格安エアラインで世界一周 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101315522

作品紹介・あらすじ

「嘘じゃないのか」マウスを持つ手が停まった。モニターに映った航空運賃はたったの800円。経営難に苦しむ大手航空会社を尻目に世界の空を席巻するLCC(ローコストキャリア)の評判は本当だった!フィリピンの風俗街を彷徨い、出稼ぎインド人と座席を並べながら、クラーク、シャルジャ、ロングビーチなど超マイナー空港を乗り継いで地球を一巡り。ネット時代に実現した初の試み。

感想・レビュー・書評

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  • 失礼ながらユーモアも感じられない文章だけど読ませる。それが魅力。
    コロナが過ぎてLCCはどないな状況なんだろう。

  • 2009年に、LCCのみで世界を一周した旅行記。
    …旅行記とはいっても、旅をしているというよりは飛行機で移動した記録という感じ。それはそれでテーマが絞れていて良いのだけど、LCCあるあるの「空港が遠い」「ターミナルが違う」などが続き、ばたばたと移動ばかり。その感じが想像ついてしまうだけに、読むだけで疲れた…。

    それにしても。
    若い頃の旅をずっとしてしまう人って、いる。
    この方はルポライターなのである種「ネタ」としてあえてだとも思うけど、歳をとってなお「安さ」を追求する旅しかしない人って個人的に苦手だ。

  • 今回はおんぼろバスでなくLCC(low cost carrier)と言われる格安航空券を乗り継いでの旅行。
    自分は機内でのサービスはあまり気にかけないタイプなのでこういうのも時間があったら是非試してみたい。
    やっぱりバスと違って時間も短縮できるしね。

  • 読んだ。

    日本にもLCCが参入しつつある最近。
    オーストラリアのJetstarやVirginAirを利用してLCCの存在を知り
    一昨年マレーシアに旅行したときにAsiaAirでその格安感が
    格段に違うことを感じた。

    書中に書かれている旅はLCCで旅行することを目的にかかれており
    現地の観光を楽しむ旅ではなかったようだがLCCを利用する
    メリット・デメリットが苦労談も交えて鮮明に書かれていた。

    通常ラインでクラスアップデートを頂いたりするとやはり
    グレードの高い席はいい。サービスもやはりあったほうが
    良いとは思うが、私自身は基本的に移動中はどこでも
    どんな姿勢でも寝れる、特に映画もご飯も(飲み物も)
    機内サービスを必要としないので
    日本でのLCCの成長をただ待つのみ…

  •  ローコーストキャリア(LCC)はものすごく不便を強いられる代わりに、料金が格安になる。旅行代理店を通さずに航空会社がネットを使い旅券を直接販売するシステムなのだ。一部の旅慣れた人たちのものであるイメージが強いが、昨今はシンガポールなどの航空会社が日本にも参入してきている。日本人に馴染むのかどうかは別にして、世界の常識となりつつあるのは確かだ。

     若者はLCCを利用して自分捜しの旅に出かける。まるで近所の空き地を散策するような気分である。結局、いつのまにか自分捜しの旅は外篭もりという病に化けるのである。それはあくまで日本からみた場合のことであって、一方旅を続ける本人に自覚症状がなければ病いとはいわない。本人にとってまことに幸せなことなのである。

  • LCCというものが、イマイチよく分かってなかったが、この本を読んでだいたい理解した。LCCが日本に就航し始めている今、旅はどんどんしやすくなるんだろうと感じた。ただ、これが増えることによって、現存の航空会社の立ち回りがどうなるかも見ものだなと思う。やっぱり世界一周できるんだな、簡単に。

  • 本書の著者の下川さんは格安世界旅行をテーマに様々な本を出しているそうです。

    本書もそのうちの1冊で、最近、日本でも徐々に話題になってきて、ANAやJALも別会社などで手がけ様としている格安エアライン、LCC(Low Cost Carrier)を使って世界一周しようと言う本です。

    本書の出版が2009年と2年前なので現在どこまで参考になるかはよく分かりませんが、とりあえずLCCに対するある程度のイメージを抱くには十分ではないかなと思います。

    さて、内容の方を簡単にご紹介すれば、

    関西国際空港からアジアのLCC・セブパシフィック航空を利用して日本を飛び立ち、マニラ、マレーシア、シンガポール、インド・・・と言った感じに各国のLCCを乗り継ぎ、ヨーロッパへ。

    そして、ヨーロッパから米国に渡って日本へ帰国と言うルートで世界各地のLCCを利用した時の航空券購入、空港での乗り継ぎ、各国の街の様子などが書かれていました。

    本書によれば、アメリカから日本への太平洋路線にはLCCが就航していなかったので最後はシンガポール航空のエコノミーを利用して帰国したそうですが、いつもはうざったく感じる過剰なサービスが、下川さんの同行者の言葉を借りれば

    「もう天国ですね」

    との事。


    また、経済性、収益性を追求したLCCでも、アジアとヨーロッパのそれには違いが見られ、例えばアジアのLCCの場合は、座席と座席の間が狭く、座席も申し訳程度にしか倒せないが、ヨーロッパのLCCの場合は、座席間が広々としており、また機内食が用意されているものまであるらしいです。

    他、LCCの航空券購入サイトで、どの様に入力したらいいのだと悩む項目があった事や下川さんと同行者の若者とのやりとり、南インドと北インドの違い、LCCを利用している出稼ぎ外国人労働者の事などが書かれていました。

    そして、本書の最後のほうで、格安だけどサービスが(ヨーロッパのLCCと比べて)悪かったアジアのLCCにもサービス競争の兆しが見えていることにも触れられており、上記の外国人労働者とそれに頼り切っているドバイの様子などを考えると、最早LCCは世界の仕組みに完全に組み込まれている事が理解できる本でした。



    日本でも、遅ればせながら、ANAがLCC参入を決め、またJALも同様にLCC参入するとの報道がありました。

    ANAは成田・関空間を約5000円で提供とか。

    正直、東京・大阪を行き来するために成田や関空に行く人って、それぞれの空港近くの人達くらいなのではと思いますし、また、本書によればLCCの国際価格相場は4時間で約1万円とか。

    それを考えると、成田関空間を約1時間とみなすと料金は2500円が妥当な金額ということに。

    倍の価格になりますね。

    また、伊丹や神戸と羽田ではなく、関空と成田を結ぶというのも、もしかしたら、それぞれの空港の着陸料と言う観点だけでなく、自社のドル箱路線を脅かしたくないという意識が影響しているのかも知れませんね。


    なんだか、この様に書き連ねていくと両者は渋々LCCに参入しましたって感じがしますね・・・

    どうなのでしょう?

  • 昨年茨城に格安エアラインが就航して話題になったが、それを乗り継いで世界一周しようと言う話。チケットの入手がインターネットのみで実際のチケットが紙切れと言う不安感。さすがに今回の旅は真似したいとは思わなかった。ただ格安チケットと格安エアラインの戦い、飛行機が身近になるまでの歴史が詳しく、そちらも興味深かった。そういえば「エービーロードで行ってきます」というフレーズ、ずいぶん聞いていなかったことを思い出した。

  • 自分が男だったらこんな旅してみたい

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著者プロフィール

1954年(昭和29)長野県生まれ。ノンフィクション、旅行作家。慶応義塾大学卒業後、新聞社勤務を経てフリーに。『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社)でデビューし、以後、アジアを主なフィールドにバックパッカースタイルで旅を続け、次々と著作を発表している。『週末ちょっとディープな台湾旅』『週末ちょっとディープなタイ旅』(朝日新聞出版)、『旅がグンと楽になる7つの極意』(産業編集センター)、『沖縄の離島 路線バスの旅』(双葉社)など著書多数。

「2023年 『旅する桃源郷』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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