隠蔽捜査 (新潮文庫)

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感想 : 622
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101321530

作品紹介・あらすじ

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は"変人"という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • ひまわりめろんさんの本棚によく今野敏さんが登場するのだが、

    まぁ、相変わらず事件の中身はね
    うんまぁどうってことないですよ
    竜崎がなんか喋ってるだけでいいんです
    ファンてそういうことですから!

    というひまわりめろんさんの感想を読んで、気づいたら今野敏の隠蔽捜査を購入していた。

    もうね、このひまわりめろんさんの感想そのまんまでしたわ( ̄▽ ̄)

    事件の中身は、うんまぁどうってことなかったですわ。
    竜崎が喋ってるのが面白かった( ̄∇ ̄)


    無能な上司は、何か問題が起きたときに、それが誰の所為か追及したがる。有能な上司は、対処法を指示し、また何かのアイデアを部下に求める。


    かっけー。
    私の上司は、前者だな(笑)

    それはまきちゃんが、そうやったもんで、そうなったじゃん!

    他人の所為にしかしない( ̄▽ ̄)


    こりゃなかなか面白い。
    続きも読もうo(^▽^)o

    • 1Q84O1さん
      bmakiさん
      よく考え直した方いいですよ…
      ひまわりワールドは来るもの拒まず去るもの逃さずですから!
      一度、入り込んだらやばいですよ!
      や...
      bmakiさん
      よく考え直した方いいですよ…
      ひまわりワールドは来るもの拒まず去るもの逃さずですから!
      一度、入り込んだらやばいですよ!
      やばい輩ばっかりですよ!
      2024/03/04
    • bmakiさん
      1Qさん

      はい、確かにやばそうですよね。
      やばそうな人には、やばそうな人が集まりますものね( ̄▽ ̄)

      きっと私もやばい奴なんで...
      1Qさん

      はい、確かにやばそうですよね。
      やばそうな人には、やばそうな人が集まりますものね( ̄▽ ̄)

      きっと私もやばい奴なんでしょうね(笑)
      2024/03/04
    • 1Q84O1さん
      bmakiさん、やばい奴なんですね!
      でしたら、大歓迎致します(≧∇≦)/
      って、お前が言うなよってね!w
      bmakiさん、やばい奴なんですね!
      でしたら、大歓迎致します(≧∇≦)/
      って、お前が言うなよってね!w
      2024/03/04
  • 今野敏のことはひまわりめろんに聞け!
    隠蔽捜査を読みなさい!とのカリスマからの指令で初今野敏は隠蔽捜査です!
    ありがとうメロリン!ありがとう今野敏!

    イヤなヤツ竜崎と思わせといてからのデキる男・竜崎はドストライクです\(//∇//)\
    ついて行きます竜崎♡
    おまえもついて行け伊丹!!

    さぁ次読まなくてわε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
    とうぶん楽しめます♪

  • 隠蔽捜査は、9冊連載されている。ほとんど読んだが、初版がよい。主人公は「出世よりも官僚としての役割を果たしているかどうかの方が重要」と考えている。昨今の官僚はもう一度役割を自問して欲しい。

    • ダイちゃんさん
      なおなおさん、今晩は。コメントして頂き、有難うございます。そして、“フォロー” と いつも “いいね” を頂き、感謝してます。励みになります...
      なおなおさん、今晩は。コメントして頂き、有難うございます。そして、“フォロー” と いつも “いいね” を頂き、感謝してます。励みになります。さて、本棚に上げた、「隠蔽捜査 続編」のレビューに書きましたようにに、主人公は “原理原則” に忠実に生きる人で、少し羨ましく思います。私は、今年、愛犬を亡くし、ブクログ始めました。これからも、楽しく読書したいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
      2021/10/03
    • なおなおさん
      ダイちゃんさん、こちらこそ「フォロー」と「いいね」をいつもありがとうございます。
      私はブクログのおかげで知らなかった作家さんや本を知り、読書...
      ダイちゃんさん、こちらこそ「フォロー」と「いいね」をいつもありがとうございます。
      私はブクログのおかげで知らなかった作家さんや本を知り、読書が楽しくなってきました。
      そして何よりも、ブクログ利用者さんオススメの本が非常に参考になり、読みたい本であふれております(いつ読めるやら…^_^;)
      ダイちゃんさん推し⁉の山崎豊子さんの本もその一つです。
      これからもよろしくお願いします。
      お返事をありがとうございました。
      なおなお
      2021/10/03
    • ダイちゃんさん
      返信コメント有難うございました。
      返信コメント有難うございました。
      2021/10/03
  • 初めての今野敏さん作品。
    読みやすくて2日間の通勤で読了してしまった。

    読み始めた当初は主人公:竜崎に対して、エリートで仕事はできるけれど自分の考えを曲げない頑固な人だなと感じていたが、物語が進むにつれて不器用なだけで仕事に対する信念や一途な行動がカッコイイと感じるように気持ちが変化した。同期や部下、家族が竜崎を信頼しているのも今までの竜崎の想いからくる行動が正しい結果を生んできたからなんだろうなと思った。

    同期の伊丹と竜崎の掛け合いがなんか良くて、伊丹の危機を救う竜崎の迫真の気概と行動力には感動もした。
    性格も性質も異なる2人だからこそ良い相棒になれるのかな。

    また、事件と並行して竜崎家でも問題が発生。
    今まで仕事一筋で家庭のことは妻に任せきりだった竜崎も今回ばかりは決断を迫られる。迷いながらも最終的に取った決断は父親としての役目をしっかり果たしていて、反抗的だった子供たちとの絆も深まるきっかけになったと思う。

    警察という巨大な組織の中で自分の信念を貫き通すのは相当な意思が必要だろうに、それをブレることなく決断できる竜崎はやっぱり一目置かれる存在だ。
    自分に不利なことでも受け入れて前に進む姿勢は容易ではないけれど見習いたい。

  • 今野敏といえば警察小説というイメージだが、随分前に一作読んだことがあるのみだった。
    先日読んだ堂場瞬一がガッカリだったので、何か警察小説で良いのがないかと思って読んでみた。

    まず、この作者は難しい言葉、漢字などは一切使わず、読みやすい文章に好感が持てた。
    ストーリーとしては、警察官僚(キャリア)である主人公・竜崎伸也が、連続殺人事件と息子の件を絡めながら同時進行で描かれる。
    竜崎は、小さい頃から勉強に励み、東大を経て国家公務員試験に合格し、警察官僚となる。
    多くの小説では、叩き上げの警部が主人公で、その
    邪魔をする存在として描かれることが多い「キャリア」だが、本書ではそのキャリア視点から描かれているのがとてもユニークと感じた。
    私の大好きな、ウィングフィールド作品に登場するフロスト警部が、まさに現場叩き上げタイプだ。上司である署長の言うことなど聞かず、やりたいように捜査を進めてしまう、その破天荒さがたまらなく楽しい。
    普通だと、竜崎のような人間だと感情移入しづらく面白くないのではないかと思うのだが、とんでもない。
    とにかく、この真面目で原則を重要視し融通の効かない仕事ぶり、いや生き方に逆に爽快感さえ感じて応援してしまうのだ。
    おそらく、自分自身で考えてみると、今までの人生で何事にもつい妥協し、仕事でもある程度適当?に誤魔化して過ごしてしまう自分自身の情けなさといったものを実は感じているからだろうか。
    単なる優越感、ブライドではなく、竜崎の警察官僚としての使命、矜持というようなもので突き進んでいく姿に感動し憧れてしまうのだ。
    終盤に、部下の谷岡との会話では、思わず涙が止まらなかった。それまでは、ひたすらキャリアとしての仕事を遂行することだけが重要で、他人や同僚との個人的な関係は不要と考えている竜崎だが、谷岡からの言葉は嬉しかっただろうと思う。

    「隠蔽捜査」はシリーズ物のようだ。
    竜崎のこれからの活躍が、まだ何巻も味わえると思うと楽しみで仕方ない。

  • さらっとすぐに読み終えた。
    中盤までは普通だな〜と思っていたけど、
    人間味が出てきてからは面白くなった。

  • 2008年(発出2005年) 409ページ

    以前Kindle Unlimitedで読んだものを文庫本で再読。

    読み始めと読み終わりでは、竜崎伸也に対するイメージがガラリと変わっているでしょう。
    46歳の冴えない中年、家庭をかえりみない仕事人間、仕事場では無愛想、陰険と思われていて、自らも自分は陰性なのだと自覚する男。
    しかし、読み終わった後は、冷静だが心の底に熱いものを秘めた愛すべき竜崎伸也に変貌していました。
    東大卒の警察のキャリア官僚を描いた作品です。
    法と秩序を重んじ、原理原則に従って行動する男。
    妻からは唐変木と言われ、同僚からは変人と言われている。しかし、不正は許さず正義感に溢れている。国家のためなら命を投げ出す覚悟もある。
    竜崎が、警察の隠蔽と家庭の問題にどう立ち向かっていくのかが見どころです。乗り越えたところに見えたのは、竜崎の心境の変化でしょうか。

    いい味を出しているのは、竜崎の奥さんの冴子ですね。同僚のことを無能な役人とこき下ろす一方で、竜崎は冴子に無能な父親と言われます。竜崎は「俺はその無能という言葉が一番嫌いなんだ」と言っていましたが(笑)
    冴子はいいセリフを言っています。「あなたは、一番父親らしいことをやったのよ。道を踏み外しちゃいけないって、子どもたちに教えた。だから、言ったのよ。無能な父親にしてはよくやったって」

    最後は異動となってしまった竜崎ですが、すごく読後感の良い小説でした。

  • 某刑事ドラマでの主人公の所轄刑事が警察官僚たちに向かって叫んだ「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きてるんだ!」世代(……よりだいぶん前です、すみません^_^;)のわたしにとっては、「え、警察官僚が主人公の警察小説って面白いの~!?所轄と対立とかキャリア仲間の足の引っ張り合いとかそんなありきたりなものでは満足しませんよ~」とちょっと高をくくってました。
    ところが初っぱなから、この物語の主人公である竜崎の言動に「うん?世の中の奥さん方を敵に回すような、いけ好かない奴だな」とまずはムッとして、けれど次第にこの男何か違うぞと第一印象とのギャップに戸惑いはじめ、「お、今までにない新しいドラマが始まるな、これは!」と姿勢を正して本腰を入れて読み始める始末……竜崎の警察官僚としての「役割」「役目」を命をかけて果たそうとする姿に熱くなります。

    ある連続殺人事件を巡り、警察全体の秩序を守るため間違った指示を出そうとする国家警察。その方針を受け入れざるを得ない地方警察。その捜査本部の責任者である幼なじみの伊丹に待ったをかけるのが竜崎です。
    世の中は正論が通用するとは限らないんだと言う伊丹に、正論が通用しないのなら、世の中のほうが間違っているんだと竜崎は言い放ちます。その通りなんですよね。本当、その通り当たり前のことなんですよ。それが現実でも、いつも物事が難しくこんがらがったり、うやむやになったり、簡単に事が運ばないのはなぜでしょう。
    狭い取調室で2人が激論を交わすこのシーンが、私の中では山場でした。外に漏れてはいけないから決して大声で言い合うわけにはいかない分、余計に2人の緊迫した空気感が伝わってきます。

    そんな竜崎も家庭では、妻の冴子からは「無能な父親」と言われてます。けれど、家庭で起きたある事件に対して、竜崎が父親として取った行動に冴子は一番父親らしいことをやったと伝えます。その決断は子どもたちにも、きっと父親としての竜崎の想いは伝わっているでしょう。竜崎も冴子さんには頭が上がらないのではないでしょうか。「国のために働きなさい」と家庭のことを一手に引き受けて竜崎の背中を押してくれる冴子さんを、大切にしてくださいね。彼女がいてこそ、国家のために全身全霊で働けるのですから。

  • ハードボイルド好きからしたらたまらない小説でした。次作も楽しみ。

  • 吉川英治文学新人賞受賞作

    東大から警察官僚にまで上り詰めた竜崎伸也は、長官官房の総務課長。

    家庭のことは妻に任せっきりであり、有名私大に合格した息子に東大以外は大学ではないと浪人させ、部下にも心を許さない。
    原理原則を大切にし、不正や隠し事は一切しない。
    まわりからは変人と呼ばれている。

    調和や人間関係を考えると正論ばかりでは違和感を持たれるのは当然だろう。

    だが、読み進むうち、そんな竜崎の行動の奥にある真意がだんだんとわかってくる。

    警察組織を揺るがす連続殺人事件が起き、家族内でも大きな問題に直面する中で、苦悩する竜崎。

    終盤で、何度か熱いものがこみ上げてきた。
    そして、私の竜崎に対する見方がまったく変わっていた。

    北上次郎さんが解説に書かれていたように、本作は警察小説でもあるが、感動的な家族小説でもあった。

    今野敏さん初読みだったが、警察小説で感動するなんてとても意外だった。
    シリーズ作品を読み続けていきたい。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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