果断 隠蔽捜査2 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 273
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101321561

作品紹介・あらすじ

長男の不祥事により所轄へ左遷された竜崎伸也警視長は、着任早々、立てこもり事件に直面する。容疑者は拳銃を所持。事態の打開策をめぐり、現場に派遣されたSITとSATが対立する。異例ながら、彼は自ら指揮を執った。そして、この事案は解決したはずだったが-。警視庁第二方面大森署署長・竜崎の新たな闘いが始まる。山本周五郎賞・日本推理作家協会賞に輝く、本格警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2作目。
    この面白さにはまってしまった。
    これはシリーズをどんどん読まなくては!

    著者は竜崎の目を通して貝沼副署長のことを、わざと良く書いていなかったが、そうではないだろうということは想像がつく。
    事件や捜査についても、登場人物達より少し先に読者が気付いて推理する楽しみもある。
    監察官からの呼び出し・調査で、「あなたは正常な判断ができる心理的な状態にあったと断言できますか?」と竜崎に聞いてきた時、竜崎は「いったい何のことを言っているのだろう」と思っているが、私は監察官の質問を読んだ瞬間、「ああ!そこ、そうきたか!」と、地味な部分が非常に面白かった。

    相変わらず警察組織に詳しくないので、「方面本部って何よ?」とか、一々調べたりして、調べてもやっぱりよくわからなかったりもするのだけれど、そんな私にとっても明らかに好きなタイプの小説だ。

    シリーズ3作目はどうやら竜崎が恋に落ちる?らしいけれど、そういう要素は要らないんだけどな。

  • 変人、空気が読めない、融通がきかない。読み始めた当初はこの人が主人公で大丈夫か? 職場でも家庭でも嫌われてるんじゃ?と不安になりましたが、すっかりファンです。
    また奥さんがいい味出してます。家庭を省みないと責められても仕方ない男をよく支えてる。
    『これから、おもしろくなりそうじゃないか』全くその通り!

  • 問題が起きたとき、人は安易に誰かを疑いがちだ。疑っているから調べるのではなく、事実のみを確認するために調べる。
    こんなところにも竜崎の「原理原則」はいきている。
    徐々に真相が明らかになっていく後半は面白い。一気にラストまで読みきってしまった。
    家族の一員としての竜崎が描かれているのも楽しい。
    妻・冴子の突然の入院に動揺する竜崎。家の中のことが何もわからずに途方にくれる。
    普段利用しているクリーニング店がわからないのは仕方がない。
    しかし風呂の沸かし方すらわからないとは・・・「子どもじゃないんだから」と突っ込みたくなった。
    息子から渡されたアニメのDVDにまつわるエピソードも興味深かった。
    私にとっては身近な存在のアニメも、竜崎世代の人にとっては理解しがたいものだのだろうか?
    作中に登場するアニメは「風の谷のナウシカ」。タイトルこそ明記されてはいないが、一度でも見たことがある人にとってはすぐにタイトルが浮かぶ有名作品である。
    日本アニメは世界的にみても非常にレベルが高い。
    もしも竜崎世代の人がこの作品を読んだなら、一度でいいから「風の谷のナウシカ」も観てみてほしい。
    きっとアニメに対する認識が変わるだろう。

  • ナウシカで感動してしまう主人公がかわいい

  • キャリア警察官僚の竜崎伸也を主人公とする「隠蔽捜査」シリーズの第2弾。前作の終盤で、息子の薬物使用という不祥事により、警察庁官房総務課長から大森署長に左遷されたが、今作では、大森署長として立てこもり事件に立ち向かう姿を描く。
    前作では、あまり竜崎の人柄に感情移入できなかったが、『果断』を読み進めていくうちに、原則を大事にし、なんでも合理的に判断しようとする竜崎に共感を覚えるようになった。こういう人物がいても面白いなと思う。
    ミステリー小説としての話の中身も、少しご都合主義的な気もしたが、十分面白かった。
    また、竜崎にとって、敵か味方かなかなかわからない小田切警察庁首席監察官や里沼副署長といったサブキャラが良い味を出していた。

  • 人気シリーズ第2弾。

    “変人”竜崎の決断力・行動力が際だち、彼の魅力に引き込まれた一冊。

    出世街道を外れた“左遷人事”に遭おうとも・・・。
    所轄署(現場)の悪しき風習を改善しようとして軋轢が生じようとも・・・。

    信念を曲げずに行動し、その正しさを結果で証明した瞬間は、鳥肌が立つ程の格好良さにしびれた。


    文庫化を待ちに待った第3作、『疑心』を読み始めたのを機に振り返った一冊。

    2011年頃の読了。

    2012.03.01.書。

  • 副署長のキャラがいいです。あと主人公と妻の最後の会話がすごく良かった。

  • 相変わらずいいキャラだ。

    前作の結果、所轄の所長に降格となった竜崎。

    管内で人質立てこもり事件が発生し、
    SIT、SATとともに事件解決に向けた捜査を開始する。

    今作も、生真面目キャラがいい味出してます。

    安定して面白く読めるシリーズだと確信しました。

    次作も読みます。

    かなりオススメです。

  • この面白さはヤバイですー。
    竜崎サンの心の声が面白くて、電車の中でニヤニヤしっぱなし。
    相手が自分のことをどう思っているか私は気にしないとか言いながらなんだかんだで気にしてるところとか、伊丹にいじめられてたことを根に持ちつつも実は頼りにしてるところとか、常に合理性を第一に考え絶対に曲げないところとか、カワイイしカッコイイ!!
    隠蔽捜査シリーズ、ハマってます。
    次は竜崎サンがどんな事件に立ち向かうのか気になるので、次に行きまーす。

  • 家族の不祥事によって、所轄に異動になった竜崎伸也。
    新たに所轄の大森署の署長になった竜崎に、新たな事件が襲う。

    消費者金融を襲った強盗の1人が、大森署管内の小料理屋に、人質を取って立て籠もる事件が発生する。

    SITやSATの投入により、人質は無事に救出されたが、残念なことに、犯人は射殺され死亡。
    マスコミや監察の厳しい追及は残ったものの、事件は解決し、終わったはずだった...

    まさかの展開に、ハラハラドキドキの連続です。

    それにしても、竜崎署長のキャラクターは、不思議と惹きつけられますね(笑)。
    今後の展開に期待。

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著者プロフィール

今野敏(こんの びん)
1955年北海道三笠市生まれ。上智大学文学部新聞学科在学中、「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。大学卒業後、東芝EMI入社。ディレクターと宣伝を勤める。主な担当は、TMネットワークの前進バンド『スピードウエイ』。宣伝では、オフコース、甲斐バンド、チューリップなどニューミュージックを担当。1981年、同社を退社、作家に専念。
2006年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞を受賞。2008年『果断 隠蔽捜査2』で、第21回山本周五郎賞、第70回推理作家協会賞を受賞。
2018年は「作家生活40年」のメモリアルイヤーで多くの特集が組まれている。主な企画作品に、2018年7月、任侠シリーズ最新刊『任侠浴場』刊行。新シリーズとして同年10月『継続捜査ゼミ』を刊行した。

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