焼き餃子と名画座: わたしの東京 味歩き (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 403
感想 : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101316567

作品紹介・あらすじ

西新宿のカレー屋でインド人店主と客が丁丁発止。湯島の名代居酒屋で青なまこ酢が舌に伝えた歳時記。晴れた土曜にドーナッツを食べにゆく代々木上原。神保町の名画座帰り、浮き立つ気分のまま頬張る焼き餃子と冷えたビール!「時」に磨かれた老舗の味から、わくわく行列する町の実力店まで、食都・東京の深い懐を愛情込めて綴る、読むほどに異袋が刺激される、美味垂涎エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 老舗から町かどの名店まで
    東京の美味しい店180店ををふらりと食べ歩く
    お腹が鳴る鳴る東京散歩エッセイ。


    なんと言っても
    タイトルが秀逸。

    自分と同じく
    映画好きで食いしん坊体質なら
    もう瞬殺でしょう(笑)


    初めての店に行く時は
    失敗してもいいように
    文庫本を一冊買う平松さん。

    「活字さえあればどうとでもなる」という
    読書家の平松さんだけに
    共感もしきりだし、

    いろんな本屋さんや買った本の話も
    ちらほら出てきます。


    西荻窪では
    昭和の濃い匂いがプンプン漂う
    タイ料理屋「ぷあん」の
    カレー二種類の盛り合わせランチ。

    代々木上原では
    ふわっとしているのにもちもち食感の
    「ハリッツ」のドーナツ。

    四ッ谷見附、三栄町では
    昔懐かしいお母さんの味わいのカレーが食べられる
    「じゃがいも」。

    新橋では
    自然卵と生パン粉を使い
    三元豚の霜降りをラードで揚げた
    「燕楽(えんらく)」のとんかつ。

    神保町では
    富士山の四季を模した
    「揚子江菜館」の
    元祖冷やし中華と
    観たばかりの映画のワンシーンを肴に頂く
    「天鴻餃子房」の
    生ビールと焼き餃子。

    吉祥寺では
    闇市の匂いを残す
    ハーモニカ横丁散歩。

    日本橋では
    かぐわしい酸味と甘い香りに
    味覚が冴える
    「高島屋」フルーツ専門店「レモン」の
    フルーツサンドウィッチ。

    銀座では
    創業明治18年の老舗蕎麦屋「よし田」の
    コロッケ蕎麦と、
    軽やかに美味しい
    名物バー「ロックフィッシュ」の
    ハイボール。


    平松さんのお得意の
    見事な比喩表現を駆使した
    品のある美しい文章に、

    ここに書いてある店だけは
    「行かずに死ねるか!」
    という気分にさせてくれる(笑)



    美味しい料理って何なんやろ?

    また行きたくなる店って
    なんなんやろ?


    高いから美味しいわけじゃない。

    人気があるから
    お気に入りになるわけじゃない。

    お洒落じゃなくても
    特別美味しくなくても
    通い続けたい店は沢山ある。


    お気に入りの料理には
    何かがきっと溶けている。

    作ったその人から出た何かが。

    人を安心させ包み込んでくれるような
    何かが。



    食いしん坊体質や
    いただきます体質のアナタなら、
    読んでる間中
    脳内幸福物質が分泌され続けますよ(笑)

  • 美味しそうな本なので つい買ってみました。初めての作家さん。
    最初のうちは この方の文書に慣れなくて 美味しそうな本なのに 全然サクサク進まず 途中いったん撤退 笑。
    何度か 手に取っては あまり進まず。
    なんだろ。食べ物エッセイにしてはカタイのか?
    半分くらい過ぎた頃 慣れたのか 後半の方が面白いのか 不思議と進むようになり 無事に読了。
    土地勘があったり またはいろんな料理に詳しいともっと楽しめたのかなぁ。
    残念なのは 写真とエッセイがバラバラで どこがどれと探すのも難しく。セットで見れたら もっと親しみを感じられたのかなぁと。

  • 配置場所:2F文庫書架
    請求記号:596||H 65
    資料ID:C0033971

    飾らず気取らず東京味歩き(スタッフ)

  • 食文化をテーマにしたエッセイストの平松さんの気軽に読める飲食店の本。主に東京の西エリアを紹介していることが多いけど、やっぱりいい店を取り上げている。風景だったり、店の構えだったり、見方が細やかで気持ちいい。最後の東海林さだおさんとの対談も軽快で、休みの午後には最適。

  • 美味しそうな描写の活字って好き。見ててお腹がすいたり、活字を読んでるだけなのに不思議。色んな街の様々な場所に美味しいお店を知ってるって羨ましい。行きつけの居酒屋、行きつけの喫茶店、行きつけの洋食屋さん…そういう裏切らないお店を私も見つけたい。

  • 読むのに非常に苦労した本。

    といっても難解なわけではなく、どちらかといえば平易な文章なんだけど、持ってまわった言い回しや奇をてらった表現が多くて、とにかく読みづらかった。
    それが文才や素敵な表現と思っているらしいところがまた辛かった。
    雑誌で一編だけ読むならともかく、まとめて読むのは何とも苦痛だった。

    割と最近の、東京の食べ物屋さんの紹介で、自分になじみのある店も多いだけに、残念。

  • 星10個⭐️

  • 東京の風景町歩きそしてお気に入りのお店のエッセイ。よだれの出そうなほど美味しそう。堪能しました。

  • 『食事』というか、『食』と『酒』を出す『お店』に向き合って綴られている。

    お店は、ただ単純に食事を提供する場ではなく、店員さん、店員さんとのやり取り、料理人さん、料理、それら全てが醸し出す雰囲気。お店に向かう消費者側の心情、事情。

    これらが、お店一軒ごとに、様々な感情とともに描かれていて、共感しながら読み進める。

  • グルメ本、蘊蓄本にならず、その店を楽しむ雰囲気が良い。
    処分日2014/09/20

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著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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