沢村貞子という人 (新潮文庫 や 58-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101320717

感想・レビュー・書評

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  • 40歳過ぎの沢村貞子のマネージャーとなり、引退までの30数年とその後、最後を看取るまで側にいた山崎洋子さんが、沢村貞子との日々を綴ったもの。俳優としても人としても立派な貞子さんに心打たれる。東京下町生まれのチャキチャキの江戸っ子で、おせっかいで、せっかちで、早口の貞子さん、側にいて飽きない人だったろうな。静かな最後の姿も感心する。沢村貞子の弟が加藤大介で、甥が長門裕之、津川雅彦だ。

  • 沢村さんの著作を拝読すると、明治時代の下町に生まれてストイックに生きてこられた沢村さんのことを読者が一方的に神格化してしまう節があるように思います。長年マネージャーとして隣におられた山崎さんの御本には、山崎さんの目から見た等身大の沢村さんが描かれていて、彼女の人間味をより身近に感じることができました。

    それにしても…沢村さんといい山崎さんといい、本業ではなかったはずなのにどうしてこんなに文章がお上手なんだろう。

  • 長年、マネージャーとして公私ともに近くから
    沢村貞子を見つめ、最期までみとった作者の
    女優との思い出。

    これまで、沢村貞子さんのエッセイも
    読んで、粋で聡明な女性だな
    という認識はあったものの、

    こんなに愛情深く、細やかな気遣いに満ち、
    たくさんに方々に愛されてきたひとと
    改めて知り、また、エッセイを読み返したくなった。

  • また沢村貞子さんの本を読みたくなった。
    大橋さんの事を深く愛して、思い残す事なく人生を生きた人。
    私も、もう、いいのよ、とこの世を去る時に思いたい。

  • 小泉今日子さんの書評集で見て、興味を持ちました。
    沢村貞子さん、という女優さんは失礼ながら名前しか知りませんでした。

    知らないんだけど、元マネージャーの山崎さんが書かれたこの本を読んでいると、とても魅力的な人だったんだなあと、エッセイを読んでみたくなります。

    長門さん、津川さんの叔母様だったとは。
    全然知りませんでした。

    しかし黒柳さんはすごいなあ。
    改めて、黒柳さんにはいつまでもお元気でいて欲しい、と思いました。

  • 沢村貞子さん、とても潔い人だったんだな。
    会社にお勤めだったら、とても頼れるカッコいい女性上司だったに違いない。
    役者という仕事を、手を抜かず、一生懸命こなす一方で、大好きなダンナ様を支え、お料理など日々の暮らしも大切に生きた人。
    その生きざまを、少しでも自分の暮らしに取り入れたいものだ。

  • 772.1

  • 沢村貞子さんの1本筋の通った生き方に憧れます

  • 昔は沢村貞子という人は、映画やテレビで演じている通りの少し怖い江戸前のおばちゃんだと思っていた。それが沢村貞子自身の著書を読むようになって、知的で洗練された才媛のように思うようになった。あの怖いおばちゃんは演技力のたまものなのかと。マネージャーの書いた晩年の沢村貞子のよううをみると、その両方を使い分けていたのだと思った。

  • 20110110 沢村さんのエッセイを読む楽しみが増えた。

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著者プロフィール

1947年、京都府宮津市生まれ。横浜市在住。コピーライター、児童読物作家、脚本家を経て小説家に。1986年『花園の迷宮』(講談社)で第32回江戸川乱歩賞を受賞。小説、エッセイ、ノンフィクション、舞台脚本、演出など多数。小説に『横濱 唐人お吉異聞』(講談社)、ノンフィクションに『横浜の時を旅する ホテルニューグランドの魔法』(春風社)、『誰にでも、言えなかったことがある』(清流出版)など多数。2010年NHK地域放送文化賞受賞。

「2019年 『天使はブルースを歌う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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