思春期をめぐる冒険―心理療法と村上春樹の世界 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101319513

作品紹介・あらすじ

思春期、それは性や死の力に強くとらわれ、こころが解体と再生を体験する時期。娘の家庭内暴力に苦しむ母親の心理療法の実例と、「書くことは自己治療的な行為」と語る村上春樹の小説世界の両面から、知られざる「思春期」のありように迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 臨床心理士で、村上春樹の大ファンである著者が、
    臨床の事例と物語をうまく絡ませて掘り下げている。
    著者は村上春樹の新刊が出るとすぐに買って読み、3ヶ月くらいは
    何度も読み返し、文庫本がでると本がボロボロになるくらい
    読み砕くらしい。
    だからこそ、ここまで追求できるんだな、と感心。
    村上春樹の長編小説を読んでいないと、意味が全くわからない
    ところが多いので、できれば読んでおいた方がよりわかりやすい。
    そして、これを読み終えると多分春樹の小説を読み返したくなる
    はず。

  • 一応読み終わった!
    買ってまたちゃんと読み直したい。

  • あちら側の世界に、たしかに思春期にはそういえばしばしば行ってたんだなあと。
    側にいて待つ。
    いつかくる我が子の思春期に、わたしはそれができるか。
    …しないとね。自分もきた道ですから。

  • (その1)この本を読みながら自分の思春期について思い返してみた。大して反抗的にも暴力的にもならなかった。「自分のことを見てほしい」という思いからか、いたずらとかルール違反の服装・髪をして叱られたこともある。いわゆる不良グループの近くにいたこともあるが、一緒にタバコをすったり、万引きをしたりはしなかった。腹痛が続けば胃潰瘍ではないか、頭痛が続けば脳腫瘍、肩などが痛ければ骨肉腫ではないかと、自分の身体と死について考えた。性的には早く芽生えたけど、遅咲きだった。本書を読んで村上春樹の小説を思い起こした。その意味をもう一度考え直した。村上春樹ファンで日々思春期の子ども達と接する仕事をしているものにとって、本書は本当に示唆的で刺激的であった。

    (その2)ちょっと事情があって読み返しました。我が家に思春期をめぐって問題を抱えた人間が1人いるからです。まあ、深い井戸の底にでも降りて行っているようなので、しばらく待ってやるしかないのだと思います。ぶらぶらゲームばかりしているのでなく、「海辺のカフカ」でも読んだらどうかと差し出しましたが、一向に読みそうな気配はありません。森毅著「まちがったっていいじゃないか」には余計に反発心がはたらいたようです。(中身は見ていないと思いますが。)素直に受け止める方が楽なのに、しんどい生き方しかできないのでしょう。著者は島根大学でカウンセリングをされています。パートナーの実家が島根なので、機会があれば相談に乗っていただきたいところなのですが。

  • 一人のクライエントの事例(Aさんの娘)と村上春樹の作品をリンクさせながら、心の中で何が起こっているのかを解き明かしてくれるのでわかりやすい。

    たまにネタバレがあるので、まだ村上春樹作品を読み終わっていない人は注意かな。
    思春期の子どもをもつ親御さんとか、心が辛い人、治療者、村上春樹を理解し直したい人にはかなりオススメな内容。読んでいるうちに癒される気がする。


    「たましい」と「あちら側の世界」いう概念がイマイチぴんとこない。そもそも理解を越えたものなのだろうが。
    ・「あちら側の世界」と「こちら側の世界」はバラバラに存在しているのではなく、一本の線のようなもの。それを繋いでいるのが「たましい」。
    『海辺のカフカ』の入り口の石というのは、まさにこの存在なのか。

  • これはなかなかびっくりきちんと面白い。こんな本があったなんて。

  • 私の読解をする上での基礎となりつつある一冊。
    心理学、心理学者の実体験から読み解かれる村上春樹の癒しのプロセスが語られます。

  • 03/06

    カウンセラーの著者が実際の症例をあげながら村上作品を解読。見えない世界への親和性などを指摘(未出)

  • 泣いた。あとがきで。

  • 村上春樹、一冊も読んだことないんだけどな…。思春期という特殊な時期に関する考察は、興味深いし、面白い。

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