト』なしにチームは成り立たなという点はスポーツが変わっても同じだと思います。とは言え、『アシスト』をする選手たちはいつかは自分が『エース』として活躍することを望んでいると思います。
一方で、この世には『エースとアシストはそもそも役割や戦い方が違う』という、個人競技と団体競技をミックスしたようなスポーツがあります。『自転車ロードレース』がそのひとつと言えるでしょう。そこには、普段私たちが接するスポーツとは一味違う物語が生まれているのです。
さてここに、そんな『自転車ロードレース』の世界を描いた作品があります。近藤史恵さんの大人気シリーズの第4作であるこの作品。大学の『自転車部』を舞台にしたこの作品。そしてそれは、『自分の限界がどこにあるのか知りたい』という『衝動にとりつかれ』た一人の大学生の青春を見る物語です。
『俺が、トモスと出会ったのは、父の仕事で高校三年間を過ごしたフランスだった』と、『排気量50㏄の小型オートバイ』に乗るのは主人公の岸田正樹。『ペダルがあり、エンジンを切ってもペダルをまわして自転車のように漕ぐことができる』という『トモス』で4月に入学したばかりの新光大学へと通学する正樹。『桜並木の坂道をゆっくり降りてい』ると、『後ろからかすかな金属音が近づいてくる気がした』『次の瞬間、真横を風のように通り過ぎたものがあ』り『肩に強い衝撃を受け』『足をついて支え』ます。そんな『少し先に、一台の自転車が止まっていて、痩せた男が』正樹『を睨み付けてい』ます。『ロードバイクというやつだろう。薄い黄緑のフレームに、細いタイヤがついている自転車』と思う中、『おい、おまえ、今、当たったやろ』と『むき出しの関西弁』で言う男に『あんたが後ろから追い抜いたんだろう。俺のせいじゃない』と答える正樹。そんなところに『おい、櫻井、どうした?』と『別の自転車がやってき』ます。『いきなりコースを変えて前に出てきたんや』と続ける男に『小さく舌打ちを』する正樹に『なんや、その舌打ち。なにが言いたいねん』と『眉間の皺』を深める男。そんなところにもう一人男が近づいてくるのを見て『三人に絡まれれば面倒なことになる、ととっさに思った』正樹は、『トモス』のエンジンをかけ走り出しました。『一度逃げようとしたからには、なんとしても逃げ切るしかない』と『スピードを上げ』る正樹を追いかけてくる男たち。『一か八か勝負に出るしかない』と考える正樹ですが、『一瞬前方への注意がそれ』、『危ない!』という大声の中『目の前にトラックの後部』を目にする正樹。『あわててハンドルを切り、急ブレーキをかけ』るものの『反動で地面に投げ出され』てしまいます。『すぐに救急車を呼べ!』という『騒がしい声がする』も『そこまでするほどではないと思』い『身体を起こした』正樹は『横を走っていた男が倒れ』、『ロードバイクと、俺のトモスがその上に重なり、下半身が血まみれ』になっているのを見ます。
場面は変わり、『自分の不注意で人に怪我をさせてしまったのは事実』という現実に落ち込む正樹。相手は『村上文彦といって』『同じ大学の三年生』でした。『病院に村上の様子を見に行かなくてはならない』と翌日、見舞いに病院を訪れた正樹は『このたびはすみませんでした』と頭を下げます。『おもしろがって追いかけた俺らも悪かったけどさ』と言う村上は『最悪だと全治十ヶ月だとさ』、『こんなことは言いたくないが、恨むぜ』と苦悶の表情を浮かべます。『レースならともかく、公道でこんな大怪我をするなんて、後悔してもしきれないよ』と言う村上に『俺にできることがあればなんでも言ってください』と詫びる正樹。
再度場面は変わり、『授業を終えて帰ろうとした』正樹は『校門脇で声をかけられ』ます。『ちょっと話がある。顔かせや』という関西弁の男は事故のそもそもの原因になった櫻井という男でした。『おまえさ、自転車部入れ』、『村上さんに言ったんやろ。なんでもするって』と言う櫻井は『村上さんが言ったんや。岸田がそう言ったから入部させろって』と続けます。そして帰り道、『駐輪場にあるロードバイクに目を止め』る正樹は、『視界の中で、それが毛羽立つように存在を主張しはじめる』のを感じます。
三度場面は変わり、『手土産を持って村上の病室』を訪れた正樹に『元紀の話を聞いたか?』、『櫻井元紀だ。…どうだ。やってくれるか?』と言う村上に渋る正樹。そんな正樹に『一年だけならどうだ?』、『俺は来年になったら復帰する…今年だけ付き合ってくれ』と言う村上は『俺の自転車でサイズが合うだろう。もう一台あるから一年間使ってもいいぞ』と続けます。そんな申し出に『なぜか心がざわめ』く正樹は、『あの華奢な自転車で風を切って走ることが、すぐにでもできるのだ』と思います。そして、『わかりました。それじゃ一年だけ』と村山に答える正樹が『自転車ロードレース』の世界に足を踏み入れていく姿が描かれていきます。
“ふとしたきっかけでメンバー不足の自転車部に入部した正樹。たちまちロードレースの楽しさに目覚め、頭角を現す。しかし、チームの勝利を意識しはじめ、エース櫻井と衝突、中学時代の辛い記憶が蘇る。二度と誰かを傷つけるスポーツはしたくなかったのに ー 走る喜びにつき動かされ、祈りをペダルにこめる。自分のため、そして、助けられなかったアイツのために。感動の青春小説”と内容紹介にうたわれるこの作品。幅広いジャンルの作品をコンスタントに発表し続けてられていらっしゃる作者の近藤史恵さんの数多の作品の中でも近藤さんを象徴するような作品が『自転車ロードレース』の世界を描いた”サクリファイス”シリーズだと思います。現時点で第5作まで刊行されているシリーズでこの作品は第4作に当たります。私がそんなシリーズの第1作を読んだのは2020年12月のこと。いろんな作家さんの作品に手を広げた読書をしていることもあってなかなかゴールまで辿り付けないもどかしさも感じています。では、自分の振り返りも兼ねてそんなシリーズを概観しておきましょう。
● 近藤史恵さん”サクリファイス”シリーズについて
・「サクリファイス」(2007年8月1日刊行): “エース”を勝たせるために存在する”アシスト”という存在。”自分の勝利ではなく、だれかのために走ること。それはぼくにとって、どこか自由の匂いがした”と感じる白石誓の思いに『自転車ロードレース』の魅力を存分に描き出すシリーズ第1作。
・「エデン」(2010年3月1日刊行): 自転車ロードレースの最高峰である”ツール・ド・フランス”という夢の舞台へ向けて、フランスのプロチーム”パート・ピカルディ”と契約した白石誓が『自転車ロードレース』の本場であるフランスを舞台に奮闘、奮戦する姿が描かれていくシリーズ第2作。
・「サヴァイヴ」(2011年6月1日刊行): 前2作に登場した三人の人物が主人公となって登場し、レースへと出場していく様子が描かれ”パヴェ”という石畳区間がある”、”パリ・ルーベ”などさまざまなレースに出場する姿が6つの短編に描かれていくシリーズ第3作。
・「キアズマ」(2013年4月22日刊行): この作品
・「スティグマータ」(2016年6月22日刊行): シリーズ第5作。
こうやってまとめてみると最後の「スティグマータ」をすぐにでも読みたくなってきますが、恐らくは再来年以降になりそうです(苦笑)。
そんなこの作品の魅力は一にも二にも『自転車ロードレース』の魅力を余す所なく描き出していくところだと思います。正直なところ、シリーズ第1作「サクリファイス」を読むまで『自転車ロードレース」というスポーツがあることをほとんど何も知らなかった私ですが、”自分の勝利ではなく、だれかのために走ること”を使命とする『アシスト』という存在を知り、その奥深さにとても魅了されました。この作品は大学の『自転車部』に入部してゼロから『自転車ロードレース』の世界に身を置いていく主人公・岸田正樹の視点で描かれていきます。そんな背景もあって、『自転車ロードレース』の知識が皆無という方にも非常に入りやすい作りになっているように思います。
『ええこと教えてやろうか。自転車は大学からはじめたって、才能があればプロになれる競技やで。サッカーや野球は今からはじめても遅いけど、自転車ならまだ間に合う』。
自転車部の先輩・櫻井が正樹に言う台詞ですが、この世に数多のスポーツがあるとは言え、大学からはじめてもプロになれる競技というのは珍しいと思います。正樹はそんな言葉に直接同意するわけではないですが、感覚的にはこの言葉がアシストしていくところはあるように思います。一方でそんなはじまりが故に
『自転車ロードレースの選手は、サッカーなどにくらべてピークが比較的遅い。特に日本は選手の数が少ないこともあり、実業団には三十代後半の選手がざらにいる』。
そんな年齢構成になってもいるようです。まあ、大学からはじめて数年で選手生命が終わるとしたら、そもそもそんなスロースタートにはならないでしょうしね。では、レースで使う『自転車』にはどのように乗るのでしょうか?
『ロードバイクはビンディングペダルや。専用のシューズやないと乗られへん。シューズとペダルをクリートで固定するんや。まあスキーみたいなあんな感じやな』
これも櫻井の指導ですが、『漕ぎ出しながらシューズをペダルにはめ、そのまま走り出さねばならない』というシューズは慣れるまでは大変そうです。しかし、漕ぎ始めるとそれが気にならないどころかこんな感覚に包まれるようです。
『左足のペダルをはめるのに少し手間取ったが、なんとか漕ぎ出すことができた。信じられないほど軽い。ペダルを軽く踏むだけで、自転車は想像している以上に先に進む。生まれて初めての感覚だった。これまで乗ってきた自転車とはまったく違う。体重は尻ではなく、むしろハンドルを握る腕にかかっている』。
私も『自転車』には乗りますが、この感覚は『ロードバイク』ならではのものなのでしょうか?体重が『ハンドルを握る腕にかか』るという感覚はちょっと想像がつきません。とても興味深い世界がここにあることがわかります。このように、この作品では、『自転車ロードレース』の世界に足を踏み入れていく正樹視点が一貫していますので、このレビューをお読みくださっているあなたに全く知識がなくても心配はいりません。また、この作品は、シリーズ前3作とはほとんど繋がりを持っていない分、この作品単独で読むのもありだと思います。
そんなこの作品は上記した通り大学の『自転車部』が舞台となっています。作品冒頭の概略を上記しましたが、主人公の正樹が街中で偶然にも『自転車部』の面々と出会うこととなり、部長の村上が怪我を負ってしまったことをきっかけに『自転車部』に一年の期間限定で入部する正樹の姿が描かれていきます。一方で『自転車部』は部長の村上が立ち上げたばかりということもあって部員不足に嘆いている状況です。
● 『自転車部』の面々
・岸田正樹: 一年、主人公
・村上文彦: 三年、部長、負傷により全治十ヶ月
・櫻井元紀: 二年、部のエース的存在、むき出しの関西弁
・隈田克俊: 二年、櫻井とは仲が良いが能力的には…
・堀田: 三年、あることで…
部員は大学の一年から三年という面々ですが、それぞれのキャラが非常に濃く描かれており、誰が誰か?ということを読者がわからなくなることはありません。このあたりも作品にのめり込めるようによく考えられた作りになっていると思います。そして、大学生を登場人物にしたところが前3作とは全く異なる雰囲気感をこの作品に作り出すことにも繋がっていきます。そうです。大学の『自転車部』ということでの”学園もの”、”青春もの”的な雰囲気感です。プロチームの活躍を描く前3作と比べると別作品のようにさえ感じてしまいます。その分、上記した通り、前3作を飛ばしてこの作品を読むことは全くもってありだと思いますし、その魅力はこの作品だけでも十二分に伝わると思います。
そう、その魅力こそがシリーズ共通で最前面にうたわれる『自転車ロードレース』の考え方です。
『ひとつのチームには絶対的なエースと、それに付き従うアシストがいる。アシストはエースのために、風よけになり、ボトルを運び、前を牽引する』。
この辺りも分かりやすく記されていきます。
・『野球部のエース、サッカー部のエースなどと同じような文脈で、櫻井がエースだということばを受け入れていた。違うのだ。自転車ロードレースの世界で言うエースは、もっと絶対的なものだ。エースとアシストはそもそも役割や戦い方が違う』。
・『チームの勝利のため、アシストは捨て石のような役目を自ら買って出る』。
野球やサッカーであれば『エース』とは『単に「いちばん強い選手」』を意味すると思います。しかし、『自転車ロードレース』ではそれは『役割』であるという違いがあります。主人公の正樹はそれまで『自転車部』の『エース』であった櫻井とその点で対峙することにもなります。そんな中で『自転車ロードレース』の世界にどんどん足を踏み入れていく正樹。
・『まだ行ける。まだ先まで行ける』。
・『俺ならばどこまで行けるのだろう』。
・『どこまで行けるか試してみたい。自分を追い込んでみたい。自分の限界がどこにあるのか知りたい』。
そんな正樹の熱い思いの先に進んでいく物語は、そこに、近藤史恵さんらしく”ミステリ”要素を絶妙な塩梅で織り交ぜながら展開していきます。そして、そんな物語が行き着く結末にはこの作品が”青春もの”であることを改めて実感もする未来へと物語が続いていくことを実感する熱い物語が描かれていました。
『こうやって自分がいちばん後ろについてみると、逆らいがたいような強い衝動を感じる。ー マケタクナイ。誰にも。どんな奴にも』。
そんな思いの先に、成り行きで入部した『自転車部』で『自転車ロードレース』の世界に足を踏み入れていく主人公・岸田正樹の姿が描かれていくこの作品。そこには、『エース』と『アシスト』のそれぞれの『役割』というこのシリーズ共通のテーマが熱い思いの中に描かれていました。『自転車ロードレース』に興味がふつふつと湧き上がるこの作品。そんな世界の苦しみと喜びを理解もするこの作品。
この作品世界にもっともっと浸っていたい!そんな思いに強く駆られる素晴らしい作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「サクリファイス」のアナザーストーリー。
大学生の正樹はひょんなことから自転車部に入る羽目になる。期限は一年間。
自転車の初心者にも分かりやすく話が描かれていく。どんどん体が絞られていく正樹に、自分もやってみたいなと思いながら読み進めてしまう。
「自分がどこまで行けるか試してみたい。」
まさに青春。気がつけば正樹のレースを夢中になって追いかけてしまう。正樹はどんどん才能を開花させていく。
ただ、学生とはいえ競技の危険性はプロと変わりがない。骨折や裂傷と背中合わせでやはりかなりの覚悟がいる競技なのだ。だからこそ、スリリングな展開にレースの醍醐味を感じるのだけれど。
趣味でよく公道を走ってる人を見かけ車からみると危ないなぁと思うのだけれど、何十キロも走っていけるなんてすごい。自分もいつかやってみたいなと思う。
今回もやはり面白かった。 -
近藤史恵さん、読書強化月間中!
サクリファイスシリーズの番外編。
白石くんは今回はお休みで、新しい主人公の登場です。大学生からロードレースデビュー!
あれよあれよで、インカレで優勝!
今回は主に3人しか選手として出ないため、
あまりエースとかサポートとかがあまりでてこなかったですね。ダブルエースになったところも
あまり争うでもなく、ちょっと残念。
どちらかと言うと、ダブルエースの二人の
背負っいる重い過去に焦点が当たっていましたね。二人とも直接的には悪くないのに、自分に何かできたはず!と重荷を自ら背負っています。
解説にもあるように、この作品読んで『ロードバイク乗ってみたい!』になるといいなぁって思います。
私も初めて乗ったとき、道路の抵抗が全く感じなくて、飛んでいきそうな感覚になったことを覚えています。
今なら、e-バイク(電動自転車)かな?
あと4冊、近藤さんの作品が本棚にあります。
今夜は三舟シェフに会いにいこう! -
嬉しいお久しぶりの『サクリファイス』ロードレースシリーズ、その4作目『キアズマ』
今作品は前3作品と違って、プロではなく大学生自転車部の話
そして登場人物はみんな初出演(一部レギュラー出演有り)
シリーズを読んでいない人でも、全く問題なく読める
しかも主人公がロードレース初心者であるので、読む側も経験や知識がなくてもスイスイ話に入っていける
主人公は、友達や先輩との関係、ロードレースを続けるのかやめるのか、自分と葛藤し続ける
命をかける覚悟、誰かを傷つける恐怖、もう傷つきたくない自分――。
でも潜在能力がある事を知り、どんどんロードレースにハマっていく
ただ走りたい、自分自身と向き合うために
助けられなかったアイツのために――。
そういえば、最後のアイツのメールにはなんて書いてあったんだろう。。。
良い事の様な気がする
次の『スティグマータ』に出て来る?? -
シリーズ4作目にして個人的に一番面白かったかも。
ずっとプロ目線の話だったけど、今回は主人公が初めて競技用の自転車に乗るところからだったから、自分と同じ目線だった事が大きいのかも。
次作でサクリファスシリーズ最後なのが残念であり楽しみ。 -
何かをする意味。一生懸命やる人が☝️強い
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「サクリファイス」の第4弾という位置付けですが、登場人物や設定はこれまでと異なる物語です。
最初は「あれ?」と思いましたが、少し読むとあれよあれよと物語に没頭して行きます。
ホントに登場人物たちと一緒に自転車乗ってるみたい。
真剣に自転車始めようか悩みます。(結局坂の街長崎は危険すぎるので断念)
今回の物語はプロではなく、アマチュアというか学生がロードレースを始めて徐々にのめり込んでいく様を描いたストーリー。
こちらも青春ありで、オススメです! -
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2024/03/16
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毛色が少しかわって、大学の自転車部のお話。
異なる動機を持つ部員たちの運命が「交叉」し、純粋な情熱が時に危うい方向へと加速する。
爽快な青春小説の顔をしながら、才能という残酷な現実を突きつける展開は、作者ならではの切れ味だと思う。
キアズマから始めてサクリファイスに入ってもいいかも。 -
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主人公が違うからシリーズじゃ無い気がするけど自転車レースがテーマだから良いのかな。
シリーズで一番面白いと自分は思います。
単純に自転車に乗りたくなりましたね。 -
読みはじめてすぐに、ぐいぐい引き込まれていきました
ロードバイクもロードレースも全く知らない
1回くらい乗ってみたいけど
ママチャリ派の私にはまず無理っぽいロードバイク
それくらいの知識しかないけど面白かった
正樹も自転車部の先輩達も見た目と違って実はけっこう繊細で優しい
読み終わってジーン
読んでいる間中、正樹と一緒にロードバイクに乗ってました
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サクリファイスシリーズ4作目。
今度の主人公はキアズマ君なんやと思ってたら、”キアズマ”は生物学の用語らしい。染色体が交差するところ。僕、生物工学専攻やったんやけどなぁ、覚えてへんなぁ。授業ほとんどサボってだからなぁ。それはさておき、
サクリファイスシリーズは毎回、ロードレースの熱狂をもたらしてくれるが、初心者を主人公とした今作は、主人公と共に、改めてロードレースの魅力を発見していく喜びを体験できる。
舞台は大学の自転車部だ。大学のちょっと面倒臭い人間関係とかも思い出してしまった。いるよね、こういうセンパイ。
主人公の正樹はトモスと言うモペットに乗って登場する。モペットとは、初期の原付。自転車にエンジンをくっつけた様な小型バイクだ。僕も以前,トモスに乗っていたので、早々に親近感を覚えてしまった。しかし、そのトモスが無茶苦茶重いことも良く知っている。エンジンを切ってペダルだけで漕ごうなどと決して思わない代物だ。ガソリン代を浮かすためとは言え、正樹の筋力と体力の異常さに驚かされる。化け物並みだ。
しかし、今回もっとも魅力的な登場人物は先輩の櫻井。粗野にして繊細、横暴だけど親切。そして秘められた思い。ちゃんと弱点があるところも良い。アニメだったら、主人公を差し置いて人気が出るタイプ。友達にはなれないけど、友達の友達くらいにはなりたいよ。 -
ロードバイク小説4作目。
前作までと舞台は変わり、大学生の正樹が主人公で大学の自転車部が舞台。
誓が出てこないのは残念だったけど、The 青春という感じで、これはこれで面白かった。
豊からのメールの内容、知りたかったな。
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シリーズ第4作目、主人公がガラリと変わり大学の自転車部。
いいですね~~、青春真っ盛り、自転車に乗りたくなりました!! -
キアズマというタイトルの意味が、最後までわからず。
ただ、解説を読むと、ギリシャ語で、「交差」という意味である、とのこと。
正樹と豊の間の交差、櫻井兄弟の交差、など、登場人物が生きてきた中での出来事に由来するタイトルのようだ。 -
3.0
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前作までがプロの世界の駆け引きプロであるが故の重圧とロードレースという競技そのものの面白さの話だとすれば、今回は正樹と櫻井の内面の葛藤と成長、背負った過去とどう向き合うかの話だと思う。
大学生で、競技を始めたばかりの初々しさと清々しさがあっていい。
ただ、もう少し、ロードレース特有の心理戦を見たかったなあと思ったり。 -
どうして彼らはここまで熱くなれるのだろう。
自身の体を酷使してまで危険で過酷なレースに挑むのだろう。
スポーツにのめり込んだことの無い自分には、到底理解できない感情。
なのに、読めばいつでも胸が熱くなる。
カッコイイと思ってしまう。
ひょんなことからロードレースの楽しさに目覚めた正樹と、並々ならぬ思いで挑む櫻井。
大学生ならではの青さと二人の関係性が良い。
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近藤史恵の作品
